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いつにも増して訓練に精が出る。
訓練所にコル将軍とプロンプト君が現れた。
珍客⋯?というよりも恐ろしい組み合わせだ。
「ゼロか、励んでいるな」
『いえ、それよりその子は?』
「ああ、王子の結婚式に同行して貰うことになってな。王子の御学友だそうだ」
存じ上げております、とは言い難い雰囲気だ。
プロンプトの顔は緊張で強張っている。
可哀想に...と思いながらもその様子が怯えた仔犬のようで笑いをかみ殺す。
『何故訓練所へ?』
「オルティシエまでの旅だからな。護身用に稽古を、とクレイラス様からの配慮だ」
『そうでしたか...では私はこれで』
オルティシエで結婚式?条件は婚姻だけの筈。
場所の指定が無かったことを考えるとレギス陛下がオルティシエを選択されたのか...
無事にオルティシエで結婚式が出来たらどれほど喜ばしいことか。何度か行ったあの美しい街並を思い浮かべる。
しかし護身用とは言えクレイラス様から、とはどこか釈然としない。
「それとレギス陛下がお呼びだ。陛下の部屋へ直接との事だ、行ってこい」
『え?!あ、はい!急ぎ向かいます』
───────────
深呼吸してノックする。
正式ではなくとも久方ぶりの謁見は緊張した。
『レギス陛下、ゼロです。お呼びでしょうか』
「ああ入ってくれ」
『はい』
扉を開けて入ると「脚が思うように動かない、椅子を引いてやれなくて済まないがそこに座ってくれ」と示された場所へ座る。
「停戦協定のこと、鋭いゼロなら判っているんだろうな」
返答に窮する。なんと言っていいのか分からない。
俯いていると陛下は良い、気にするなと話を続けた。
「私も老いた。魔法障壁を維持するのが精一杯だ。既にもう第一魔法障壁は使用できない」
『そんな...私の唄でも効果は得られないのでしょうか?』
「魔力を大幅に使わなければならない、難しいだろう。すまないが少しでも蓄えておきたい。唄ってもらえないだろうか?」
『ええ、陛下のお力になれるのなら』
それから公務を終えた陛下の部屋を訪ね、唄う事になった。蓄える、という事はレギス陛下は戦うつもりなのだろう。
「王とは絶対に立ち止まってはならないものだ...。どれほど犠牲が出ようとも前に、進み続けなければならない。しかし王といえども迷い悩む事もあるだろう…その時は姉としてノクティスを支えて欲しい。」
陛下から強い意志を感じる。
何としてもノクトを守らなければならない、その覚悟がひしひしと伝わってきた。
『陛下...』
「私は誇りを棄てた愚かな王と呼ばれるだろう...未来の為に私は多くを犠牲にする。今を生きる者にとっては理解の出来ないものかも知れないが、私に選べる道は…今を守る手段は...もう、それしかない」
『恐れながら申しあげます。ならば私も、お側で戦わせて下さい』
「ならん。私ではなくノクティスを助けてやって欲しい」
『私は大丈夫です。陛下と共に戦い、そして王子の助けとなることを誓います』
「...私はゼロに何もしてやれなかったというのに」
『いえ!いいえ!それは違います!!私はレギス陛下に守られ生きてきたのです。恩を忘れることなど出来ません』
「つらい思いをさせるのだ、苦しかろう」
『レギス陛下の苦しさには及びません』
「調印式に先立ってノクティス達をオルティシエに向かわせる。コルには住民の避難を指示するつもりだ。事が終わったら合流して欲しい」
『もう決められていたのですね…承知致しました』
本来ならば聞けなかったであろうお言葉だ。
レギス陛下の優しさが、今は苦しい。
溢れ出す涙を抑えられず、共に犠牲を払い進む事を決意した。
訓練所にコル将軍とプロンプト君が現れた。
珍客⋯?というよりも恐ろしい組み合わせだ。
「ゼロか、励んでいるな」
『いえ、それよりその子は?』
「ああ、王子の結婚式に同行して貰うことになってな。王子の御学友だそうだ」
存じ上げております、とは言い難い雰囲気だ。
プロンプトの顔は緊張で強張っている。
可哀想に...と思いながらもその様子が怯えた仔犬のようで笑いをかみ殺す。
『何故訓練所へ?』
「オルティシエまでの旅だからな。護身用に稽古を、とクレイラス様からの配慮だ」
『そうでしたか...では私はこれで』
オルティシエで結婚式?条件は婚姻だけの筈。
場所の指定が無かったことを考えるとレギス陛下がオルティシエを選択されたのか...
無事にオルティシエで結婚式が出来たらどれほど喜ばしいことか。何度か行ったあの美しい街並を思い浮かべる。
しかし護身用とは言えクレイラス様から、とはどこか釈然としない。
「それとレギス陛下がお呼びだ。陛下の部屋へ直接との事だ、行ってこい」
『え?!あ、はい!急ぎ向かいます』
───────────
深呼吸してノックする。
正式ではなくとも久方ぶりの謁見は緊張した。
『レギス陛下、ゼロです。お呼びでしょうか』
「ああ入ってくれ」
『はい』
扉を開けて入ると「脚が思うように動かない、椅子を引いてやれなくて済まないがそこに座ってくれ」と示された場所へ座る。
「停戦協定のこと、鋭いゼロなら判っているんだろうな」
返答に窮する。なんと言っていいのか分からない。
俯いていると陛下は良い、気にするなと話を続けた。
「私も老いた。魔法障壁を維持するのが精一杯だ。既にもう第一魔法障壁は使用できない」
『そんな...私の唄でも効果は得られないのでしょうか?』
「魔力を大幅に使わなければならない、難しいだろう。すまないが少しでも蓄えておきたい。唄ってもらえないだろうか?」
『ええ、陛下のお力になれるのなら』
それから公務を終えた陛下の部屋を訪ね、唄う事になった。蓄える、という事はレギス陛下は戦うつもりなのだろう。
「王とは絶対に立ち止まってはならないものだ...。どれほど犠牲が出ようとも前に、進み続けなければならない。しかし王といえども迷い悩む事もあるだろう…その時は姉としてノクティスを支えて欲しい。」
陛下から強い意志を感じる。
何としてもノクトを守らなければならない、その覚悟がひしひしと伝わってきた。
『陛下...』
「私は誇りを棄てた愚かな王と呼ばれるだろう...未来の為に私は多くを犠牲にする。今を生きる者にとっては理解の出来ないものかも知れないが、私に選べる道は…今を守る手段は...もう、それしかない」
『恐れながら申しあげます。ならば私も、お側で戦わせて下さい』
「ならん。私ではなくノクティスを助けてやって欲しい」
『私は大丈夫です。陛下と共に戦い、そして王子の助けとなることを誓います』
「...私はゼロに何もしてやれなかったというのに」
『いえ!いいえ!それは違います!!私はレギス陛下に守られ生きてきたのです。恩を忘れることなど出来ません』
「つらい思いをさせるのだ、苦しかろう」
『レギス陛下の苦しさには及びません』
「調印式に先立ってノクティス達をオルティシエに向かわせる。コルには住民の避難を指示するつもりだ。事が終わったら合流して欲しい」
『もう決められていたのですね…承知致しました』
本来ならば聞けなかったであろうお言葉だ。
レギス陛下の優しさが、今は苦しい。
溢れ出す涙を抑えられず、共に犠牲を払い進む事を決意した。