「世紀末の魔術師」編
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寒川の部屋に駆け付けると、ズタズタに破かれた枕や倒された机…散乱した室内の真ん中に寒川が倒れていた。
card.125
小五郎の隙を見て、寒川の遺体に近付いていくコナン。
「右目を撃たれてる…」
(確かあの時キッドも右目を…)
コナンが割れた単眼鏡を思い出し考えこんでいると、小五郎にいつものようにグイッと首元を掴まれる。
「コラァ!!ガキは引っ込んでろっ!…ったく!」
ヒョイっと部屋の外に投げられたコナンに、心配そうに蘭が声をかけているが、小五郎は構わずに遺体を確認していく。
「んっ?指輪のペンダントがなくなってるぞ!?」
「………。」
(指輪のペンダントか…さっき新一が言ってたやつね)
扉のそばに立つ名前は、室内には入らずにくるりと周りを見渡す。
(ニコライ2世の三女の指輪…この船に乗る人達はエッグの件もそうだけど、ロマノフ王朝に興味がある人ばかり。…指輪が目的の殺人なのかしら?)
名前は、ぐるぐると考えを巡らせるが途中で小さくため息をついて前髪をくしゃりと掻きあげる。
(ダメだ…キッドがあんな事になって以来、何も集中して考えられない……快斗、本当にどこにいるの…?)
名前は、あれ以来自分の心を埋めつくす人物からの着信を、1度も鳴らすことのないポケットの中に入った携帯にそっと触れた。
名前がそんな事を考えている間に、小五郎は鈴木会長に警察への連絡を依頼し、東京にいる目暮達に連絡が入った。
--東京
「分かった!すぐ行く!」
船からの連絡を受けた目暮は、高木刑事を引き連れてヘリポートに向かう。すると、廊下の先からやってくる白鳥警部補と鉢合わせる。
「あれ、目暮警部…」
「白鳥君?休暇で軽井沢じゃなかったのかね?」
「別荘にいても退屈なんで……何か事件ですか?」
真剣な顔で尋ねる白鳥に、目暮は小さく頷く。
「ちょうどいい!君も一緒に来てくれ!!」
「わかりました!」
----バラバラバラ…
目暮達を乗せたヘリは、海上をすすむ鈴木財閥の船に向けて飛び立つ。
目暮は険しい顔で前方を見つめ、窓際に座った白鳥は、大きな音が鳴り響くヘリのプロペラ音を聞きながら小さくなっていく町並みを窓から見つめている。高木は連絡を受けた事件の詳細を資料で確認している。
(何かあるだろうとは思っていたが、まさか殺人が起きるとは…船の無線電話…盗聴しておいて良かったぜ。名前…無事でいろよ)
「見えましたよ。」
パイロットの一言に、3人は視線を遥か前方に見えてきた船に向ける。
そんな3人のうちの、1人は船内にいる名前の安否を案じて握った拳に力をこめた。
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小五郎の隙を見て、寒川の遺体に近付いていくコナン。
「右目を撃たれてる…」
(確かあの時キッドも右目を…)
コナンが割れた単眼鏡を思い出し考えこんでいると、小五郎にいつものようにグイッと首元を掴まれる。
「コラァ!!ガキは引っ込んでろっ!…ったく!」
ヒョイっと部屋の外に投げられたコナンに、心配そうに蘭が声をかけているが、小五郎は構わずに遺体を確認していく。
「んっ?指輪のペンダントがなくなってるぞ!?」
「………。」
(指輪のペンダントか…さっき新一が言ってたやつね)
扉のそばに立つ名前は、室内には入らずにくるりと周りを見渡す。
(ニコライ2世の三女の指輪…この船に乗る人達はエッグの件もそうだけど、ロマノフ王朝に興味がある人ばかり。…指輪が目的の殺人なのかしら?)
名前は、ぐるぐると考えを巡らせるが途中で小さくため息をついて前髪をくしゃりと掻きあげる。
(ダメだ…キッドがあんな事になって以来、何も集中して考えられない……快斗、本当にどこにいるの…?)
名前は、あれ以来自分の心を埋めつくす人物からの着信を、1度も鳴らすことのないポケットの中に入った携帯にそっと触れた。
名前がそんな事を考えている間に、小五郎は鈴木会長に警察への連絡を依頼し、東京にいる目暮達に連絡が入った。
--東京
「分かった!すぐ行く!」
船からの連絡を受けた目暮は、高木刑事を引き連れてヘリポートに向かう。すると、廊下の先からやってくる白鳥警部補と鉢合わせる。
「あれ、目暮警部…」
「白鳥君?休暇で軽井沢じゃなかったのかね?」
「別荘にいても退屈なんで……何か事件ですか?」
真剣な顔で尋ねる白鳥に、目暮は小さく頷く。
「ちょうどいい!君も一緒に来てくれ!!」
「わかりました!」
----バラバラバラ…
目暮達を乗せたヘリは、海上をすすむ鈴木財閥の船に向けて飛び立つ。
目暮は険しい顔で前方を見つめ、窓際に座った白鳥は、大きな音が鳴り響くヘリのプロペラ音を聞きながら小さくなっていく町並みを窓から見つめている。高木は連絡を受けた事件の詳細を資料で確認している。
(何かあるだろうとは思っていたが、まさか殺人が起きるとは…船の無線電話…盗聴しておいて良かったぜ。名前…無事でいろよ)
「見えましたよ。」
パイロットの一言に、3人は視線を遥か前方に見えてきた船に向ける。
そんな3人のうちの、1人は船内にいる名前の安否を案じて握った拳に力をこめた。