「世紀末の魔術師」編
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「料亭ですか?」
「ええ…怪盗キッドが来るのは、明日の午前3時と分かった事ですし。それまでどうですか?」
鈴木会長は小五郎の推理をスッカリ信じきっているようで、小五郎を料亭に行かないか?と誘う。そんな鈴木会長からの提案に、小五郎は至極嬉しそうに良いですなーとニンマリ笑みを浮かべた。
card.108
「会長!そろそろ…」
「おお、中森警部…是非ともよろしく頼むよ」
そんな話をしているところに、スタスタと中森と2人の部下が入って来る。そして、エッグの入った小箱を鈴木会長から受け取る。
「ああ、もう展示室の方に移すんですか?」
それを見た小五郎が中森に尋ねる。
「…偽物の方をね。」
「偽物!?」
「今まで我々は毎回予告状に書いてあるところへ、馬鹿正直に獲物を置いてキッドにやられていました…だから、今回はキッドの獲物がどこに置いてあるかを奴に分からないようにしてやります!」
中森の言葉に小五郎は、「なるほど!」と、頷いた後にその隠し場所はどこなのか?と尋ねる。
しかし、中森は自分と信頼のおける部下だけにしか教えるつもりはないと言い張って首を横に振る。そんな中森の態度に小五郎は思わずムッとして立ち上がる。
「それでは…警部が怪盗キッドではない事を、この私が確かめてあげましょう!」
「なっ!何をするんだ!?」
小五郎は、中森の頬をギューッと力いっぱい引っ張る。そんな小五郎に対し、中森も負けじと小五郎の頬を引っ張り返す。
「くそっ…!やったな!!」
「痛…このっ!」
いい大人がお互いの頬を引っ張りあう姿を、ベランダの柵に止まった一羽の鳩が見つめていた。
その鳩の足首には、キラリと光る小型カメラが取り付けられていたが、鳩の存在には誰も気がつかなかった。