眠れない夜を抱えて
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「夢の中だと、いつも間に合わない。気が消える。探しても見つからない。どれだけ急いでもたどり着けない……パイを失うなんて、耐えられない。戦いが終わっても、平和になっても、その怖さだけは消えてくれない」
絞り出すようにかすれた声で話すと、言葉が途切れた。だが、重々しい言葉とは裏腹に、トランクスは不思議と胸の奥の重石が少し軽くなったような気がした。
長い沈黙が落ちる。窓の外に再び目をやると、しんしんと雪が降り始めていた。
パイはしばらくの間、ただ静かに隣に座り同じように外の雪夜を眺めていた。と思っていたら、そのままそっとトランクスに抱き着いてきた。
突然伝わってきた温もりに、トランクスの身体がわずかに強張る。けれど、少しためらった後にゆっくりとパイの背中に手をまわして受け止めた。
肩越しに感じる体温。
胸元に触れる柔らかな髪。
規則正しく響く鼓動。
生きている──。
その事実がどうしようもなくストレートに伝わってきて胸に沁みる。
夜はまだ明けないけれど、今こうしている時間だけは……一人ではないのだと、トランクスは思えた。
パイはここにいる。
その奇跡みたいな現実を、トランクスはパイを強く抱きしめながら噛みしめた。
失ったものは戻らない……。
それでも――。
今、自分の腕の中には守りたかった未来が確かに存在していた。
胸の奥に絡みついていた後悔や恐怖が、ゆっくりと少しだけほどけていく気がした。
絞り出すようにかすれた声で話すと、言葉が途切れた。だが、重々しい言葉とは裏腹に、トランクスは不思議と胸の奥の重石が少し軽くなったような気がした。
長い沈黙が落ちる。窓の外に再び目をやると、しんしんと雪が降り始めていた。
パイはしばらくの間、ただ静かに隣に座り同じように外の雪夜を眺めていた。と思っていたら、そのままそっとトランクスに抱き着いてきた。
突然伝わってきた温もりに、トランクスの身体がわずかに強張る。けれど、少しためらった後にゆっくりとパイの背中に手をまわして受け止めた。
肩越しに感じる体温。
胸元に触れる柔らかな髪。
規則正しく響く鼓動。
生きている──。
その事実がどうしようもなくストレートに伝わってきて胸に沁みる。
夜はまだ明けないけれど、今こうしている時間だけは……一人ではないのだと、トランクスは思えた。
パイはここにいる。
その奇跡みたいな現実を、トランクスはパイを強く抱きしめながら噛みしめた。
失ったものは戻らない……。
それでも――。
今、自分の腕の中には守りたかった未来が確かに存在していた。
胸の奥に絡みついていた後悔や恐怖が、ゆっくりと少しだけほどけていく気がした。