「漆黒の星」編
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名前達が出ていった入り口を見つめていた蘭に、ふと視線を向けた園子は小さく目を見開く。
「…ちょっと蘭、胸の真珠どこ行ったの?」
園子に言われ、蘭は胸元に目を向けると先程まで着いていた真珠がない。
「え……あっ!」
蘭は辺りを見渡すと、足元をコロコロと転がる真珠が目に入る。
「すみませーん、誰かその真珠拾って下さい!」
card.166
蘭の声に反応した1人の男性がしゃがんで転がる真珠に手を伸ばす。
---シューッ、ポンッ!
しかし、手を伸ばしかけた真珠が突然音を立てて破裂する。
「しっ…真珠が!!真珠が爆発したぞっ!」
「ええっ!?」
突然の出来事に動揺する乗客達の足元に、コロコロと何処からか黒い真珠が次々に転がって来る。
---パンッ、パンッ!!
「じょ…冗談じゃありませんわ!」
「こんな真珠…着けてられんぞっ!」
そしてあちこちで破裂する真珠に目を見開く乗客達。真珠の爆発を恐れた乗客達は、次々と自分の胸元についた真珠を投げ捨てていく。
「爆弾よ…!」
「に…逃げろっ!!」
「おい、押さんでくれ!」
真珠の爆発に乗客達は我先に逃げ出そうと、警察の制止も聞かずに次々と入口へと向かっていく。
--ドンッ!
「キャアッ!」
「マ、ママ!?」
そんな中、人の流れに押されて倒れ込む園子の母。
「…大丈夫ですか?」
「あ…ごめんなさいね、蘭ちゃん」
倒れた園子の母の肩を、蘭が後ろから支える。人込みを掻き分けて母のもとにたどり着いた園子は「あっ!」と、声をあげる。
「ママのも無くなってるよ、黒真珠…」
「……え?」
園子の言葉に、園子の母は目を丸くして胸元を見つめる。
「キッ、キャァァ!!怪盗キッドに、"漆黒の星″を盗まれましたわっ!」
「…じゃあ、奥さんがつけていたのが本物の」
小五郎が園子の母の悲鳴を聞いて小さく呟く。
中森は「会場から出た乗客の中にキッドがいるはずだ!」と、大勢の人の流れに負けずに入口へと向かっていく。
--ガシッ
「…コナン君?」
ぼんやりとその様子を見つめていた蘭の手を、コナンが突然握る。
「蘭姉ちゃん!!僕らも捕まえに行こう!分かったんだよ、怪盗キッドの正体が!」
「え~っ!?」
コナンにぐいぐいと手を引かれながら、蘭は目を丸くして声をあげた。