第二章
主人公の名前設定
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レジスタンスの拠点を出ると、外はすっかり夜に沈んでいた。星の見えない黒い空には月だけが輝いている。風は唸るように吹き抜け、地面の土埃を巻き上げていた。
「……なあ、パイ」
背後からトランクスの声がかかった。
「さっきの……チャンさんの提案。考えてみてもいいんじゃないか。確かに危ないかもしれないけどさ……俺は彼の人を守ろうとする勇気、嫌いじゃない。協力し合えることもあるんじゃないかな」
パイは無言のまま歩き続けていた。視線は前を向いたまま、髪を風に揺らしている。
トランクスが足を速めて追いつき並んで歩くと、ようやくパイが口を開いた。
「……でも、誰かを守ろうとすれば……仲間がいることで、かえって動きが鈍ることもある……そういうこと、私たち何度も見てきたでしょ」
その声には冷たさではなく、どこか震えるような痛みがあった。守ってくれた兄のこと、過去に失ってきた人たちのこと。――その痛みが、彼女の中にまだ癒えずに残っていることを思わせた。トランクスはその気配を感じとり、静かに言葉を選んだ。
「それでも、もう一度会って、もう少し話してみてもいいんじゃないか? 俺たち……悟飯さんが亡くなってからずっと二人で修行してきたけど、誰かと協力すれば、もっと違う道が見えるかもしれない。仲間を持つことは悪いことじゃないと思う」
過去の世界で出会った若き悟空とブルマたち――共に同じ目的に向かう姿が、彼の中に強く焼き付いていた。この世界でも、希望をつなぐには誰かと手を取り合う必要がある。トランクスはそう思うようになっていた。
しかしパイは、ふいに立ち止まり、少しだけ目を伏せた。
「……私はやめておく。トランクスが行きたいなら、止めはしない。でも私は……行かない」
その声は静かだが、きっぱりとしていた。
トランクスは思わず問い返す。
「……何をそんなに恐れているんだ?」
パイの唇がわずかに揺れる。そして、ぽつりとこぼれた言葉は、まるで独り言のようだった。
「……もうこれ以上誰かを失うのが怖いの。そんなの、もうたくさん。だったら最初から、誰もいない方がいい――そう思ってる」
一瞬、風の音が遠ざかった気がした。
沈黙の中で、トランクスの青い瞳に浮かんだのは深い悲しみだった。パイもそれに気づき、大切な仲間にそんな顔をさせてしまったことに苦い後悔を覚えた。でもこれ以上何も話せることはなかった。
その夜、それ以上の言葉は一つも交わされず、二人の間には沈黙が横たわっていた。結局トランクスはレジスタンスの拠点には引き返さなかった。
「……なあ、パイ」
背後からトランクスの声がかかった。
「さっきの……チャンさんの提案。考えてみてもいいんじゃないか。確かに危ないかもしれないけどさ……俺は彼の人を守ろうとする勇気、嫌いじゃない。協力し合えることもあるんじゃないかな」
パイは無言のまま歩き続けていた。視線は前を向いたまま、髪を風に揺らしている。
トランクスが足を速めて追いつき並んで歩くと、ようやくパイが口を開いた。
「……でも、誰かを守ろうとすれば……仲間がいることで、かえって動きが鈍ることもある……そういうこと、私たち何度も見てきたでしょ」
その声には冷たさではなく、どこか震えるような痛みがあった。守ってくれた兄のこと、過去に失ってきた人たちのこと。――その痛みが、彼女の中にまだ癒えずに残っていることを思わせた。トランクスはその気配を感じとり、静かに言葉を選んだ。
「それでも、もう一度会って、もう少し話してみてもいいんじゃないか? 俺たち……悟飯さんが亡くなってからずっと二人で修行してきたけど、誰かと協力すれば、もっと違う道が見えるかもしれない。仲間を持つことは悪いことじゃないと思う」
過去の世界で出会った若き悟空とブルマたち――共に同じ目的に向かう姿が、彼の中に強く焼き付いていた。この世界でも、希望をつなぐには誰かと手を取り合う必要がある。トランクスはそう思うようになっていた。
しかしパイは、ふいに立ち止まり、少しだけ目を伏せた。
「……私はやめておく。トランクスが行きたいなら、止めはしない。でも私は……行かない」
その声は静かだが、きっぱりとしていた。
トランクスは思わず問い返す。
「……何をそんなに恐れているんだ?」
パイの唇がわずかに揺れる。そして、ぽつりとこぼれた言葉は、まるで独り言のようだった。
「……もうこれ以上誰かを失うのが怖いの。そんなの、もうたくさん。だったら最初から、誰もいない方がいい――そう思ってる」
一瞬、風の音が遠ざかった気がした。
沈黙の中で、トランクスの青い瞳に浮かんだのは深い悲しみだった。パイもそれに気づき、大切な仲間にそんな顔をさせてしまったことに苦い後悔を覚えた。でもこれ以上何も話せることはなかった。
その夜、それ以上の言葉は一つも交わされず、二人の間には沈黙が横たわっていた。結局トランクスはレジスタンスの拠点には引き返さなかった。