「世紀末の魔術師」編
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「快斗……!!」
電話が途切れてすぐにマンションから飛び出して来た名前の姿を見て、快斗は目を丸くした。
card.155
「…快斗!!」
名前は快斗の目の前まで駆け寄り、恐る恐る快斗の頬に触れる。
「…良かった、無事で」
搾り出すように漏れたその言葉と頬に残る涙の跡に、快斗は胸を鷲掴みにされたような感覚に陥る。
(冷てェ…)
頬に触れる名前の手を握り返すと、その冷たさに目を見開く。
「…お前、雨の中こんな薄着で傘もささずに出てくるなよ」
快斗は小さくため息をついて自分の上着をバサリと羽織らせると、そのまま名前の身体を引き寄せて抱きしめる。
--ドサッ…
快斗の手から傘が落ちて2人はポツポツと降りしきる雨に打たれる。
「名前……」
「…何?」
「ごめんな」
快斗は僅かに抱きしめる腕に力をこめて呟く。
「……何が?」
「……携帯、水没させて…?」
「ふふ…何それ」
腕の中で笑う名前の表情に、快斗は心の中で小さく安堵の息をつく。それは、白鳥として名前の側にいる間に一度も見る事が出来なかった名前の本当の笑顔だった。
「…何でも良いわ。快斗が無事なら」
名前は快斗を見上げて小さく呟く。
「…今日は何にも聞かない。全部許してあげる」
「………何だよ、音信不通になっちまったのはちゃんと謝ったじゃんか」
「水没、したんだもんね?」
「ああ、そうだよ?」
「ふぅん……」
名前は可笑しそうにクスクスと笑いながら、快斗の胸にもう1度顔を埋める。
降りしきる雨の中、キッドの正体やお互いの気持ちなど…核心に触れる話題は一切に出さずに、2人は抱き合ったまま笑いあった。
*世紀末の魔術師編fin
電話が途切れてすぐにマンションから飛び出して来た名前の姿を見て、快斗は目を丸くした。
card.155
「…快斗!!」
名前は快斗の目の前まで駆け寄り、恐る恐る快斗の頬に触れる。
「…良かった、無事で」
搾り出すように漏れたその言葉と頬に残る涙の跡に、快斗は胸を鷲掴みにされたような感覚に陥る。
(冷てェ…)
頬に触れる名前の手を握り返すと、その冷たさに目を見開く。
「…お前、雨の中こんな薄着で傘もささずに出てくるなよ」
快斗は小さくため息をついて自分の上着をバサリと羽織らせると、そのまま名前の身体を引き寄せて抱きしめる。
--ドサッ…
快斗の手から傘が落ちて2人はポツポツと降りしきる雨に打たれる。
「名前……」
「…何?」
「ごめんな」
快斗は僅かに抱きしめる腕に力をこめて呟く。
「……何が?」
「……携帯、水没させて…?」
「ふふ…何それ」
腕の中で笑う名前の表情に、快斗は心の中で小さく安堵の息をつく。それは、白鳥として名前の側にいる間に一度も見る事が出来なかった名前の本当の笑顔だった。
「…何でも良いわ。快斗が無事なら」
名前は快斗を見上げて小さく呟く。
「…今日は何にも聞かない。全部許してあげる」
「………何だよ、音信不通になっちまったのはちゃんと謝ったじゃんか」
「水没、したんだもんね?」
「ああ、そうだよ?」
「ふぅん……」
名前は可笑しそうにクスクスと笑いながら、快斗の胸にもう1度顔を埋める。
降りしきる雨の中、キッドの正体やお互いの気持ちなど…核心に触れる話題は一切に出さずに、2人は抱き合ったまま笑いあった。
*世紀末の魔術師編fin