日常編(1〜)
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
7.出逢い
−
「飛び降り未遂?」
「そーそー!びっくりだよね、隣のA組でさぁ!」
放課後、友人の柏木ミユに聞いた話によると、昼休みに屋上で飛び降り未遂があったらしい。なんでも、フェンスが劣化していて、説得しようとした友人も一緒に2人で屋上から落ちてしまったそうだ。
「え……生きてるの、その2人?」
落ちてしまったところをうっかり想像してしまい、青ざめる。
「それがねー、すごいんだよ!2人とも助かったんだって!かすり傷くらいなんだってぇ」
「嘘でしょ…」
校舎の屋上から落ちて骨折も無しだなんて、どんなアンビリバボーだ。
そう思ったところで、時計をみやり、友人に詫びを入れる。
「……あ、ごめん。そろそろいくわね」
「ほーい!お仕事頑張ってねぇ」
-
友人と別れてからは、いつものように保健室へ赴いた。書類を整理したり、包帯や消毒液がきちんと補充されているかなどの確認をする為だ。
『あのー、…失礼します』
「どうぞ」
しばらくすると、ドアの外から声がして、一人のひょろっとした男子生徒が入ってきた。
(見たことがある気がする…同学年?)
「えっ、あれ。女の子…!?先生は…?
でも白衣着てる…」
放課後なのに体操着を着ている、そのツンツン頭の男子生徒は、保健医が不在で代わりにいる名前を見て驚いていた。
「先生は3月から産休に入ってるの。用事なら私が訊くわ」
「そうだったんだ、…ですね!……」
彼は納得したようだが、こちらを見つめ少し呆けた様で黙っている。
「?……私の顔に、何か?」
「っ!…ああ、いえ!すみません!!
……あの、俺。A組の沢田です。
この前ちょっと、制服を……一着ダメにしてしまって」
やや上気した頬を誤魔化すように、わたわたと来室した経緯を話しだす。
「……それで、保健室で代わりの服を借りたんです。家で洗濯したので、返しに…きたんですけど」
(……A組)
昼休みに飛び降りがあったというクラスだ。
(制服がダメになったって…ボロボロで着れなくなったの?今はなぜか体操着を着ているし、まさか……いじめ?
飛び降りたA組の子って……もしかして、)
昼間に耳にした噂の真実が気になったが、深く突っ込まない方が良いと判断し、話を切り替える。
「…えっと。私は、多分同じ学年だから敬語じゃなくていいわ。A組の沢田くんね、入室名簿に記入してくれる?」
「なんだ、一年生かぁ…!わかった、書くね」
同い年だと知り、安心した様子で少年の空気が和らいだ。
−
「飛び降り未遂?」
「そーそー!びっくりだよね、隣のA組でさぁ!」
放課後、友人の柏木ミユに聞いた話によると、昼休みに屋上で飛び降り未遂があったらしい。なんでも、フェンスが劣化していて、説得しようとした友人も一緒に2人で屋上から落ちてしまったそうだ。
「え……生きてるの、その2人?」
落ちてしまったところをうっかり想像してしまい、青ざめる。
「それがねー、すごいんだよ!2人とも助かったんだって!かすり傷くらいなんだってぇ」
「嘘でしょ…」
校舎の屋上から落ちて骨折も無しだなんて、どんなアンビリバボーだ。
そう思ったところで、時計をみやり、友人に詫びを入れる。
「……あ、ごめん。そろそろいくわね」
「ほーい!お仕事頑張ってねぇ」
-
友人と別れてからは、いつものように保健室へ赴いた。書類を整理したり、包帯や消毒液がきちんと補充されているかなどの確認をする為だ。
『あのー、…失礼します』
「どうぞ」
しばらくすると、ドアの外から声がして、一人のひょろっとした男子生徒が入ってきた。
(見たことがある気がする…同学年?)
「えっ、あれ。女の子…!?先生は…?
でも白衣着てる…」
放課後なのに体操着を着ている、そのツンツン頭の男子生徒は、保健医が不在で代わりにいる名前を見て驚いていた。
「先生は3月から産休に入ってるの。用事なら私が訊くわ」
「そうだったんだ、…ですね!……」
彼は納得したようだが、こちらを見つめ少し呆けた様で黙っている。
「?……私の顔に、何か?」
「っ!…ああ、いえ!すみません!!
……あの、俺。A組の沢田です。
この前ちょっと、制服を……一着ダメにしてしまって」
やや上気した頬を誤魔化すように、わたわたと来室した経緯を話しだす。
「……それで、保健室で代わりの服を借りたんです。家で洗濯したので、返しに…きたんですけど」
(……A組)
昼休みに飛び降りがあったというクラスだ。
(制服がダメになったって…ボロボロで着れなくなったの?今はなぜか体操着を着ているし、まさか……いじめ?
飛び降りたA組の子って……もしかして、)
昼間に耳にした噂の真実が気になったが、深く突っ込まない方が良いと判断し、話を切り替える。
「…えっと。私は、多分同じ学年だから敬語じゃなくていいわ。A組の沢田くんね、入室名簿に記入してくれる?」
「なんだ、一年生かぁ…!わかった、書くね」
同い年だと知り、安心した様子で少年の空気が和らいだ。