「奇術愛好家連盟事件」編
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(新一がどうするつもりか知らないけど、トリックの説明をするのならこの後また外に出る事になりそうね)
名前は、珈琲を飲みながら小さくため息をつく。
(……そういえば、このパーカー借りたままだわ)
名前は、そっと自分の肩にかかるパーカーに触れて、隣に座る土井塔の横顔を盗み見た。
card.218
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「ええっ!?コナン君がいなくなった!?」
しばらくすると、荒が血相を変えて階段を駆け降りて来た。
「ああ…ちょっと目を話した隙に…」
「トイレにでも入ってるんじゃないですか?」
「いや…トイレにはいなかったよ。それに私が保管していたボーガンの矢もなくなってるし…」
「う、嘘…!?」
「まさか、あの子まさか犯人に…?」
---ウワァァァ!!
「ーっ!?」
「今のコナン君の声よ!」
「上の階からよ…とにかくみんなで探そうっ!!」
突然ロッジの中に悲鳴が響き、慌てた参加者達はダダダッ…と、悲鳴が聞こえた方向へと階段を駆け上がる。
----ガチャ
「コナン君っ!」
「あ、蘭姉ちゃん!!」
蘭達が勢いよく扉を開けると、ベッドに座ってニコリと笑うコナンの姿。
---パリンッ!
「え…!?」
---ヒュォォォ
------ザシュッ!!
平然と座っているコナンの姿に蘭が目を丸くしたのと同時に、田中の部屋の時と同じように、突然窓ガラスが割れるような音とともに、勢いよく矢が飛んできて扉の横に突き刺さる。
「ま…また、」
「さっきと一緒だわ!!」
蘭達が壁に突き刺さる矢を見て、呆然としている間にコナンは窓に近付いて行く。
「誰かいるよ!!今度は右側の林に…!」
「あ…ちょっと、危ないわよ!?」
コナンはそれだけ言うと、引き止める蘭の横を駆け出していく。
「ちょっと待ちなさい!!」
----ダダダッ!
「コナン君っ!?」
参加者達の制止も聞かずに、コナンは勢いよく階段を駆け下りると、ロッジの外に出て林に向かって駆け出していく。
「コラッ!危ないでしょ!?」
しかし林に入った所で蘭に追いつかれて、グイッと腕をつかまれて引き止められる。
「ハァ…もうっ、本当に危ない真似ばかりして…!」
「…しかし、犯人が再びボーガンを手に入れたとなるとまずいな」
「こんな所でウロウロしてたら、また狙われちゃうじゃない!」
ようやくコナンに追いついた一同は、息を切らしながら言葉を交わす。
しかし、そんな中コナンはニッコリと笑って園子に顔を向ける。
「うまくいったよ!園子姉ちゃん!」
「え…何が?」
「だからアレだよ…」
そう言って、コナンは園子の耳元で小声で何か話そうとするため、園子は首を傾げながらもコナンの近くに行って耳をよせる。
---プスッ
「ふにゃ………」
しかし、その途端に園子は突然小さく声をあげて近くの木に身体をもたれて座り込む。
「そ…園子?」
ドサッ…と、突然座り込んだ園子に蘭は目を丸くして駆け寄る。
「え?どーしたの?しっかりして園子!」
「……。」
蘭が何度声をかけても、園子は目を閉じて下を向いている。
「…まぁ、そうなるわよね」
(このメンバーで…この役をやるなら、園子だよね。やっぱり)
名前は、少し離れた位置でそんな2人の様子を見ながら小さく苦笑する。
「……蘭、しっかりするのはあなたの方よ!」
「…そ、園子?」
「……今から起こる事をよーく見ておくのよ、蘭」
「え?」
「お、おい…」
「一体何をする気?」
突然、人が変わったように話し始めた園子に荒や黒田達は動揺する。
「…今からこの場所で再現するわ。今夜、この裏庭で犯人が演じた血塗られた奇術ショーをね」
しかし、そんな参加者達を尻目に園子はサラリとそう言ってのけたのだった。