brother.──プロローグ(1〜終)
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brother.終
突然の転校。通っていた小学校から遠くなり学区も変わるので、当然といえば当然だった。
しかし、休み前に『また2学期でね』と言って別れたきりの友達も結構いた。夏休みの前半も、母の容態が悪くなり遊びの約束が見送りになったので、寂しいといえば寂しかったが。
恭弥によると、学校の手続きは夫妻が済ませてくれたらしい。
(新しい家、新しい学校……)
母の死と。
(そしてこの人も……顔がとっても綺麗だけど、好戦的で、ちょっと危なくて……
猟奇的な、新しいお“義”兄さん)
目の前は、試練ばかりだ。
(でも。私ここで、強く生きていくよ。お母さん)
……
ー
「オムライス」
「え?」
「僕の好物」
「へ……?」
「絶対デミグラスソースだから」
「はぁ…」
夕食を終えると、部屋を立ち去る前に恭弥が言った。名前は一瞬何の話か分からなかったが、少しして罠の檻を作った時の会話だと思い至った。
仕掛けたら、罠に掛かってくれるのだろうか…?
想像すると可笑しくて少し笑ってしまったが、名前にとっては恭弥との、これからの波乱で幸せな日常を予感させるには充分な出来事だった。
(まずは…!“兄さん”を悩殺するほどの熱々トロトロオムライスの習得ね。
ソースは、お手伝いさんに秘伝のレシピを……)
(うーん、それから…)
俯いて泣いていた少女は「強くなりたい」という純粋な気持ちを手に入れた。
今は、明日に希望を見てまっすぐと立っている。
(強い、雲雀 恭弥の妹になってみせるから……!兄さん)
ー
その後、並盛小では「馬鹿に体力のある転校生がきた」という噂がたってしまったり、
名前が休み時間中の鬼ごっこで本気で走ったせいで、驚異的な強さを見せクラスメイトの男子にドン引きされてしまう事になるのは、
……また、別の話だ。
.
──幼少編END.
突然の転校。通っていた小学校から遠くなり学区も変わるので、当然といえば当然だった。
しかし、休み前に『また2学期でね』と言って別れたきりの友達も結構いた。夏休みの前半も、母の容態が悪くなり遊びの約束が見送りになったので、寂しいといえば寂しかったが。
恭弥によると、学校の手続きは夫妻が済ませてくれたらしい。
(新しい家、新しい学校……)
母の死と。
(そしてこの人も……顔がとっても綺麗だけど、好戦的で、ちょっと危なくて……
猟奇的な、新しいお“義”兄さん)
目の前は、試練ばかりだ。
(でも。私ここで、強く生きていくよ。お母さん)
……
ー
「オムライス」
「え?」
「僕の好物」
「へ……?」
「絶対デミグラスソースだから」
「はぁ…」
夕食を終えると、部屋を立ち去る前に恭弥が言った。名前は一瞬何の話か分からなかったが、少しして罠の檻を作った時の会話だと思い至った。
仕掛けたら、罠に掛かってくれるのだろうか…?
想像すると可笑しくて少し笑ってしまったが、名前にとっては恭弥との、これからの波乱で幸せな日常を予感させるには充分な出来事だった。
(まずは…!“兄さん”を悩殺するほどの熱々トロトロオムライスの習得ね。
ソースは、お手伝いさんに秘伝のレシピを……)
(うーん、それから…)
俯いて泣いていた少女は「強くなりたい」という純粋な気持ちを手に入れた。
今は、明日に希望を見てまっすぐと立っている。
(強い、雲雀 恭弥の妹になってみせるから……!兄さん)
ー
その後、並盛小では「馬鹿に体力のある転校生がきた」という噂がたってしまったり、
名前が休み時間中の鬼ごっこで本気で走ったせいで、驚異的な強さを見せクラスメイトの男子にドン引きされてしまう事になるのは、
……また、別の話だ。
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──幼少編END.