「からくり屋敷」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「随分熱い愛の告白だったわね?」
阿笠が警官を連れて無事に屋敷に到着したあと、トレジャーハンター達や阿笠への事情聴取が終わるのを、壁に寄り掛かり待っていた名前。そんな名前に灰原が声をかける。
「……。」
「工藤君相手にあそこまで言い切るなんて…彼は隠す気もないんじゃない?」
card.194
「ま…工藤君の方は、あなたに恋人が出来たって知った時から疑ってたし、あなただけが無理して隠そうとしても意味なさそうだけど?」
「…だからって、新一のあの性格じゃ断固反対するのが目に見えてるじゃないの。だったら…いくら勘付かれていても、表向きは否定し続けた方が…まだ救いがあると思ったんだけど」
名前はため息をつきながら髪を掻きあげる。
「…今日の彼の態度で台なしね」
灰原は珍しく楽しそうクスクスと笑っている。
「笑い事じゃないわ…」
「あら…私は結構好きよ、彼みたいなタイプ。スリリングじゃない?」
「……はぁ、それって面白がってるだけでしょ?」
「当然じゃない…他人の複雑な恋愛事ほど気楽に楽しめるものはないわ」
灰原の言葉に、名前は恨めしそうにジト目を向ける。
「でも…」
冗談っぽく喋っていた灰原が、ふいに真面目なトーンになっため、名前は首を傾げて灰原に視線を向ける。
「?」
「工藤も…大概幼なじみには異常に甘いから、頭ごなしに否定もしてこないんじゃないかしら」
「………。」
「…名前」
事情聴取が終わったのか、渋い表情をしたコナンが名前と灰原の元に向かって来る。
「……何?」
名前は覚悟を決めたように、コナンから視線を逸らさずに尋ねる。
「お前と…あの"犯罪者″との間に何らかの関係があるのは…今更、否定し切れねぇぞ」
「………。」
「…しかも"親密″な」
「そう…ね、」
名前は小さくため息をつく。
「だが…お前はただの犯罪者に肩入れするような馬鹿じゃねぇと…俺は思っている」
「………。」
「俺としては…納得いかねぇが。俺が分からねぇ理由や関係がお前らの間にはあるんだろ」
「…新一…」
「お前が…あいつが犯罪者である事実を厭わないと思うくらいの…何かがな」
「……。」
「だから俺は…お前に1つ約束する」
「…?」
「俺が思うに…オメーの親しい人間や、普段関わりのある人間を徹底的に調べればあいつの正体が分かりそうな気がするが…」
「…!」
名前が小さく息を飲むのを、灰原は横目でチラリと見つめる。
「俺…はそれはしねェ」
「新一?」
「俺は…あいつを、現場で…"現行犯″で必ず捕まえる」
「……!」
「…あいつにもそう言っとけ。伝言くらい伝えられる関係なんだろ、お前ら」
それだけ言うと新一はくるりと踵を返して阿笠の車の向かって歩き出す。
「…新一!」
名前がその背中を見つめながら意を決したように呼び止めると、コナンは振り返らずにその場で足を止める。
「…ありがとう」
「………。」
名前のその一言に、言葉を返すことなくコナンは再び歩き出す。
「……。」
「ほら、言ったでしょ?」
コナンの背中をと見つめる名前に、灰原は小さく笑い声をかける。
「"幼なじみには異常に甘い…″って」
「ふふ…本当ね。甘すぎるわよ」
名前は灰原の言葉に困ったように小さく笑った。
阿笠が警官を連れて無事に屋敷に到着したあと、トレジャーハンター達や阿笠への事情聴取が終わるのを、壁に寄り掛かり待っていた名前。そんな名前に灰原が声をかける。
「……。」
「工藤君相手にあそこまで言い切るなんて…彼は隠す気もないんじゃない?」
card.194
「ま…工藤君の方は、あなたに恋人が出来たって知った時から疑ってたし、あなただけが無理して隠そうとしても意味なさそうだけど?」
「…だからって、新一のあの性格じゃ断固反対するのが目に見えてるじゃないの。だったら…いくら勘付かれていても、表向きは否定し続けた方が…まだ救いがあると思ったんだけど」
名前はため息をつきながら髪を掻きあげる。
「…今日の彼の態度で台なしね」
灰原は珍しく楽しそうクスクスと笑っている。
「笑い事じゃないわ…」
「あら…私は結構好きよ、彼みたいなタイプ。スリリングじゃない?」
「……はぁ、それって面白がってるだけでしょ?」
「当然じゃない…他人の複雑な恋愛事ほど気楽に楽しめるものはないわ」
灰原の言葉に、名前は恨めしそうにジト目を向ける。
「でも…」
冗談っぽく喋っていた灰原が、ふいに真面目なトーンになっため、名前は首を傾げて灰原に視線を向ける。
「?」
「工藤も…大概幼なじみには異常に甘いから、頭ごなしに否定もしてこないんじゃないかしら」
「………。」
「…名前」
事情聴取が終わったのか、渋い表情をしたコナンが名前と灰原の元に向かって来る。
「……何?」
名前は覚悟を決めたように、コナンから視線を逸らさずに尋ねる。
「お前と…あの"犯罪者″との間に何らかの関係があるのは…今更、否定し切れねぇぞ」
「………。」
「…しかも"親密″な」
「そう…ね、」
名前は小さくため息をつく。
「だが…お前はただの犯罪者に肩入れするような馬鹿じゃねぇと…俺は思っている」
「………。」
「俺としては…納得いかねぇが。俺が分からねぇ理由や関係がお前らの間にはあるんだろ」
「…新一…」
「お前が…あいつが犯罪者である事実を厭わないと思うくらいの…何かがな」
「……。」
「だから俺は…お前に1つ約束する」
「…?」
「俺が思うに…オメーの親しい人間や、普段関わりのある人間を徹底的に調べればあいつの正体が分かりそうな気がするが…」
「…!」
名前が小さく息を飲むのを、灰原は横目でチラリと見つめる。
「俺…はそれはしねェ」
「新一?」
「俺は…あいつを、現場で…"現行犯″で必ず捕まえる」
「……!」
「…あいつにもそう言っとけ。伝言くらい伝えられる関係なんだろ、お前ら」
それだけ言うと新一はくるりと踵を返して阿笠の車の向かって歩き出す。
「…新一!」
名前がその背中を見つめながら意を決したように呼び止めると、コナンは振り返らずにその場で足を止める。
「…ありがとう」
「………。」
名前のその一言に、言葉を返すことなくコナンは再び歩き出す。
「……。」
「ほら、言ったでしょ?」
コナンの背中をと見つめる名前に、灰原は小さく笑い声をかける。
「"幼なじみには異常に甘い…″って」
「ふふ…本当ね。甘すぎるわよ」
名前は灰原の言葉に困ったように小さく笑った。