第一章
主人公の名前設定
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―――5日後。西の都郊外にある小さな病院で
パイは病室の窓辺で頬をなでる小さな風を感じていた
ベッドの上で静かに息をするトランクスを見つめながら、5日前の光景を思い出す。
――瓦礫の中、ぐったりと倒れていたトランクス。
血の気が引いた顔が悟飯の最期と重なった。
体中が絶望に飲み込まれそうだった。トランクスに息があると気づくまで、生きた心地がしなかった。
(もういやだ。誰かを失うのは、もう……)
その時、ベッドの上のトランクスがわずかにまぶたを動かす。
パイが気づき、静かに近づく。
「……パイ?」
「目が覚めたのね。よかった。5日間も寝てたんだから」
彼女の声は冷静だったが、その瞳の奥には安堵と、抑えきれない感情が揺れていた。
「ごめん……あんな無茶をして」
「もう……バカなんだから!」
パイは思わず飛びつくようにトランクスに抱き着いた。心の奥で硬く結んでいた緒がするすると解けてしまったようだ。でもそれも長くは続かなかった。すぐに離れると、パイは声を絞り出すように言った。
「…生きていてよかった」
突然の抱擁に驚いたトランクスは、うまく次の言葉が探せなかった。
代わりに小さく頷いた。その一言が、どんなに重いか心で噛みしめながら…。
*****
夕暮れ時、病室の中は静かな時間が流れていた。
数時間前まではパイが付き添っていたが、今はブルマがトランクスのそばにいる。
トランクスは隣で本を読んでいたブルマに声をかけた。
「母さん」
「なに?」
少し間をおいて、トランクスは言った。
「母さんの言ったとおりだ……まだまだ人造人間との差はでかかったよ。正直、よく生きて帰ってこられたと思う」
ブルマはにっことり微笑んで答えた。
「あんた母さんと一緒で運が強いのよ。ケガが治ったらさっそくタイムマシンにのるよ。まずは17年前にいって悟飯くんのお父さんに薬を渡して……すべてはそれからのことよ。彼さえあの時心臓病で死んでなかったらこんな世の中にはなっていなかったと思うの」
トランクスは真剣な面持ちで問う。
「それほどまで強い人だったのですか?」
ブルマは遠い記憶を懐かしむようにそっと語った。
「たしかに強いこともあるんだけど……どんなにとんでもないことが起きても必ず何とかしてくれそうな……そんな不思議な気持ちにさせてくれる人なの……」
トランクスの胸に期待が広がる。
「オレは自分の父さんに会えるのが楽しみだな」
ブルマは苦笑いしながら肩をすくめた。
「……あんまり期待しないほうがいいかもよ……」
病室の外の沈みゆく夕陽が、二人の影を長く伸ばしていた。
パイは病室の窓辺で頬をなでる小さな風を感じていた
ベッドの上で静かに息をするトランクスを見つめながら、5日前の光景を思い出す。
――瓦礫の中、ぐったりと倒れていたトランクス。
血の気が引いた顔が悟飯の最期と重なった。
体中が絶望に飲み込まれそうだった。トランクスに息があると気づくまで、生きた心地がしなかった。
(もういやだ。誰かを失うのは、もう……)
その時、ベッドの上のトランクスがわずかにまぶたを動かす。
パイが気づき、静かに近づく。
「……パイ?」
「目が覚めたのね。よかった。5日間も寝てたんだから」
彼女の声は冷静だったが、その瞳の奥には安堵と、抑えきれない感情が揺れていた。
「ごめん……あんな無茶をして」
「もう……バカなんだから!」
パイは思わず飛びつくようにトランクスに抱き着いた。心の奥で硬く結んでいた緒がするすると解けてしまったようだ。でもそれも長くは続かなかった。すぐに離れると、パイは声を絞り出すように言った。
「…生きていてよかった」
突然の抱擁に驚いたトランクスは、うまく次の言葉が探せなかった。
代わりに小さく頷いた。その一言が、どんなに重いか心で噛みしめながら…。
*****
夕暮れ時、病室の中は静かな時間が流れていた。
数時間前まではパイが付き添っていたが、今はブルマがトランクスのそばにいる。
トランクスは隣で本を読んでいたブルマに声をかけた。
「母さん」
「なに?」
少し間をおいて、トランクスは言った。
「母さんの言ったとおりだ……まだまだ人造人間との差はでかかったよ。正直、よく生きて帰ってこられたと思う」
ブルマはにっことり微笑んで答えた。
「あんた母さんと一緒で運が強いのよ。ケガが治ったらさっそくタイムマシンにのるよ。まずは17年前にいって悟飯くんのお父さんに薬を渡して……すべてはそれからのことよ。彼さえあの時心臓病で死んでなかったらこんな世の中にはなっていなかったと思うの」
トランクスは真剣な面持ちで問う。
「それほどまで強い人だったのですか?」
ブルマは遠い記憶を懐かしむようにそっと語った。
「たしかに強いこともあるんだけど……どんなにとんでもないことが起きても必ず何とかしてくれそうな……そんな不思議な気持ちにさせてくれる人なの……」
トランクスの胸に期待が広がる。
「オレは自分の父さんに会えるのが楽しみだな」
ブルマは苦笑いしながら肩をすくめた。
「……あんまり期待しないほうがいいかもよ……」
病室の外の沈みゆく夕陽が、二人の影を長く伸ばしていた。