「奇術愛好家連盟事件」編
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「まったく…最低のオフ会ね。来るんじゃなかったわ、こんな所」
「そんな…オフ会のせいにしなくても」
田中が苦々しく呟くのを聞いて、荒が悲しげに眉をよせる。
「とにかく…ロッジに戻りましょう」
土井塔の言葉で、一同はゾロゾロとろうかに戻っていった。
card.214
(穴だ…木の幹に穴が空いている!…一体なんのために…?)
参加者達がロッジに戻ろうとしているなか、コナンは林の中の木に空いている小さな穴を見て考えを巡らせている。
(…とりあえず聞いてみるか。犯行時の皆のアリバイを…)
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「…え?浜野さんが殺された時に、何をやってたかって?」
突然のコナンの質問に黒田は小さく苦笑する。
「坊や、私達の中に犯人がいると思ってるの?」
「…矢は外から飛んで来たし、ボーガンは林の中から見つかったのよ?どー見たって、これは私達以外の人が犯人だと思うわよ?」
「…だけど誰も犯人を見てないんでしょ?まだそう決めちゃうのは早いんじゃない?」
「コ…コナン君!」
黒田と田中の言葉に、ジト目で反論するコナンを蘭が慌てている窘める。
「…いや、この際だからはっきりさせとこう」
しかし土井塔が笑顔でコナンに賛同する。
「…浜野さんが殺されたのは、彼が部屋にこもっていた間だよね?」
「ええ…多分」
「僕は…その間、名前ちゃんと君のために氷枕を用意して、君と蘭ちゃんがいる部屋に向かったよ」
「……え?土井塔さん、名前…姉ちゃんと一緒にいたの?」
コナンは思わぬ証言に、目を丸くして名前に視線を向ける。
「…ええ。土井塔さん、コナン君の体調心配してくれていたわよ」
「…そうなんだ」
名前がサラリと答えるのを、コナンは眉を寄せて名前の表情を見つめながら聞いている。
「私達はその時間……」
そんなコナンを尻目に、他のメンバーも自分が誰といたか、何をしていたかを説明していく。黒田と須鎌…蘭と園子のアリバイが成立して、田中と荒が口を開く。
「私は風呂焚き係になったから、薪で風呂を沸かしてたわよ」
「私はワイン蔵にワイン取りに…」
「それってどれくらい時間かかったの?」
「そーねー…ハッキリとは分からないけど…7~8分かしらね」
「私もそれくらいだと思うが…」
「へぇ~ワインを取りに行くだけで、8分も時間かかったの?」
コナンの質問に、荒は戸惑ったように眉をよせる。
「ワイン蔵に新しい鍵をつけたのをすっかり忘れていてね…部屋に取りに行ったんだよ」
「新しい鍵?」
「な、なんなら直接見てみます?」
名前が荒の言葉に引っ掛かり首を傾げると、荒は困ったような表情を浮かべながらそう提案した。