レナート夢
キュートなプリちゃんのネームを呼びたいんだ
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【うらぎり】
「もし俺がアユムを本当に愛していなかったら、どうなってたんだろうな?」
突然レナートの口からそんな言葉が発せられた。
『絶対にこうして、一緒にはいられなかったと思うよ』
レナートはそうだな、と言って部屋の天井を見つめる。
仮にレナートがわたしを愛してなかったら。
そしたらわたしは絶対にレナートの望みだけを叶えて。
レナートは幽霊から人間に戻ってたはずだ。
『レナート』
「何だ?」
もし、それが本当になってたら。
レナートは何をするつもりだった?
『ううん、やっぱり何でもない』
今が幸せだから聞く必要がない。
「アユム、本当はホームに帰りたかったんじゃないのか?」
何回も同じ事を聞いてくる。
どうせわたしの答えは同じなのに。
『あのときは帰りたかった。でもレナートと一緒にいるほうが幸せだから』
わたしはソファーに座っているレナートに寄り添った。
「なぁアユム、アユムは俺を裏切っても良いんだぜ?」
レナートの口から出たのはとんでもない言葉。
『うらぎる?』
「あぁ」
『どういうこと?』
レナートわたしを腕の中へおさめると話始めた。
「アユムが俺を嫌わないでさえいてくれれば、どこへ行ってもかまわない」
『は?!』
「誰を好きになってもいいんだぜ?ダーリン」
何を言い出すんだこのポニーテールは。
『レナート……』
怒りがふつふつとわきあがってきた。
「?」
『あんたバカじゃないの?!わたしが好きなのはレナート!!好きでいたいのもレナートなのに!!何でそんなこと言うの!?』
腹が立つ。
だからわたしは両手で頬をつまんで引っ張ってやった。
「フリひゃんいひゃいへ(プリちゃん痛いぜ)」
こんな事してる自分がバカバカしくなってくる。
『わたしはレナートに裏切ってほしくない。だってそれじゃあ、この世界に残った意味もない』
レナートは溜め息をついた。
「ソーリー。俺も本当はアユムに裏切られたくない」
レナートは泣きそうで、だから。
『わたしはレナートが好き』
レナートの予想を裏切ってあげた。
「!?」
恥かしがりなわたしが言うはずのない言葉。
甘い甘いうらぎり。
『レナートだけをずっと愛してる』
でも心から想う真実の言葉。
レナートはいつも通りの笑顔で笑うと、スーッと顔を近付けてきて。
ついに、額どうしがくっついた。
「アユムを……アユムだけを、永遠に愛してる」
レナートは言い終えると、わたしの唇にキスを落とした。
――俺は神様なんか信じちゃいないんだぜ?
でも、アユムなら信じられる。
だからアユムに――
《END》永遠の愛を捧げる
2007.10.16(2024.6.27最終修正)