ニフルハイム帝国一行が到着。
一行の中にルナフレーナ様の姿を確認した。
オルティシエに向かうのではないのかと困惑する。

その夜は祝祭として花火が打ち上げられ、豪華な料理が並び城内はパーティ会場と化している。変装してシャンパンを配りながら不審な動きがないか探る。警備兵の中にニックスの姿を確認した。

ニックスの傍にルナフレーナ様が現れ話しているようだ。ニックスの傍なら安心だろう、と陛下とイドラ皇帝を追った。
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調印式当日。全部隊が配置に着く。

イドラ皇帝は早々に着座しており、レギス陛下を待つのみだ。
予定時刻が迫り何かがあったのかと周囲を探っているとクレイラス様からルナフレーナ様が誘拐され、救出に王の剣へ出動命令が下されたと無線が入った。

王の剣が出動したとなれば王城内は必然的に手薄になる。不安に駆られながらレギス陛下を待つ。

時刻ぎりぎりでレギス陛下が調印式会場に到着された。
レギス陛下はイドラ皇帝に遅れた詫びをして盗賊とその処遇について話している。イドラ皇帝は署名が終わるとレギス陛下の署名を待った。

突如、調印式会場は緊迫する。
イドラ皇帝はレギス陛下に銃を向け、陛下もファントムソードを構えている。
高官たちも一斉に剣を帝国一行に、魔道兵器がルシス高官へ向けられる。
やはり避けられないのか──遂に始まるのだ、と奮起して武器を構え応戦する。
陛下とクレイラス様を庇いながら王城内に退避する。
轟音と共に第2魔法障壁が破壊された。
ほぼ空と化した城内は衛兵が魔導兵によって圧されている。王の剣総てが救出に出向くなんて可笑しい。待機している部隊があっても良い筈だ。

ヘイストを自身にかけ魔導兵をサンダガで倒していく。レギス陛下をグラウカ将軍が襲う。

｢レギス！！！！！｣

クレイラス様は文字通り王の盾となった。

グラウカ将軍に投げ飛ばされた血塗れの体が私を覆う。
亡骸を横たえる、クレイラス様との思い出が蘇っては喉の奥が痛む、泣いてる場合じゃない。
行かなくては──。
震える体を叱咤して無線を確認する。情報は入らない。
王城内の魔導兵をサンダガで倒しながら進む、ひどい臭いの中走り出す。あちらこちらから叫び声が谺響する。