導入編(オリジナル)
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「…そ、それで?えーと、林君だったかな……怪盗キッドの予告状の話してたんじゃなかった?」
名前の言葉に気をよくしたのか、青子が凄い剣幕でこれまでの父と怪盗キッドの戦いや、父親の苦労話について語り始めたため、名前は苦し紛れに話を逸らした。
card.11
「!!」
(……うわぁ!名前ちゃん、もう俺の名前もう覚えてくれてる!)
ふいに思いもかけない相手から、しっかり名前を呼ばれて声をかけられた快斗の後ろの席に座る男子(林君)は、ドキリとしながらも小さな頷いて口を開く。
「あ……ああ、そうなんだよ。今回の予告状には3日後の月曜日に…町田町の美術館の宝石を盗みに来るって書いてあったらしいよ」
「そうなんだ……」
(やっぱりまた標的は宝石か。それにしてもその美術館…何だか聞いた事があるような…何だったかな?)
名前は林の話を聞きながら、どこか聞き覚えのある美術館の名前に小さく首を傾げる。
「なぁ……名前ちゃん、もう清人の名前覚えたのか?」
ぼんやりと美術館のことを考えていた名前に、隣の席から快斗が少し戸惑いがちに尋ねる。
「…清人?」
名前は快斗の質問に、不思議そうに首を傾げて呟く。
「はいはい!俺が林清人!!よろしくね!名前ちゃん。」
そんな名前の呟きに、快斗の後ろにいる林君が、勢いよく手を上げながらニカッと笑って自己紹介する。
「…………ああ、清人君。ごめんなさい、林君の名字しか分からなかったから」
フルネームを把握していなかった名前は、林の自己紹介を聞いて快斗の質問の意味を理解する。
「……うるせぇよ、清人。」
「…何だよ、快斗。急に不機嫌になって」
そんな中、嬉しそうに顔を綻ばせた友人を見た快斗は眉を寄せながら、名前と話そうと前に乗り出して来ている林君をぐいっと押し返す。
「……さっきの授業で林君が指名されてたから。転校初日だしね…みんなの名前くらいは早く覚えようと思って」
(途中から、ちょっと寝ちゃったけど…)
名前は、そんな2人を見ながら先程の快斗の質問に答える。
「わぁ!名前ちゃん偉いね!そんなに無理しなくても、ちゃーんと青子が教えてあげるから任せてよ!」
名前の言葉に、青子が楽しそうに笑いながら名前に話し掛ける。
「ありがとう、助かる」名前も、青子に向かって笑顔で言葉を返す。青子の気さくさもあって、あっという間に打ち解けたようで、二人はそのまま林や恵子を巻き込んで、あれこれ盛り上がりながら会話を始める。
「……………。」
快斗は何となく会話に参加せずに頬杖をついたまま、そんな様子を横目で眺める。
(………俺、何でこんなに苛々してんだろ。)
そして、なぜか自分の中にもやもやした感情が込み上げてくるのを感じて首を傾げた。
名前の言葉に気をよくしたのか、青子が凄い剣幕でこれまでの父と怪盗キッドの戦いや、父親の苦労話について語り始めたため、名前は苦し紛れに話を逸らした。
card.11
「!!」
(……うわぁ!名前ちゃん、もう俺の名前もう覚えてくれてる!)
ふいに思いもかけない相手から、しっかり名前を呼ばれて声をかけられた快斗の後ろの席に座る男子(林君)は、ドキリとしながらも小さな頷いて口を開く。
「あ……ああ、そうなんだよ。今回の予告状には3日後の月曜日に…町田町の美術館の宝石を盗みに来るって書いてあったらしいよ」
「そうなんだ……」
(やっぱりまた標的は宝石か。それにしてもその美術館…何だか聞いた事があるような…何だったかな?)
名前は林の話を聞きながら、どこか聞き覚えのある美術館の名前に小さく首を傾げる。
「なぁ……名前ちゃん、もう清人の名前覚えたのか?」
ぼんやりと美術館のことを考えていた名前に、隣の席から快斗が少し戸惑いがちに尋ねる。
「…清人?」
名前は快斗の質問に、不思議そうに首を傾げて呟く。
「はいはい!俺が林清人!!よろしくね!名前ちゃん。」
そんな名前の呟きに、快斗の後ろにいる林君が、勢いよく手を上げながらニカッと笑って自己紹介する。
「…………ああ、清人君。ごめんなさい、林君の名字しか分からなかったから」
フルネームを把握していなかった名前は、林の自己紹介を聞いて快斗の質問の意味を理解する。
「……うるせぇよ、清人。」
「…何だよ、快斗。急に不機嫌になって」
そんな中、嬉しそうに顔を綻ばせた友人を見た快斗は眉を寄せながら、名前と話そうと前に乗り出して来ている林君をぐいっと押し返す。
「……さっきの授業で林君が指名されてたから。転校初日だしね…みんなの名前くらいは早く覚えようと思って」
(途中から、ちょっと寝ちゃったけど…)
名前は、そんな2人を見ながら先程の快斗の質問に答える。
「わぁ!名前ちゃん偉いね!そんなに無理しなくても、ちゃーんと青子が教えてあげるから任せてよ!」
名前の言葉に、青子が楽しそうに笑いながら名前に話し掛ける。
「ありがとう、助かる」名前も、青子に向かって笑顔で言葉を返す。青子の気さくさもあって、あっという間に打ち解けたようで、二人はそのまま林や恵子を巻き込んで、あれこれ盛り上がりながら会話を始める。
「……………。」
快斗は何となく会話に参加せずに頬杖をついたまま、そんな様子を横目で眺める。
(………俺、何でこんなに苛々してんだろ。)
そして、なぜか自分の中にもやもやした感情が込み上げてくるのを感じて首を傾げた。