逆転の恋愛(長編)
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そして休日。瑠子は美雲に言われるがまま、指定された公園にやってきた。広々とした芝生広場にはすでに美雲と糸鋸、御剣の姿があった。
「御剣さん! 瑠子さん、来ましたよ!」
おーい、と美雲が手を振る。
「ム……待っていたぞ」
「すみません、お待たせしてしまって」
申し訳なさそうに言うと「あんな言い方してるッスけど、怒ってないから大丈夫っスよ!」と糸鋸がフォローを入れる。そんなやり取りをしている中で美雲が 瑠子の持っている風呂敷に気がつく。
「それってもしかして、お弁当ですか?」
「はい。お口に合うと良いのですが……」
みやびが作った色とりどりのお弁当が並ぶ。糸鋸は目を輝かせ、「うまそうッスねぇ!」と早速手を伸ばした。それに続くように美雲が食べる。御剣はやや遠慮をしていたが美雲に勧められるがまま食べる。
「……良い味だ」
彼がそう呟いたその表情にほんのわずかだが、満足の色が浮かんでた。普段、絶対に見せないような、人間らしい一面。
美雲はさらに御剣にサンドイッチを勧め、糸鋸は持参したドーナツを頬張っている。
芝生の上で普段は張り詰めた空気に包まれているはずの彼らがまるで普通の友人同士のように笑い合っている。みやびの心の中にじんわりと温かいものが広がっていった。
(御剣検事も、こんな顔をするんだ……)
彼が時折見せる子供のような戸惑いや美雲に振り回される姿。そして、意外にも美味しそうに弁当を食べる姿。完璧な検事の知られざる一面を垣間見ることができた。
ピクニックは 瑠子が想像していた以上に穏やかで、楽しい時間となった。御剣があんなにも無防備な表情を見せるとは思ってもみなかった。美雲と糸鋸の間に挟まれ、時には困ったような、時には呆れたような顔をしながらも彼もどこか楽しんでいるように見えた。
美雲は食後に持参したフリスビーを取り出し、御剣に向かって投げつけた。
「御剣さん! 取ってみてくださいよ!」
御剣は一瞬フリーズしたが、美雲のキラキラした瞳に負け、渋々といった様子でフリスビーを投げ返した。普段の法廷での威厳ある姿とはかけ離れていて 瑠子は思わず笑みがこぼれた。糸鋸も加わり、不器用ながらもフリスビーを追いかける御剣の姿は、 瑠子の脳裏に焼き付いた。この日を境に御剣に対する意識は大きく変わっていった。単なる「冷徹な検事」から、人間味あふれる「御剣検事」へと。
そして、御剣も美雲から聞かされていた活躍やピクニックでの彼女の素直な笑顔を目の当たりにし、これまでの「不器用な新人刑事」という評価を改めつつあった。彼女が事件捜査で見せる鋭い洞察力だけでなく、その人柄にも静かながらも確かな興味を抱き始めていたのだ。
休日が終わり、再び仕事に戻った彼らの間にはピクニック前とは異なる目に見えない絆が生まれ始めていた。それは、事件現場や法廷といった厳格な場所だけでは決して育まれなかった個人的な繋がりだった。
「御剣さん! 瑠子さん、来ましたよ!」
おーい、と美雲が手を振る。
「ム……待っていたぞ」
「すみません、お待たせしてしまって」
申し訳なさそうに言うと「あんな言い方してるッスけど、怒ってないから大丈夫っスよ!」と糸鋸がフォローを入れる。そんなやり取りをしている中で美雲が 瑠子の持っている風呂敷に気がつく。
「それってもしかして、お弁当ですか?」
「はい。お口に合うと良いのですが……」
みやびが作った色とりどりのお弁当が並ぶ。糸鋸は目を輝かせ、「うまそうッスねぇ!」と早速手を伸ばした。それに続くように美雲が食べる。御剣はやや遠慮をしていたが美雲に勧められるがまま食べる。
「……良い味だ」
彼がそう呟いたその表情にほんのわずかだが、満足の色が浮かんでた。普段、絶対に見せないような、人間らしい一面。
美雲はさらに御剣にサンドイッチを勧め、糸鋸は持参したドーナツを頬張っている。
芝生の上で普段は張り詰めた空気に包まれているはずの彼らがまるで普通の友人同士のように笑い合っている。みやびの心の中にじんわりと温かいものが広がっていった。
(御剣検事も、こんな顔をするんだ……)
彼が時折見せる子供のような戸惑いや美雲に振り回される姿。そして、意外にも美味しそうに弁当を食べる姿。完璧な検事の知られざる一面を垣間見ることができた。
ピクニックは 瑠子が想像していた以上に穏やかで、楽しい時間となった。御剣があんなにも無防備な表情を見せるとは思ってもみなかった。美雲と糸鋸の間に挟まれ、時には困ったような、時には呆れたような顔をしながらも彼もどこか楽しんでいるように見えた。
美雲は食後に持参したフリスビーを取り出し、御剣に向かって投げつけた。
「御剣さん! 取ってみてくださいよ!」
御剣は一瞬フリーズしたが、美雲のキラキラした瞳に負け、渋々といった様子でフリスビーを投げ返した。普段の法廷での威厳ある姿とはかけ離れていて 瑠子は思わず笑みがこぼれた。糸鋸も加わり、不器用ながらもフリスビーを追いかける御剣の姿は、 瑠子の脳裏に焼き付いた。この日を境に御剣に対する意識は大きく変わっていった。単なる「冷徹な検事」から、人間味あふれる「御剣検事」へと。
そして、御剣も美雲から聞かされていた活躍やピクニックでの彼女の素直な笑顔を目の当たりにし、これまでの「不器用な新人刑事」という評価を改めつつあった。彼女が事件捜査で見せる鋭い洞察力だけでなく、その人柄にも静かながらも確かな興味を抱き始めていたのだ。
休日が終わり、再び仕事に戻った彼らの間にはピクニック前とは異なる目に見えない絆が生まれ始めていた。それは、事件現場や法廷といった厳格な場所だけでは決して育まれなかった個人的な繋がりだった。