「世紀末の魔術師」編
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card.127
船内のラウンジに集められていた一同。目暮がその中の1人、西野に声をかける。
「このボールペンは西野さん、あなたの物に間違いありませんね?」
「は…はい。でも、それがどうして寒川さんの部屋に?」
「遺体を発見したのは貴方でしたな?」
「そうです…食事の支度が出来たので呼びに行ったのです」
「その時に部屋の中に入りましたか?」
「いえ…」
「入ってないアンタのボールペンが、なぜ部屋の中に落ちていたんだ!?」
「わかりません…7時頃はちょうど私は部屋でシャワーを浴びていたはずなんですが…」
訳が分からない状態に困惑した西野を見て、園子は心配そうに眉をよせる。
「パパ、まさか西野さんが…」
「いや…まさか、そんなはずはないと思うが…」
(もし西野さんが寒川さんを殺した犯人なら、キッドを撃った犯人も西野さんの可能性が高くなる…)
コナンはいつものように、顎に手をあてて考え込む。
「……。」
蘭はそんなコナンの姿に、疑惑の眼差しを向けている。
(…あー、蘭完全に疑ってるわ)
名前はそんな蘭の様子を見て、小さくため息をつく。
「目暮警部!被害者の部屋を調べたところ…ビデオテープが全部無くなっていました!」
「何…!?それが目的で部屋を荒らしたんだな!」
高木と目暮達がそんな会話をしている時、コナンは何かを思いついたように突然駆け出していく。
「コラッ!コナン…勝手に動くんじゃない!!」
「あ、良いの…私が見てくる」
小五郎が制止するのを、蘭がすっと嗜めてコナンの後を追っていく。
(まずいわね……新一、蘭が追いかけて行ったの気付いてないじゃない)
名前は、何とか新一の秘密を守らなくては…と、2人の後を追って部屋を出ていく。
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「………。」
コナンを見失ってしまった蘭は、キョロキョロと辺りを見渡しながら歩く。そんな蘭の肩に突然ポンッと誰かの手が触れて、咄嗟に蘭は振り返りながら空手の構えをとる。
「……あ、白鳥さん?」
しかし後ろにいた見知った人物を見て、蘭は構えを崩しながら小さく安堵する。
「蘭さん。まだ銃を持っている犯人がうろついているかも知れません!皆さんのところへ戻ってください」
「あ…でもコナン君が…」
「彼は僕が連れ戻しますから…任せてください」
「わ、わかりました」
白鳥に説得され、蘭は少し不満気ではあるがラウンジに戻る。
「……。」
少し離れた物陰でそんな様子を見ていた名前は、小さく息をつく。
(新一は見失っちゃったけど…とりあえず蘭がラウンジに戻るなら安心か)
名前は、コナンが白鳥の立っているすぐそばの電話BOXにいる事には気が付かず、くるりと踵を返してラウンジとは反対方向に向かって行った。