「世紀末の魔術師」編
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「…ところで!!」
ジューッと音を立てる鉄板を囲む4人。名前の前に座る園子は、グイッと身を乗り出して来る。
「名前の方はどうなってるの?女同士になったんだから、ちゃーんと話してもらうわよ!!」
名前は自分を期待の眼差しで見つめて来る3人にため息をつく。
「………実は」
card.109
「「「ええーっ!?名前…こ、告白されたのーっ?」」」
(う……覚悟してたけど、煩い。周りのお客さんの目が痛い)
「こ……告白とまでは言ってないよ」
名前は、園子達の大声で店内の客から注目されている事に、気まずさからため息をついて小さく呟く。
--…だから……こうやって、男と2人で話したりするのは俺だけにして--
--俺…は、名前が他の奴とこうやって話てるのが嫌だから、名前を連れ戻しに来たんだけど…--
--名前からの電話には必ず出るからよ。それで、すぐに駆け付けてやるよ!--
名前は、これまで快斗から言われた台詞をその時の詳細は省いて端的に、それとなくニュアンスが伝わるように3人に説明する。
「あんたねー…それだけ言われてれば、ほとんど告白されたようなもんよ」
「そうやで?…うちが聞く限り名前ちゃんの片思いじゃなくて、れっきとした両思いやと思うけど」
「そうね…」
3人は口々にそう告げるが、名前はいまいち納得出来ないような顔をして首を傾げる。
「……でも1番言ってほしい事を…1番知りたい事を…まだ彼に言ってもらえないから」
(快斗が…怪盗キッドだというなら…私は快斗の口から直接それを聞きたいのに)
「「「………?」」」
名前が小さくため息をついて下を向いてしまうのを見て、3人は顔を見合わせる。今の話を聞く限りでは落ち込むところなどなさそうだが、きっと当人にしか分からない悩みがあるのだろう。
その時、何となく沈んでしまった空気に気付いた名前は、ハッして顔を上げる。
「ごめんね…みんな、何だか愚痴っぽくなっちゃったかな。さ、せっかくのお好み焼きが焦げちゃう!早く食べましょ」
名前は、今の話はもう終わりだと言うように、ニッコリと笑いながら3人に声をかける。
「……せやな。まずは美味しい物食べて力つけなあかん!」
「そうね!食べよ、食べよ。」
名前に促されて食事を始めた3人を見て、小さく微笑みを浮かべた名前はキッドからの予告状の内容を頭に浮かべる。
(あのおみくじの内容も気になるし…今日は新一に加えて平次まで来てるんだもの…何があるか分からないわ。まずは私も暗号を解かなくちゃ…)