「世紀末の魔術師」編
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(あれ…そういえば乾さんはどこに行ったんだ?)
一段落ついたところで、1人足りない事に気付いてまわりをぐるりと見渡すコナン。そんなコナンを尻目に灰原が徐に声をかける。
「ラスプーチンの写真…」
「え?」
「出てこなかったわね、皇帝一家と親しかったのに…」
card.142
「ああ…そういえば、確か喜市さんの部屋にも……」
そう言いながら、コナンは頭の中に喜市の部屋にあった写真を思い浮かべて息をのむ。
「あ…あの"ゲー″ってまさか!?」
コナンが灰原と話している中、少し離れた位置で小五郎が口を開く。
「何はともあれ、これでメデタシメデタシですな!!」
名前は何気なく小五郎に目を向けると、小五郎の胸元あたりから顔に向けて動く赤い光が目に入り目を見開く。
「おじさんっ!!危ない!」
名前はダッと駆けだし、小五郎に体当たりするようにして倒れ込む。
--ガウンッ!!
「な…どうした!?名前?」
小五郎はまだ何が起こっているのか把握出来ていないが、コナンはサイレンサーに紛れて僅かに聞こえた銃声に反応する。
そして小五郎の側に立っていた蘭に赤い光が当たっている事に気が付き、蘭に駆け寄る。
「蘭!!危ねェッ!!」
「…え?」
「らあああーんッ!!!」
「し、んいち?」
自分に向かって駆け寄るコナンの姿が、新一の姿と被って見えて目を見開く蘭。そんな蘭に、コナンは押し倒すようにして飛びつく。
---ガウンッ!キーンッ!!
倒れこんだ蘭の後ろの壁に、放たれた銃弾が当たり激しく火花が散る。
「みんな、伏せてっ!」
「うわ~っ!!」
普段落ち着いている名前からは、想像出来ないような名前の大声と銃弾の脅威に怯えて、一同は駆け出すように床に伏せる。
そんな中、慌てた夏美が躓いて転んでしまい、手に持っていたエッグを落としてしまう。
「あっ…エッグが!!」
--カラン、カラン
転がるエッグをサッ何者かが広い上げて、そのまま広間から走り去っていく。それを見た名前は、いち早くその人物を追い掛けるために立ち上がる。
「名前っ……さん!!駄目です!」
白鳥がそれを見て制止しようとするが、既に名前は犯人を追って広間から駆け出して行ってしまう。
「くそっ、逃がすかよ!!」
コナンも名前とほぼ同じタイミングで、逃げた犯人の後を追って走り出す。
(…新一、)
蘭は走り去るコナンの姿が、もう新一にしか見えなかった。
(くそっ、……何であいつは無茶ばっかり!!)
「毛利さん、後を頼みます!!」
白鳥は毛利をチラッと見て、そう叫ぶと名前とコナンの後を追って駆け出して行った。