第二章
主人公の名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
街が崩れていく音――。ビルのひしゃげる鈍い轟音が空気を切り裂く。
パイはトランクスと共に、瓦礫の舞う市街地にいた。彼女の視線の先には人造人間18号の姿。退屈しのぎにひとりで街を破壊しに来ていた。冷たい笑みを浮かべ、無抵抗の民間人に手をかざすその姿に、パイ全身の血が沸騰するように熱くなる。
「っ……ダメ!!」
激しい怒りが全身を貫き、気が付けばパイは叫びながら突っ込んでいった。
3分──これまで自分に課していた“限界”のタイムリミット。それを、今日の彼女は無視していた。
最初はなんとか戦えても、時間が経てばたつほどパワーが無尽蔵な人造人間相手に不利になる。トランクスはもっと長く戦えたが、パイはせいぜい3分が限界だった。それでも、今日はその時間を越えて感情に突き動かされるように挑んでいった。
(もう!何やってんのよ、私……!)
熱く煮えたぎる怒りに支配され、自制が効かなかった。悔しさと苛立ちが、心のブレーキを壊していた。
(また……壊されていく……人も、街も、何もかも……!)
せっかくブルマの言葉に背中を押され、少しでも人と関わろうと小さな勇気が宿ったのに。踏み出そうとしたその足元を、また踏み砕かれるようだった。
(いつも…いつだって……私がささやかな希望を持つたびにやつらに打ち砕かれる)
「パイ! 下がれ!下がるんだ!」
トランクスの必死の叫びが飛ぶが……届かない。
目の前の18号に向かって、パイは気を高めながら飛びかかった。
「ちょこまかと……目障りなのよ」
18号の掌から放たれたエネルギー弾を、ギリギリでかわす。が、反撃に出て突き出したパイの如意棒は、あっさりと受け止められた。
「……終わりね」
その瞬間、目の前に飛び込んできた青い影。
ドンッ、と重たい音。
パイの身体がはじき飛ばされると同時に、トランクスが膝をついた。
「トランクス……!?」
「……無茶するなって……言ったろ」
胸から血が滲んでいた。パイの代わりに攻撃を受け、彼は崩れ落ちるようにその場に倒れた。
パイが駆け寄ろうとしたそのとき、辺りに白い煙が広がった。視界が一気に閉ざされ、18号の姿も見えなくなる。
「スモーク!? これは……」
「パイ!! トランクス!!」
声が響いた。聞き覚えのある、頼もしさを孕んだ声。煙の中から現れたのは――チャンだった。
「あなたは…レジスタンスの……どうしてここに……!?」
「言っただろ? 気が変わったら来いって。でもな、こっちから迎えに行くべきだと思ったんだよ」
彼はトランクスに駆け寄りながら、片手で応急用のキットを取り出し、目では煙幕の効き具合を確認していた。
「人造人間の情報が入ってきたから、君たちが戦ってるんじゃないかと思って。何かあったら絶対に助けようって準備してきたんだ。遅くなって済まない」
「……」
「大丈夫。絶対大丈夫だ。助けてみせる」
その言葉が、スッと胸の中に入り込んできた。
苛立ちや自己嫌悪、無力感で塗りつぶされていた心の隙間に、何か温かいものが差し込むのを感じた。
(……私はあんな態度を取ったのに……来てくれたのね)
戦闘力なんて全く関係ない。そこにいてくれて、手を伸ばしてくれる――そのことが、何より心強かった。
「この煙幕は、視界を遮るだけでなく、人造人間の方向感覚をかく乱するんだ。今のうちに逃げるぞ。近くのマンホールからレジスタンスの地下拠点へ行こう」
「……はい!」
パイはしっかり頷き、トランクスの体を支えると歩き出した。前方ではチャンが冷静に進路を確保していた。
パイはトランクスと共に、瓦礫の舞う市街地にいた。彼女の視線の先には人造人間18号の姿。退屈しのぎにひとりで街を破壊しに来ていた。冷たい笑みを浮かべ、無抵抗の民間人に手をかざすその姿に、パイ全身の血が沸騰するように熱くなる。
「っ……ダメ!!」
激しい怒りが全身を貫き、気が付けばパイは叫びながら突っ込んでいった。
3分──これまで自分に課していた“限界”のタイムリミット。それを、今日の彼女は無視していた。
最初はなんとか戦えても、時間が経てばたつほどパワーが無尽蔵な人造人間相手に不利になる。トランクスはもっと長く戦えたが、パイはせいぜい3分が限界だった。それでも、今日はその時間を越えて感情に突き動かされるように挑んでいった。
(もう!何やってんのよ、私……!)
熱く煮えたぎる怒りに支配され、自制が効かなかった。悔しさと苛立ちが、心のブレーキを壊していた。
(また……壊されていく……人も、街も、何もかも……!)
せっかくブルマの言葉に背中を押され、少しでも人と関わろうと小さな勇気が宿ったのに。踏み出そうとしたその足元を、また踏み砕かれるようだった。
(いつも…いつだって……私がささやかな希望を持つたびにやつらに打ち砕かれる)
「パイ! 下がれ!下がるんだ!」
トランクスの必死の叫びが飛ぶが……届かない。
目の前の18号に向かって、パイは気を高めながら飛びかかった。
「ちょこまかと……目障りなのよ」
18号の掌から放たれたエネルギー弾を、ギリギリでかわす。が、反撃に出て突き出したパイの如意棒は、あっさりと受け止められた。
「……終わりね」
その瞬間、目の前に飛び込んできた青い影。
ドンッ、と重たい音。
パイの身体がはじき飛ばされると同時に、トランクスが膝をついた。
「トランクス……!?」
「……無茶するなって……言ったろ」
胸から血が滲んでいた。パイの代わりに攻撃を受け、彼は崩れ落ちるようにその場に倒れた。
パイが駆け寄ろうとしたそのとき、辺りに白い煙が広がった。視界が一気に閉ざされ、18号の姿も見えなくなる。
「スモーク!? これは……」
「パイ!! トランクス!!」
声が響いた。聞き覚えのある、頼もしさを孕んだ声。煙の中から現れたのは――チャンだった。
「あなたは…レジスタンスの……どうしてここに……!?」
「言っただろ? 気が変わったら来いって。でもな、こっちから迎えに行くべきだと思ったんだよ」
彼はトランクスに駆け寄りながら、片手で応急用のキットを取り出し、目では煙幕の効き具合を確認していた。
「人造人間の情報が入ってきたから、君たちが戦ってるんじゃないかと思って。何かあったら絶対に助けようって準備してきたんだ。遅くなって済まない」
「……」
「大丈夫。絶対大丈夫だ。助けてみせる」
その言葉が、スッと胸の中に入り込んできた。
苛立ちや自己嫌悪、無力感で塗りつぶされていた心の隙間に、何か温かいものが差し込むのを感じた。
(……私はあんな態度を取ったのに……来てくれたのね)
戦闘力なんて全く関係ない。そこにいてくれて、手を伸ばしてくれる――そのことが、何より心強かった。
「この煙幕は、視界を遮るだけでなく、人造人間の方向感覚をかく乱するんだ。今のうちに逃げるぞ。近くのマンホールからレジスタンスの地下拠点へ行こう」
「……はい!」
パイはしっかり頷き、トランクスの体を支えると歩き出した。前方ではチャンが冷静に進路を確保していた。