「漆黒の星」編
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「…いったい、どうやってこんなカードを?」
真田は自分のトランプに混ざっていたキッドのカードを不可解そうに見つめる。
「…怪盗キッドは神出鬼没。総ては謎というわけか…」
「ああ…わかっているのは、奴が既にこの中に紛れ込んでいるっていう事だけだ!!……ん?」
三船は、そう呟きながらくるりと会場内を見渡すとある人物が目に入る。
「……。」
三船はしばらく考えた後、その人物の方へと足を向けた。
card.165
「ふふ…万が一、怪盗キッドが漆黒の星の在り処がわかっていたとしても、刑事さん達がひしめくこの船から見事に漆黒の星を奪って逃げ失せる事が出来るかしら?」
園子の母は、まだ余裕な笑みを浮かべているが、中森達は僅かに浮足立っている。
「警部!あと10分足らずで本船は東都港に入港します!!」
「よーしっ!この部屋の出入口を固めろ!!…誰1人外に出してはならんぞ!」
(さぁ…尻尾を出せ怪盗キッド。仕掛けるなら客達が動揺しているこの時をおいて他はないぜ)
コナンは警戒しながらも、ジロリと周りを見渡す。
「……名前?」
「…何?」
横から蘭に戸惑いがちに声をかけられて、名前はゆるりと顔をあげる。
「何か顔色悪いよ?」
「…そうかな?」
---ザワザワ
客達のざわめきがやけに耳に響き、名前は視界がぐらりと歪むのを感じる。
--不死身の怪盗キッドもこれで最期だな…--
--キッドが…狙撃された--
--怪盗キッドの哀れな末路を…--
名前の頭の中に、ぐるぐるといろいろな場面が蘇る。どれも怪盗キッドの身に危険が迫ったものばかりだ。
「…名前、大丈夫?」
蘭は名前の肩に触れながら、名前の顔を心配そうに覗き込む。
「……ええ、平気」
「どこか違う部屋に行って休む?……何なら私、一緒に…」
「俺が行ってやるよ」
蘭の提案を遮るように、蘭の後ろから聞こえた声。蘭は不審そうに眉を寄せて、くるりと振る。
「…ほら、お嬢ちゃん。空いてる部屋借りてやるから少し休め」
振り返った蘭の後ろにいた三船は、蘭の前をサラリと素通りして名前の肩を抱くようにして支える。
「ちょ…っと!!」
「……蘭。」
蘭が慌てて名前を引き止めようとするが、名前が蘭に視線を合わせて蘭を真っすぐ見つめる。
「…あなたは今ここにいなきゃ駄目なんじゃない?」
「……!」
「……三船さん、ごめんなさい」
「ああ、行くぞ」
名前の言葉に目を見開く蘭を尻目に、名前は三船に支えられながら入口に向かう。
そして近付いて来た中森に事情を説明した後に、2人はざわめく会場から出ていく。
蘭はそんな2人の姿をジッと見つめていた。
真田は自分のトランプに混ざっていたキッドのカードを不可解そうに見つめる。
「…怪盗キッドは神出鬼没。総ては謎というわけか…」
「ああ…わかっているのは、奴が既にこの中に紛れ込んでいるっていう事だけだ!!……ん?」
三船は、そう呟きながらくるりと会場内を見渡すとある人物が目に入る。
「……。」
三船はしばらく考えた後、その人物の方へと足を向けた。
card.165
「ふふ…万が一、怪盗キッドが漆黒の星の在り処がわかっていたとしても、刑事さん達がひしめくこの船から見事に漆黒の星を奪って逃げ失せる事が出来るかしら?」
園子の母は、まだ余裕な笑みを浮かべているが、中森達は僅かに浮足立っている。
「警部!あと10分足らずで本船は東都港に入港します!!」
「よーしっ!この部屋の出入口を固めろ!!…誰1人外に出してはならんぞ!」
(さぁ…尻尾を出せ怪盗キッド。仕掛けるなら客達が動揺しているこの時をおいて他はないぜ)
コナンは警戒しながらも、ジロリと周りを見渡す。
「……名前?」
「…何?」
横から蘭に戸惑いがちに声をかけられて、名前はゆるりと顔をあげる。
「何か顔色悪いよ?」
「…そうかな?」
---ザワザワ
客達のざわめきがやけに耳に響き、名前は視界がぐらりと歪むのを感じる。
--不死身の怪盗キッドもこれで最期だな…--
--キッドが…狙撃された--
--怪盗キッドの哀れな末路を…--
名前の頭の中に、ぐるぐるといろいろな場面が蘇る。どれも怪盗キッドの身に危険が迫ったものばかりだ。
「…名前、大丈夫?」
蘭は名前の肩に触れながら、名前の顔を心配そうに覗き込む。
「……ええ、平気」
「どこか違う部屋に行って休む?……何なら私、一緒に…」
「俺が行ってやるよ」
蘭の提案を遮るように、蘭の後ろから聞こえた声。蘭は不審そうに眉を寄せて、くるりと振る。
「…ほら、お嬢ちゃん。空いてる部屋借りてやるから少し休め」
振り返った蘭の後ろにいた三船は、蘭の前をサラリと素通りして名前の肩を抱くようにして支える。
「ちょ…っと!!」
「……蘭。」
蘭が慌てて名前を引き止めようとするが、名前が蘭に視線を合わせて蘭を真っすぐ見つめる。
「…あなたは今ここにいなきゃ駄目なんじゃない?」
「……!」
「……三船さん、ごめんなさい」
「ああ、行くぞ」
名前の言葉に目を見開く蘭を尻目に、名前は三船に支えられながら入口に向かう。
そして近付いて来た中森に事情を説明した後に、2人はざわめく会場から出ていく。
蘭はそんな2人の姿をジッと見つめていた。