高揚編
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「…随分早いのね」
電話を終えてから5分もせずにコンビニに駆け込んできた快斗に、名前は驚いて目を丸くした。
card.100
「ハァ、お前…な、何を呑気に言ってん…だ…」
肩で息をしながら快斗は呆れたように呟く。
「…ごめんなさい」
(こんなに必死になって来てくれたのね…)
快斗の姿を見て,名前は申し訳ない気持ちになって思わず謝る。
「いや…オメーが無事なら良い」
ようやく息が落ち着いて、走って来たためか軽く乱れていた前髪をかきあげながら快斗は呟く。チラリと見えた額には僅かに汗も滲んでいる。
「それで…その変な男ってのはどいつだ?」
「あ…あの、外の喫煙スペースの所に男の人がいなかった?」
「ああ…何かキョロキョロしてる変な奴がいたから、店に入る時に睨みつけたらどっか行ったぜ?」
快斗の言葉に名前は軽く拍子抜けしてしまう。
「あ…そう。そんな気弱な人なら心配いらなかったかしら?」
「お前は…、いくら気弱でも相手は男だぜ?それに、どんな危ねェやつかも分からねェんだぞ…ったく」
快斗はその言葉に呆れたようにため息をつく。
「まぁ…とりあえず帰るか?何か買うつもりだったのか?」
「ううん。でも長いこと店に居座っちゃったし、何かお菓子でも買おうかな。快斗も汗かいてるし何か飲む?ここまで来てもらったから、大したことは出来ないけどお詫びさせて」
お詫びなんて、と首を振る快斗だったが、さすがに何もしないのも申し訳ないと名前も引かず、いくつかの商品を快斗に選んでもらう。
そして支払いを終えて並んでコンビニを後にする。
「それにしても…その男がついて来たのいつ気付いたんだよ」
すっかり暗くなった街中を、コンビニのレジ袋を持ちながら並んで歩く二人。
「えっと…何となく気付いたのは、本屋さんの先にある銀行のあたりだったかしら」
「お前…そこ今のコンビニからだいぶ離れてるじゃねェか…何ですぐに言わねェんだよ?」
快斗は眉を潜めて名前を見る。
「…あら、電話で快斗に聞かれた時にすぐに言ったじゃない」
「そーじゃなくて…」
快斗はピタリと立ち止まり、名前の方を向く。
「お前の携帯には、何のために俺の番号が入ってるわけ?」
「え?」
「その変な奴につけられてるのを気付いた時点で、すぐに電話しろって事!」
「……。」
「これから何か変な事とか、困った事があったらすぐに言えよ。困ってなくても何でも良いから、とにかく一人で何とかしようとしないで俺に言え…分かったか?」
「…はい」
名前の返事に快斗は満足したのか、それまでの真剣な表情を和らげてニカッと笑い名前を見つめる。
「名前からの電話には必ず出るからよ。それで、すぐに駆け付けてやるよ!」
満月をバックに得意げに笑う快斗の眩しい笑顔に、名前は目を細めながらも快斗の言われた言葉が嬉して同じようにニッコリと快斗に笑い返した。
電話を終えてから5分もせずにコンビニに駆け込んできた快斗に、名前は驚いて目を丸くした。
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「ハァ、お前…な、何を呑気に言ってん…だ…」
肩で息をしながら快斗は呆れたように呟く。
「…ごめんなさい」
(こんなに必死になって来てくれたのね…)
快斗の姿を見て,名前は申し訳ない気持ちになって思わず謝る。
「いや…オメーが無事なら良い」
ようやく息が落ち着いて、走って来たためか軽く乱れていた前髪をかきあげながら快斗は呟く。チラリと見えた額には僅かに汗も滲んでいる。
「それで…その変な男ってのはどいつだ?」
「あ…あの、外の喫煙スペースの所に男の人がいなかった?」
「ああ…何かキョロキョロしてる変な奴がいたから、店に入る時に睨みつけたらどっか行ったぜ?」
快斗の言葉に名前は軽く拍子抜けしてしまう。
「あ…そう。そんな気弱な人なら心配いらなかったかしら?」
「お前は…、いくら気弱でも相手は男だぜ?それに、どんな危ねェやつかも分からねェんだぞ…ったく」
快斗はその言葉に呆れたようにため息をつく。
「まぁ…とりあえず帰るか?何か買うつもりだったのか?」
「ううん。でも長いこと店に居座っちゃったし、何かお菓子でも買おうかな。快斗も汗かいてるし何か飲む?ここまで来てもらったから、大したことは出来ないけどお詫びさせて」
お詫びなんて、と首を振る快斗だったが、さすがに何もしないのも申し訳ないと名前も引かず、いくつかの商品を快斗に選んでもらう。
そして支払いを終えて並んでコンビニを後にする。
「それにしても…その男がついて来たのいつ気付いたんだよ」
すっかり暗くなった街中を、コンビニのレジ袋を持ちながら並んで歩く二人。
「えっと…何となく気付いたのは、本屋さんの先にある銀行のあたりだったかしら」
「お前…そこ今のコンビニからだいぶ離れてるじゃねェか…何ですぐに言わねェんだよ?」
快斗は眉を潜めて名前を見る。
「…あら、電話で快斗に聞かれた時にすぐに言ったじゃない」
「そーじゃなくて…」
快斗はピタリと立ち止まり、名前の方を向く。
「お前の携帯には、何のために俺の番号が入ってるわけ?」
「え?」
「その変な奴につけられてるのを気付いた時点で、すぐに電話しろって事!」
「……。」
「これから何か変な事とか、困った事があったらすぐに言えよ。困ってなくても何でも良いから、とにかく一人で何とかしようとしないで俺に言え…分かったか?」
「…はい」
名前の返事に快斗は満足したのか、それまでの真剣な表情を和らげてニカッと笑い名前を見つめる。
「名前からの電話には必ず出るからよ。それで、すぐに駆け付けてやるよ!」
満月をバックに得意げに笑う快斗の眩しい笑顔に、名前は目を細めながらも快斗の言われた言葉が嬉して同じようにニッコリと快斗に笑い返した。