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「もしもし、今どこにいる?」
『クレイラス様?今は家ですが⋯』
「そうか良かった。急で悪いが今日の勤務は無しとする、それと家から一歩も出ないでくれ」
『何か⋯あったのですか?』
「ニフルハイム帝国からの使者が来ている」
『だったら尚更私が行くべきでは?!』
「駄目だ、こちらも高官総出で応接する。心配するな」
『そう...なんですね』
「これは命令だ。絶対に外出するな、いいな」
『...承知致しました。王子は?』
「王子にはコルと息子がついている」
『どうかご無事で』
「ありがとう、ではまた明日な」
胸騒ぎがする。ニフルハイム帝国の使者が果たして丸腰で来ているのだろうか...もし戦闘となっても参戦出来るように武装する。
«ねぇゼロ、大丈夫?»
«顔色悪いね»
─うん、戦争になるかもしれないって思ったら⋯─
«大丈夫だよ»
─ほんとに?─
«ええ、今日は大丈夫»
─...今日は?─
«バカ兎!»
«...ごめんね、戦争は起きるよ»
«だから荷物は纏めといた方がいい»
«いつかは正確には分からないの...»
─未来は変わるから?─
«そう»
«うん»
«でも準備しておいた方がいい»
«そう遠くない予感がするから»
─...ありがとう。ノクト達は大丈夫なの?─
«ノクトは大丈夫»
«イグニスもプロンプトもグラディオも»
─そっか、ニックスは?─
«...分からない»
«ねぇまた視てみない?»
─過去を?─
«ええ、過去は増えていくものだから»
«過去、だけど今回のは記憶»
─記憶?─
«そう、カーバンクルから貰ったの»
─カーバンクル?じゃあノクトの?─
«ええ»
─分かった。お願い、視せて─
それはノクトの幼少期の記憶だった。
乳母の死、イグニスとの出会い、テネブラエの記憶...
─ノクトはルーナが好きなのね!初恋かぁ─
«初恋?»
─うん、好きだって気持ちが伝わってくる─
引き裂いたのは帝国か…
帝国の狙いは何なのだろうか。
荷物を纏めながら思考を巡らせた。
──────────────
翌日。
【ルシス王国・ニフルハイム帝国停戦の為の和平協定の提案。停戦条件は2つ。
一、ルシス王国の首都・インソムニア領域外のルシス王国領は、すべての権利・権限・請求権を放棄し、帝国の統治下に入ること。
二、和平の証として、ルシス王国のノクティス王子と、ニフルハイム帝国属州・テネブラエ王国の令嬢ルナフレーナを婚姻させること。
この2つの条件を満たし、調印式を執り行うこと。】
『えっ何...これ...?』
渡された資料に困惑する。
二、は政略結婚とはいえノクトとしても嬉しい事だろう。
問題は一、だ。それこそ内部、特に王の剣の者や移民達は受け容れられないだろう。
王城内は重々しい空気が漂っていた。
『クレイラス様?今は家ですが⋯』
「そうか良かった。急で悪いが今日の勤務は無しとする、それと家から一歩も出ないでくれ」
『何か⋯あったのですか?』
「ニフルハイム帝国からの使者が来ている」
『だったら尚更私が行くべきでは?!』
「駄目だ、こちらも高官総出で応接する。心配するな」
『そう...なんですね』
「これは命令だ。絶対に外出するな、いいな」
『...承知致しました。王子は?』
「王子にはコルと息子がついている」
『どうかご無事で』
「ありがとう、ではまた明日な」
胸騒ぎがする。ニフルハイム帝国の使者が果たして丸腰で来ているのだろうか...もし戦闘となっても参戦出来るように武装する。
«ねぇゼロ、大丈夫?»
«顔色悪いね»
─うん、戦争になるかもしれないって思ったら⋯─
«大丈夫だよ»
─ほんとに?─
«ええ、今日は大丈夫»
─...今日は?─
«バカ兎!»
«...ごめんね、戦争は起きるよ»
«だから荷物は纏めといた方がいい»
«いつかは正確には分からないの...»
─未来は変わるから?─
«そう»
«うん»
«でも準備しておいた方がいい»
«そう遠くない予感がするから»
─...ありがとう。ノクト達は大丈夫なの?─
«ノクトは大丈夫»
«イグニスもプロンプトもグラディオも»
─そっか、ニックスは?─
«...分からない»
«ねぇまた視てみない?»
─過去を?─
«ええ、過去は増えていくものだから»
«過去、だけど今回のは記憶»
─記憶?─
«そう、カーバンクルから貰ったの»
─カーバンクル?じゃあノクトの?─
«ええ»
─分かった。お願い、視せて─
それはノクトの幼少期の記憶だった。
乳母の死、イグニスとの出会い、テネブラエの記憶...
─ノクトはルーナが好きなのね!初恋かぁ─
«初恋?»
─うん、好きだって気持ちが伝わってくる─
引き裂いたのは帝国か…
帝国の狙いは何なのだろうか。
荷物を纏めながら思考を巡らせた。
──────────────
翌日。
【ルシス王国・ニフルハイム帝国停戦の為の和平協定の提案。停戦条件は2つ。
一、ルシス王国の首都・インソムニア領域外のルシス王国領は、すべての権利・権限・請求権を放棄し、帝国の統治下に入ること。
二、和平の証として、ルシス王国のノクティス王子と、ニフルハイム帝国属州・テネブラエ王国の令嬢ルナフレーナを婚姻させること。
この2つの条件を満たし、調印式を執り行うこと。】
『えっ何...これ...?』
渡された資料に困惑する。
二、は政略結婚とはいえノクトとしても嬉しい事だろう。
問題は一、だ。それこそ内部、特に王の剣の者や移民達は受け容れられないだろう。
王城内は重々しい空気が漂っていた。