導入編(オリジナル)
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「……………。」
「……………。」
名前の言葉を最後に何となく沈黙したまま歩みを進めている二人の間に、ふわりと穏やかな風が吹き抜けて名前の髪がサラリと靡く。
card.16
「ねぇ、」
しばらく反応を見ようと口をつぐんでいたが、快斗からの明確な反応がないため、名前が少し迷ったように視線をさ迷わせた後に口を開く。
「ん?」
快斗は自分からは何も言うつもりはないようで、名前の言葉の先を促すように、腕を頭の後ろで組んだ状態で名前を見る。
「……私たち、私と快斗…どこかで会った事あるかしら?」
--…それ外さないでもらえる?--
快斗の脳裏に初めて聞いた名前の声が響く。そう…快斗が初めて名前の声を聞き名前の姿を見たのは今日ではなく、あの夜だ。まさかあの短いやり取りで、
名前に違和感を与えるほど印象を残すとは思いもしなかった。怪盗キッドと黒羽快斗である自分のどこに既視感を覚えたのだろうか?
「…いや?俺は心当たりはねぇけど……気のせいじゃねーか?」
(だけど……名前に俺の正体がバレるわけにはいかない。)
しかしまさか怪盗キッドとして会ったことがある……そんな事を言うわけにもいかず、快斗は本当に心当たりがないというように首を傾げて見せる。
「そっか……」
(……私の気のせい、かな?)
名前は、快斗の返事に完全には納得し切れなかったが、これ以上何の確証もないまましつこく同じ話題を続けるわけにもいかない。
「…変なこと聞いてごめんね」
「いや、気にすんなって。そんなに俺に似た知り合いがいるわけ?」
「うん、顔だけ見たらそっくりだよ」
(でも、それだけじゃないと思うんだけど…何なんだろう、この違和感)
自分の感じた快斗への既視感に、何となく消化不良の気持ちを残したものの、名前はそれ以上追及するわけにもいかず一旦話を切り上げた。
「……………。」
名前の言葉を最後に何となく沈黙したまま歩みを進めている二人の間に、ふわりと穏やかな風が吹き抜けて名前の髪がサラリと靡く。
card.16
「ねぇ、」
しばらく反応を見ようと口をつぐんでいたが、快斗からの明確な反応がないため、名前が少し迷ったように視線をさ迷わせた後に口を開く。
「ん?」
快斗は自分からは何も言うつもりはないようで、名前の言葉の先を促すように、腕を頭の後ろで組んだ状態で名前を見る。
「……私たち、私と快斗…どこかで会った事あるかしら?」
--…それ外さないでもらえる?--
快斗の脳裏に初めて聞いた名前の声が響く。そう…快斗が初めて名前の声を聞き名前の姿を見たのは今日ではなく、あの夜だ。まさかあの短いやり取りで、
名前に違和感を与えるほど印象を残すとは思いもしなかった。怪盗キッドと黒羽快斗である自分のどこに既視感を覚えたのだろうか?
「…いや?俺は心当たりはねぇけど……気のせいじゃねーか?」
(だけど……名前に俺の正体がバレるわけにはいかない。)
しかしまさか怪盗キッドとして会ったことがある……そんな事を言うわけにもいかず、快斗は本当に心当たりがないというように首を傾げて見せる。
「そっか……」
(……私の気のせい、かな?)
名前は、快斗の返事に完全には納得し切れなかったが、これ以上何の確証もないまましつこく同じ話題を続けるわけにもいかない。
「…変なこと聞いてごめんね」
「いや、気にすんなって。そんなに俺に似た知り合いがいるわけ?」
「うん、顔だけ見たらそっくりだよ」
(でも、それだけじゃないと思うんだけど…何なんだろう、この違和感)
自分の感じた快斗への既視感に、何となく消化不良の気持ちを残したものの、名前はそれ以上追及するわけにもいかず一旦話を切り上げた。