「世紀末の魔術師」編
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コナンは天井を見上げてぶら下がっているいくつものナイフを眺める。
(本当に"からくり″が好きなんだな…喜市さんは……となると、)
「ねぇ、このお城に地下室は?」
コナンはくるりと振り返り、執事の沢部に尋ねた。
card.136
「地下室はありませんが…」
「じゃあ、1階にひいおじいさんの部屋は?」
「それでしたら…執務室がございますが」
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「どうぞ…」
沢部の案内で執務室に案内された一同は、ズラズラと執務室に入っていく。
「こちらには、喜市様のお写真と…当時の日常的な情景を撮影されたものが展示してあります」
「ねぇ、夏美さん…ひいおばあさんの写真は?」
「それがね、一枚もないの…だから私は曾祖母の顔は知らないんだ」
(妙だな…喜市さんの写真はたくさん残ってるのに…)
コナンはたくさん飾られている写真を見ながら考えこむ。
「おい!この写真の男、ラスプーチンじゃねーか?」
写真を見て声をあげた乾の言葉に、セルゲイが近付いて行って乾が見ている写真を覗き込む。
「ええ、彼に間違いありません。"ゲー・ラスプーチン″と、サインもありますからね」
蘭は小さく首を傾げながら小五郎に尋ねる。
「お父さん、ラスプーチンって?」
「い…いや、俺も世紀の大悪党だったということくらいしか…」
首を傾げる小五郎の奥で、名前が蘭に向かって口を開く。
「…彼は、"怪僧ラスプーチン″と言われて皇帝一家に取り入って、ロマノフ王朝滅亡の原因を作った男。一時、権勢をほしいままにしたけれど…最後は皇帝の親戚筋に当たるユスポフ公爵に殺害されたのよ」
名前の説明に蘭は「へぇ…」と、目を見開く。
「よく知ってるなぁ…お嬢ちゃん。だが…この話は知ってるかな?」
乾が、ニヤニヤと笑いながら名前に尋ねる。
「…川から発見された遺体は頭蓋骨が陥没し、片方の目が潰れていたそうだぜ?」
乾の言葉に蘭は眉を寄せるが、小五郎は飽きてしまったのか、煙草に火をつけると、フーッ白い息を吐き出している。
(片方の目が…?)
名前はピクリと乾の言葉に反応するが、その時コナンが足元で急に声をあげる。
「おじさん!ちょっと貸してっ!」
「こ、こら!!」
コナンはヒョイっと小五郎から煙草を奪い取ると、床にしゃがみ込む。
「こら!子供がそんなもの持って危ないだろ!?」
「ほら、煙が揺れてる。下から風が来ているんだ…この下に秘密の地下室があるんだよ!」
「何っ!?」
煙草の煙を頼りに床を確認するコナンに皆が注目する。
「…とすると、からくり好きの喜市さんの事だから…きっとどこかにスイッチがあるはず…」
そう言いながら、コナンは煙草を蘭がスッと差し出した灰皿にグイッと押し付ける。
(新一…推理に夢中で気付いてないみたいだけど。蘭が完全に新一の推理のサポートしてるじゃない……まずいわね)
名前はそんな2人の姿を見てため息をつくが、その時コナンが何かを見付けたようで、コナンの触れていた床の一部がパカッと開く。
「それは…ロシア語のアルファベット?」
名前は、コナンの後ろから床を覗き込み小さく呟く。そこにはロシア語のアルファベットパネルが並んでおり、パスワードを入力する仕組みになっているようだ。
「それで秘密の地下室のドアが開くのか!?」
周りにいた乾達はやはりエッグに興味があるようで、顔色を変えてコナンの周りに集まってきた。
(本当に"からくり″が好きなんだな…喜市さんは……となると、)
「ねぇ、このお城に地下室は?」
コナンはくるりと振り返り、執事の沢部に尋ねた。
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「地下室はありませんが…」
「じゃあ、1階にひいおじいさんの部屋は?」
「それでしたら…執務室がございますが」
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「どうぞ…」
沢部の案内で執務室に案内された一同は、ズラズラと執務室に入っていく。
「こちらには、喜市様のお写真と…当時の日常的な情景を撮影されたものが展示してあります」
「ねぇ、夏美さん…ひいおばあさんの写真は?」
「それがね、一枚もないの…だから私は曾祖母の顔は知らないんだ」
(妙だな…喜市さんの写真はたくさん残ってるのに…)
コナンはたくさん飾られている写真を見ながら考えこむ。
「おい!この写真の男、ラスプーチンじゃねーか?」
写真を見て声をあげた乾の言葉に、セルゲイが近付いて行って乾が見ている写真を覗き込む。
「ええ、彼に間違いありません。"ゲー・ラスプーチン″と、サインもありますからね」
蘭は小さく首を傾げながら小五郎に尋ねる。
「お父さん、ラスプーチンって?」
「い…いや、俺も世紀の大悪党だったということくらいしか…」
首を傾げる小五郎の奥で、名前が蘭に向かって口を開く。
「…彼は、"怪僧ラスプーチン″と言われて皇帝一家に取り入って、ロマノフ王朝滅亡の原因を作った男。一時、権勢をほしいままにしたけれど…最後は皇帝の親戚筋に当たるユスポフ公爵に殺害されたのよ」
名前の説明に蘭は「へぇ…」と、目を見開く。
「よく知ってるなぁ…お嬢ちゃん。だが…この話は知ってるかな?」
乾が、ニヤニヤと笑いながら名前に尋ねる。
「…川から発見された遺体は頭蓋骨が陥没し、片方の目が潰れていたそうだぜ?」
乾の言葉に蘭は眉を寄せるが、小五郎は飽きてしまったのか、煙草に火をつけると、フーッ白い息を吐き出している。
(片方の目が…?)
名前はピクリと乾の言葉に反応するが、その時コナンが足元で急に声をあげる。
「おじさん!ちょっと貸してっ!」
「こ、こら!!」
コナンはヒョイっと小五郎から煙草を奪い取ると、床にしゃがみ込む。
「こら!子供がそんなもの持って危ないだろ!?」
「ほら、煙が揺れてる。下から風が来ているんだ…この下に秘密の地下室があるんだよ!」
「何っ!?」
煙草の煙を頼りに床を確認するコナンに皆が注目する。
「…とすると、からくり好きの喜市さんの事だから…きっとどこかにスイッチがあるはず…」
そう言いながら、コナンは煙草を蘭がスッと差し出した灰皿にグイッと押し付ける。
(新一…推理に夢中で気付いてないみたいだけど。蘭が完全に新一の推理のサポートしてるじゃない……まずいわね)
名前はそんな2人の姿を見てため息をつくが、その時コナンが何かを見付けたようで、コナンの触れていた床の一部がパカッと開く。
「それは…ロシア語のアルファベット?」
名前は、コナンの後ろから床を覗き込み小さく呟く。そこにはロシア語のアルファベットパネルが並んでおり、パスワードを入力する仕組みになっているようだ。
「それで秘密の地下室のドアが開くのか!?」
周りにいた乾達はやはりエッグに興味があるようで、顔色を変えてコナンの周りに集まってきた。