シグルド夢
オマエの名を呼ばせてくれるか?
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【ユメウツツ】
――ここはどこだ?
……もしかしてこれは夢なのか?
この白い部屋に、俺一人だけが現実から取り残されたかの様にいる。
夢か現実か区別が付かない。
俺は死んだのか?いや、そんなはずはない。
「……っ!!アユムっ!?」
何故アユムがここにいる?
『シグ……』
「待てアユムっ!!どこへ行くっ!?」
俺はアユムの腕を掴んだ。
『わたし、帰るね。今までありがとう、シグルド』
アユムの体が消えてゆく。
「待ってくれ!!行かないでくれ!!」
『じゃぁね』
「アユム――っ!!」
「……っ!!」
今のは夢、なのか?
手にはまだ感触が残っている。
気のせい、か?
隣にはアユムがすやすやと眠っている。
「アユム……俺はお前が消えてしまうのが怖い」
カタカタと震える右手を左手で包む。
「そんなことがあるはずがないのだと、わかっているというのに」
『……ん、シグルド?どうかした?恐い顔してるけど』
俺はアユムをそっと抱き締めた。
『シグルド?』
「頼むアユム、どこへも行かないでくれ……」
何故かアユムはクスクスと笑う。
『それ聞くの2回目だよ?心配性だなぁもう』
そして俺を強く抱き締め返した。
『わたしはシグルドの隣にいるから、シグルドがわたしのこと嫌いになるまでずっと』
「嫌いになど、なるはずが無い」
今が幸せすぎて、これが夢ではないのかと思う時がある。
今もそうだ。
お前はいつも俺の欲しい言葉をくれる。
だから俺もお前が望む言葉を、俺の心からの言葉をアユムに捧げよう。
「アユムを愛している」
スエアを宣誓したあの日の事を、俺ははっきりと覚えている。
この温もりが夢であるはずがない。
『わたしも……あ、愛してるっ』
愛しい俺の天使よ。
たとえ死ぬ事になろうとも、俺はアユムを守る。
だが、お前はそれを許さないのだろうな。
俺が死ぬくらいなら自分も死ぬと。
「これから先も永遠にだ」
アユム、お前だけを――愛している。
《END》永遠の愛を誓う
2007.3.19(2024.6.27最終修正)
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