「奇術愛好家連盟事件」編
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「…でも、ボーガンは林の中で見つかったんじゃなかった?」
田中は園子を通してコナンの推理を聞いても、未だに動揺せずに園子にそう言い返す。
card.222
「あれは、あなたが風呂場から飛び出して外に出た時に服の下に隠し持っていたボーガンを予備の矢と共に放り投げたのよ…あなたがあらかじめつけておいた無数の足跡にみんなが気をとられている隙にね」
「………。」
「その時でしょ?あなたが問題の矢を木から抜いたのは…あの時。あなたが尻餅をついたのは…矢を抜いた時の反動…違う?」
園子の説明を聞いた荒達は納得したように小さく頷くが、田中だけは小さく笑う。
「ふふ…よく出来ました。と、褒めてあげたいけど…私は偶然風呂焚き係に選ばれたのよ?……それに選んだのは誰でもない、園子ちゃん…あなたよ」
「偶然…?ふん、笑わせないで……あれは偶然なんかじゃない、奇術よ!!…そしてあの時、浜野さんの奇術のサクラをやっていたあなたなら…誰が何の係になるか分かっていたはずよ」
「サ、サクラ?」
園子の言葉に、黒田や荒達は驚いて目を見開き、田中も僅かに眉を寄せる。
「あの奇術は予め裏に印をつけておいた紙を部屋に仕込んでおき…印の順番を知ってるサクラが、その紙をとり名前を書き込んで奇術師が印と名前を言い当てる手品…」
「ちょっと待って…?」
「あの時、印しをつけたのは君じゃないか?」
園子の説明を遮り、蘭と荒が不思議そうに口を開く。しかし、園子は動揺せずに言葉を続ける。
「ええ、つけたわよ?目隠しをしてね。そう…田中さんが、私に渡す直前ですり替えた……書けないペンでね!」
「……っ!?」
園子の言葉に、田中の表情からは先ほどまでの余裕な笑みは消え去り、徐々に青ざめていく。
「ちなみに…この前、ここに入ったという泥棒も多分田中さんよ。トリックに使う紐の長さとか、ロッジに置いてあるペンの種類とかを調べておかなきゃいけないから」
「そ…そんなに言うなら証拠があるんでしょうね!?」
「あら?証拠ならあるわよ…あなたのブーツの中に矢の後端に紐の輪がついた…もう1本の矢がね!私、見ちゃったのよ…あなたがここに来た時に抜き残していた矢を木から抜いてブーツの中に隠すのを。だから、コナン君に手伝ってもらってあなたをここにおびき寄せたわけ……まぁ、遅かれ早かれあなたは何らかの手段を使って抜きに来たでしょうけど」
「………。」
田中はその言葉に言葉を失う。
「じゃあ…"影法師″って?」
「おそらく…事件の罪を被ってもらうために、田中さんが作り出した架空の人物…多分、他人のIDを勝手に使ってるのよ。もっとも"田中貴久恵″の名やIDも、誰か別の人のものを使っているのかしれないけど」
園子の台詞に、田中は諦めたように小さく息をついて口を開く。
「……"田中貴久恵″も、そのIDも正真正銘私のものよ……」
そう言いながら、田中はスッとブーツの中に手を入れる。
「あなた達にそそのかされて、死に急いだ"春井風伝″の孫娘のね…」
そして、その台詞とともにブーツから取り出した紐のついた矢をポンッと投げ出す。そして手放された矢は、ポサリと雪上に落ちた。
田中は園子を通してコナンの推理を聞いても、未だに動揺せずに園子にそう言い返す。
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「あれは、あなたが風呂場から飛び出して外に出た時に服の下に隠し持っていたボーガンを予備の矢と共に放り投げたのよ…あなたがあらかじめつけておいた無数の足跡にみんなが気をとられている隙にね」
「………。」
「その時でしょ?あなたが問題の矢を木から抜いたのは…あの時。あなたが尻餅をついたのは…矢を抜いた時の反動…違う?」
園子の説明を聞いた荒達は納得したように小さく頷くが、田中だけは小さく笑う。
「ふふ…よく出来ました。と、褒めてあげたいけど…私は偶然風呂焚き係に選ばれたのよ?……それに選んだのは誰でもない、園子ちゃん…あなたよ」
「偶然…?ふん、笑わせないで……あれは偶然なんかじゃない、奇術よ!!…そしてあの時、浜野さんの奇術のサクラをやっていたあなたなら…誰が何の係になるか分かっていたはずよ」
「サ、サクラ?」
園子の言葉に、黒田や荒達は驚いて目を見開き、田中も僅かに眉を寄せる。
「あの奇術は予め裏に印をつけておいた紙を部屋に仕込んでおき…印の順番を知ってるサクラが、その紙をとり名前を書き込んで奇術師が印と名前を言い当てる手品…」
「ちょっと待って…?」
「あの時、印しをつけたのは君じゃないか?」
園子の説明を遮り、蘭と荒が不思議そうに口を開く。しかし、園子は動揺せずに言葉を続ける。
「ええ、つけたわよ?目隠しをしてね。そう…田中さんが、私に渡す直前ですり替えた……書けないペンでね!」
「……っ!?」
園子の言葉に、田中の表情からは先ほどまでの余裕な笑みは消え去り、徐々に青ざめていく。
「ちなみに…この前、ここに入ったという泥棒も多分田中さんよ。トリックに使う紐の長さとか、ロッジに置いてあるペンの種類とかを調べておかなきゃいけないから」
「そ…そんなに言うなら証拠があるんでしょうね!?」
「あら?証拠ならあるわよ…あなたのブーツの中に矢の後端に紐の輪がついた…もう1本の矢がね!私、見ちゃったのよ…あなたがここに来た時に抜き残していた矢を木から抜いてブーツの中に隠すのを。だから、コナン君に手伝ってもらってあなたをここにおびき寄せたわけ……まぁ、遅かれ早かれあなたは何らかの手段を使って抜きに来たでしょうけど」
「………。」
田中はその言葉に言葉を失う。
「じゃあ…"影法師″って?」
「おそらく…事件の罪を被ってもらうために、田中さんが作り出した架空の人物…多分、他人のIDを勝手に使ってるのよ。もっとも"田中貴久恵″の名やIDも、誰か別の人のものを使っているのかしれないけど」
園子の台詞に、田中は諦めたように小さく息をついて口を開く。
「……"田中貴久恵″も、そのIDも正真正銘私のものよ……」
そう言いながら、田中はスッとブーツの中に手を入れる。
「あなた達にそそのかされて、死に急いだ"春井風伝″の孫娘のね…」
そして、その台詞とともにブーツから取り出した紐のついた矢をポンッと投げ出す。そして手放された矢は、ポサリと雪上に落ちた。