「世紀末の魔術師」編
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ザアァァァ…
名前をマンションに送り届けて、コナン達が探偵事務所につき一段落ついた頃には、先程までの満天の月は姿を消し外には大粒の雨が降りはじめる。
「………。」
蘭は窓辺で鳩を抱きながら、そっと鳩を撫でている。
card.150
そこへガチャリと扉を開けてコナンが笑顔で入って来る。
「…おじさんもう寝ちゃったよ。疲れちゃったみたいだね…」
「うん…仕方ないよ。今日は大変だったもの」
蘭は小さく呟いて鳩をバスケットに戻すと、ゆっくりと立ち上がり窓の外に目を向ける。
「…蘭姉ちゃん?」
沈んだ様子の蘭にコナンは首を傾げる。
「ありがとう………お城で助けてくれて。あの時のコナン君かっこ良かったよ」
そこまで言うと、蘭は弱々しい笑顔を浮かべて振り返る。
「まるで新一みたいで…」
「……!」
「本当に…新一みたいで…」
蘭の瞳にはじわじわと涙が浮かび、すぐに大粒の涙が零れる。
(………蘭、)
「…でも別人なんでしょ?」
「………。」
「そうなんだよね…」
「………。」
「コナン君?」
「…………。」
(…限界、だな)
コナンは蘭の辛そうな顔を見て、諦めたように小さく息をつく。
「あ、あのさ…蘭………実は俺、本当は…」
コナンは意を決して、眼鏡を外しながら口を開く。
「新一……?」
しかし正体を明かす前に蘭がポツリと自分の名前を呼んだため、コナンは驚いて振り返る。
「えっ!?」
すると自分の後ろには雨に濡れた制服姿の新一が、壁にもたれて立っている。
「ほ…本当に新一なの!?」
「あんだよ、その言い草は………オメーが事件に巻き込まれたって言うから、様子を見に来てやったのによ!」
「馬鹿!どうしてたのよ!!連絡もしないでっ!」
「悪ぃ、悪ぃ…事件ばっかでさ。今夜もまたすぐに出かけなきゃならねーんだ…」
(…バ、バカな………あ!)
蘭と新一の会話を驚愕した様子で見つめていたコナンは、1つの可能性に気付いて本来の自分の姿をした人物をジッと見つめる。
「待ってて!今、何か拭くもの持って来るから!」
蘭は濡れた新一に気遣い、3階の自宅へタオルを取るために駆け上がっていく。新一はそんな蘭を見送ると、室内のコナンには1度も目を向けずに、トントン…と、階段を降りて雨が降りしきる外に出て行った。
名前をマンションに送り届けて、コナン達が探偵事務所につき一段落ついた頃には、先程までの満天の月は姿を消し外には大粒の雨が降りはじめる。
「………。」
蘭は窓辺で鳩を抱きながら、そっと鳩を撫でている。
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そこへガチャリと扉を開けてコナンが笑顔で入って来る。
「…おじさんもう寝ちゃったよ。疲れちゃったみたいだね…」
「うん…仕方ないよ。今日は大変だったもの」
蘭は小さく呟いて鳩をバスケットに戻すと、ゆっくりと立ち上がり窓の外に目を向ける。
「…蘭姉ちゃん?」
沈んだ様子の蘭にコナンは首を傾げる。
「ありがとう………お城で助けてくれて。あの時のコナン君かっこ良かったよ」
そこまで言うと、蘭は弱々しい笑顔を浮かべて振り返る。
「まるで新一みたいで…」
「……!」
「本当に…新一みたいで…」
蘭の瞳にはじわじわと涙が浮かび、すぐに大粒の涙が零れる。
(………蘭、)
「…でも別人なんでしょ?」
「………。」
「そうなんだよね…」
「………。」
「コナン君?」
「…………。」
(…限界、だな)
コナンは蘭の辛そうな顔を見て、諦めたように小さく息をつく。
「あ、あのさ…蘭………実は俺、本当は…」
コナンは意を決して、眼鏡を外しながら口を開く。
「新一……?」
しかし正体を明かす前に蘭がポツリと自分の名前を呼んだため、コナンは驚いて振り返る。
「えっ!?」
すると自分の後ろには雨に濡れた制服姿の新一が、壁にもたれて立っている。
「ほ…本当に新一なの!?」
「あんだよ、その言い草は………オメーが事件に巻き込まれたって言うから、様子を見に来てやったのによ!」
「馬鹿!どうしてたのよ!!連絡もしないでっ!」
「悪ぃ、悪ぃ…事件ばっかでさ。今夜もまたすぐに出かけなきゃならねーんだ…」
(…バ、バカな………あ!)
蘭と新一の会話を驚愕した様子で見つめていたコナンは、1つの可能性に気付いて本来の自分の姿をした人物をジッと見つめる。
「待ってて!今、何か拭くもの持って来るから!」
蘭は濡れた新一に気遣い、3階の自宅へタオルを取るために駆け上がっていく。新一はそんな蘭を見送ると、室内のコナンには1度も目を向けずに、トントン…と、階段を降りて雨が降りしきる外に出て行った。