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ノクティス王子が予定よりも早くテネブラエから帰還された。だが無事に、という訳では無いようでテネブラエで帝国軍に攻められレギス陛下自ら戦った事を耳にした。
すぐにノクティス王子に会いに行ったが、王子は部屋に閉じ篭ってしまったそうで会うことは叶わなかった。
イグニスも同じなのだろうか?と考えてみたが、お世話係なのだから会えているのかもしれない...と落ち込む気持ちを切り替えたくて、訓練所に行く事にした。
この時間は誰もいないはず、とクレイラス様から頂いたばかりの武器を手に逸る気持ちを抑えながら訓練所へと向かった。
ぶつかる!!!と思った時には既に遅く、視界の隅で紫色がひらりと舞う。
「おっ...と!お嬢さん、ごめんよ前見てなかったわ」
『いえ、とんでもないです。私も急いでて...』
「おおっ!それ暗器か?お嬢さんも戦うのか?」
『ええ暗器です。私はこっちの方か使いやすくて...』
「そうか!よかったら1戦交えてくれないか?」
男はニックスと名のった。
「王の剣」という組織のメンバーなのだという。
私も挨拶を交わすと、所属してる部隊を聞かれた。
何処にも所属していない、というと「ひよっこ?」と返されたので絶対負けないと闘志を燃やした。
クレイラス様から頂いた直刀は所謂「忍刀」と呼ばれるもので二刀を使って戦う。
────────────
グラディオラスは訓練所に忘れ物を取りに来ただけだったが、少女と王の剣という物珍しい戦いに見惚れていた。
両者ともに隙がない、少女は暗器と剣を器用に使い分けながら猫のように飛び跳ねては攻撃をする。
男も少女の動きを見切りながら先手先手を打っている。漸く両者の刃が交わった、と思えば男は身を翻して少女の右腕を捻りあげた。
これで終わりか、と見やれば少女は捻られた肩の関節を外し拘束を解き再度投剣を放った。
何本もの苦無が男の体ギリギリの位置に打たれ、身動きの出来ない合間に少女が直刀を男の首に突きつけた。
少女も男も大満足!といった様子でお互いに笑いながら使った武器を片付けている。
「まさか骨外すとは思わなかった。ひよっことか言って悪かったな」
『私もハンデ与えられてたの、気づきませんでした...』
「焦るなよ、女は男が守るもんだってな!」
『わぁー口説き文句ですね。本で読みました』
「お、お前な...俺は一途なんでね、そんな軟派な男じゃねぇからな」
『ふふっはいはい!よーく分かりましたっ!今日は楽しかったです!また機会があれば手合わせ願います!』
「ああ!お嬢さんの頼みなら大歓迎!良かったら連絡くれよ、俺の連絡先やるからさ。じゃあゼロちゃんも気をつけて帰れよー」
背を向けて手を振って去っていく。
風を切る音がした。
『誰?』
グラディオラスの耳元スレスレの位置に苦無が刺さった。
すぐにノクティス王子に会いに行ったが、王子は部屋に閉じ篭ってしまったそうで会うことは叶わなかった。
イグニスも同じなのだろうか?と考えてみたが、お世話係なのだから会えているのかもしれない...と落ち込む気持ちを切り替えたくて、訓練所に行く事にした。
この時間は誰もいないはず、とクレイラス様から頂いたばかりの武器を手に逸る気持ちを抑えながら訓練所へと向かった。
ぶつかる!!!と思った時には既に遅く、視界の隅で紫色がひらりと舞う。
「おっ...と!お嬢さん、ごめんよ前見てなかったわ」
『いえ、とんでもないです。私も急いでて...』
「おおっ!それ暗器か?お嬢さんも戦うのか?」
『ええ暗器です。私はこっちの方か使いやすくて...』
「そうか!よかったら1戦交えてくれないか?」
男はニックスと名のった。
「王の剣」という組織のメンバーなのだという。
私も挨拶を交わすと、所属してる部隊を聞かれた。
何処にも所属していない、というと「ひよっこ?」と返されたので絶対負けないと闘志を燃やした。
クレイラス様から頂いた直刀は所謂「忍刀」と呼ばれるもので二刀を使って戦う。
────────────
グラディオラスは訓練所に忘れ物を取りに来ただけだったが、少女と王の剣という物珍しい戦いに見惚れていた。
両者ともに隙がない、少女は暗器と剣を器用に使い分けながら猫のように飛び跳ねては攻撃をする。
男も少女の動きを見切りながら先手先手を打っている。漸く両者の刃が交わった、と思えば男は身を翻して少女の右腕を捻りあげた。
これで終わりか、と見やれば少女は捻られた肩の関節を外し拘束を解き再度投剣を放った。
何本もの苦無が男の体ギリギリの位置に打たれ、身動きの出来ない合間に少女が直刀を男の首に突きつけた。
少女も男も大満足!といった様子でお互いに笑いながら使った武器を片付けている。
「まさか骨外すとは思わなかった。ひよっことか言って悪かったな」
『私もハンデ与えられてたの、気づきませんでした...』
「焦るなよ、女は男が守るもんだってな!」
『わぁー口説き文句ですね。本で読みました』
「お、お前な...俺は一途なんでね、そんな軟派な男じゃねぇからな」
『ふふっはいはい!よーく分かりましたっ!今日は楽しかったです!また機会があれば手合わせ願います!』
「ああ!お嬢さんの頼みなら大歓迎!良かったら連絡くれよ、俺の連絡先やるからさ。じゃあゼロちゃんも気をつけて帰れよー」
背を向けて手を振って去っていく。
風を切る音がした。
『誰?』
グラディオラスの耳元スレスレの位置に苦無が刺さった。