「世紀末の魔術師」編
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「…え?ニコライ二世の三女のマリアの指輪?」
「ああ、さっき甲板にいた時に寒川さんが持ってたんだよ!」
「ふーん」
「あの人、今まであんなの持ってなかったのに…わざわざ見せびらかすように着けてきてさ、何か気になるんだよな…」
「ふーん」
「……。」
card.124
「オメーな…さっきから、生返事ばっかりじゃねーか。聞いてんのかよ」
コナンが何を言っても、ぼんやりと適当に相槌をうつ名前。いつもなら、文句を言いながらも一緒に推理に付き合ってくれるのに。
コナンは名前にジト目を向ける。
「聞いてるけど…私にそんな事言われても分からないわよ」
名前は、そんな視線を軽く受け流して小さくため息をつく。
(ったく。こいつキッドの件以来、そばに誰もいないとなると、ぼんやりしてばっかりなんだよな…大丈夫かよ?)
コナンは少し心配気に名前に目を向ける。
元来ポーカーフェイスで大抵の事には動じない名前のため、普通に蘭達と会話しているように見える。しかし、よくよく気をつけて見れば口数も少なく、いつものようなキレもない。そして周囲に蘭や園子がいなくなると、途端に腑抜けたようになってしまう。
「指輪も良いけどさ……新一こそ大丈夫なの?」
コナンがぼんやりそんな事を考えていると、ふいに名前がコナンに向かって尋ねる。
「あん?何がだよ」
「何がって…あなたさっき誕生日の話の時に…」
---ドンドン!!ドンドン!!
「毛利さん、いますか!?」
その時、名前の言葉を遮るように廊下から大声が響く。
「今の声って西野さんかな?」
「何かあったのか…?」
名前とコナンは、顔をみあわせて立ち上がる。そして、廊下に出てみると、ちょうど隣の部屋から小五郎が顔を出したところだった。
「どーしたんです?そんなに慌てて」
「寒川さんが、寒川さんがっ!へ、部屋で死んでます!!」
「何ぃっ!?」
西野の思いがけない言葉に、小五郎と一緒にコナンが駆け出していく。名前も少し遅れてその後を追って走りながら、小さくため息をつく。
(蘭の話…新一に話そびれちゃったわ。あんまり目立ったことしないといいんだけど)
前を走る小さな幼なじみの背中を見つめながら、名前は寒川の部屋に向かって行った。
「ああ、さっき甲板にいた時に寒川さんが持ってたんだよ!」
「ふーん」
「あの人、今まであんなの持ってなかったのに…わざわざ見せびらかすように着けてきてさ、何か気になるんだよな…」
「ふーん」
「……。」
card.124
「オメーな…さっきから、生返事ばっかりじゃねーか。聞いてんのかよ」
コナンが何を言っても、ぼんやりと適当に相槌をうつ名前。いつもなら、文句を言いながらも一緒に推理に付き合ってくれるのに。
コナンは名前にジト目を向ける。
「聞いてるけど…私にそんな事言われても分からないわよ」
名前は、そんな視線を軽く受け流して小さくため息をつく。
(ったく。こいつキッドの件以来、そばに誰もいないとなると、ぼんやりしてばっかりなんだよな…大丈夫かよ?)
コナンは少し心配気に名前に目を向ける。
元来ポーカーフェイスで大抵の事には動じない名前のため、普通に蘭達と会話しているように見える。しかし、よくよく気をつけて見れば口数も少なく、いつものようなキレもない。そして周囲に蘭や園子がいなくなると、途端に腑抜けたようになってしまう。
「指輪も良いけどさ……新一こそ大丈夫なの?」
コナンがぼんやりそんな事を考えていると、ふいに名前がコナンに向かって尋ねる。
「あん?何がだよ」
「何がって…あなたさっき誕生日の話の時に…」
---ドンドン!!ドンドン!!
「毛利さん、いますか!?」
その時、名前の言葉を遮るように廊下から大声が響く。
「今の声って西野さんかな?」
「何かあったのか…?」
名前とコナンは、顔をみあわせて立ち上がる。そして、廊下に出てみると、ちょうど隣の部屋から小五郎が顔を出したところだった。
「どーしたんです?そんなに慌てて」
「寒川さんが、寒川さんがっ!へ、部屋で死んでます!!」
「何ぃっ!?」
西野の思いがけない言葉に、小五郎と一緒にコナンが駆け出していく。名前も少し遅れてその後を追って走りながら、小さくため息をつく。
(蘭の話…新一に話そびれちゃったわ。あんまり目立ったことしないといいんだけど)
前を走る小さな幼なじみの背中を見つめながら、名前は寒川の部屋に向かって行った。