嘘と真
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ーオンボロ寮ー
おれたちが案内されたのは良く言えば趣がある
正直にオブラートに包まず言うとクソボロい所だった
「これは…」
『おい、クソ
こんなん趣どころの話じゃねぇじゃねぇか』
「さぁ中へどうぞ」
ーオンボロ寮・談話室ー
「ここであればとりあえず雨風は凌げるはずです」
『とりあえずってなんだ
しっかり凌げる所用意しろや』
「ここしか無いんですよ!
私は調べ物に戻りますので適当に過ごしていてください
学園内はウロウロしないように!では!」
『おい待て、おれの寮はどうすんだ』
「あ、ああ、そうですよね
ええちゃんと考えていましたとも!」
『今の反応絶対忘れてただろ』
「貴方はどの寮でも構いませんよ
選んで頂いて結構です」
『んじゃおれもこの寮に住むわ
どの寮がいいかとか言われても寮のことよくわかんねーし
それに正直どの寮だろうとどうでもいいしな
あと、野郎がたくさん居るところに住みたくねぇ』
「いいじゃないですか、青春できますよ」
『あ?普通女と男が一緒に暮らすこと自体がおかしいだろ
馬車もなんでおれを連れてきたのか…』
「「……女?」」
『あ?あー、まぁ前髪で顔隠してるし口調もこんなんだから男だと思ってたんか』
「…椿さんは女性なんですか?」
『ああ、そうだ』
そう言って前髪を上げ顔を晒した
「可愛らしい顔をしているのに口調があれなんて…」
『可愛いって言うんじゃねぇ!おれの前でもう一度でも言ってみろ!アンタの弱みを握って学園内に広めてやる!』
「報復が怖いです!
しかし、女性を男子校の中に放り込むとは…
別の魔法学校へ転校されますか?
紹介状書きますよ」
『いや、ここで学ぶ
男装してバレないようにすりゃいいだろ?』
「男装って言ったってバレたらどうす…
いや、バレないですね」
おれのことを下から上までじろじろ見て言った
『実際アンタらも気づいてなかったんだしな』
「いいでしょう、それではオンボロ寮所属でよろしいんですね?」
『ああ構わねぇ』
「ではその手続きもありますので私はこれで」
そう言って学園長は去っていった
『それにしても酷ぇ埃だな』
「そうだね、真っ白な埃が雪景色みたいだね」
『アンタ結構ロマンチストなんだな』
「そう?
あ、外雨降ってきたね」
『ん?ほんとだ』
「ぎえー!急にひでぇ雨だゾ!」
「!!」
『あ、狸じゃねーか』
「ぎゃっはっは!コウモリが水鉄砲をくらったみたいな間抜けな顔してるんだぞ!
オレ様の手にかかればもう一度学校に忍び込むことくらいチョロいチョロい
ちょっと外に放り出したくらいで、オレ様が入学を諦めると思ったら大間違いなんだゾ!」
「どうしてそんなにこの学校にはいりたいの?」
「単純な話なんだゾ!
オレ様が大魔法士になるべくして生を受けた天才だからなんだゾ!
いつか黒い馬車が迎えに来るのをオレ様はずっとずっと待ってた
なのに…なのに…
ふ、ふん!闇の鏡も見る目がねーんだゾ
だからオレ様のほうからきてやったってわけだ
オレ様を入学させないなんてこの世界の損失だってのに、ニンゲンどもはわかってねーんだゾ」
『そもそも魔物を入学させる学園なんて聞いたことねーけどな』
天井から落ちた水が狸の頭にかかった
「にゃっ!つめてっ!天井から雨漏りしてやがるんだゾ!
ふぎゃっ!また水が降ってきた!
オレ様のチャームポイントの耳の炎が消えちまうー!」
「バケツ探してこないと」
「こんな雨漏り魔法でパパーっと直しちまえばいいんだゾ
…ってオマエ魔法使えねぇのか
ププーッ!使えねぇヤツだゾ!」
『ユウ、今日のご飯は狸鍋だ
きっと旨いぞ、まるまると太ってるからな』
「そうだね、僕狸捌くの初めてだけど上手に捌けるかなぁ?」
「ふぎゃっ!恐ろしいんだぞ!」
『鍋になりたくなけりゃ狸も手伝え』
「やーなこった!オレ様はちょっと雨宿りしてるだけの他人 なんだゾ
ツナ缶も出ないのに、タダ働きするのはゴメンなんだゾ」
「うわっ、さらに雨漏りが…」
『ユウ、鍋の具材に構ってないでバケツ探しに行こう』
「そうだね」
ーオンボロ寮・廊下ー
「うう、なにか出そうな雰囲気…
っていうか椿が魔法で直してくれたら良かったんじゃない?」
『なんでも人に頼るんじゃねぇ
自分の力でやることも大切だろうがよ』
「それもそうだけどさ…」
話ながら歩いていると前方にゴーストが見えた
「ひひひひ…
イッヒヒヒ…
ひさしぶりのお客様だあー…」
「腕が鳴るぜぇー
イーッヒッヒッヒ!」
「ギャー!!出たー!!」
「なにを大騒ぎしてん…
ギャー!!おおお…お化けえええ!!」
「ここに住んでた奴らは俺たちを怖がってみーんな出ていっちまった」
「俺たちずっと新しいゴースト仲間を探してたんだ
お前さんたちどうだい?」
「椿、助けて!
って気を失ってるー!?」
「うううっ、ううーっ!
大魔法士グリム様はお化けなんか怖くないんだゾ!!
ふんなーっ!!」
グリムが火を吐くがゴーストたちにはあたらなかった
「火が出る時、目を閉じちゃってる?」
「うるせーっ!オレ様に指図するんじゃねーんだゾ!」
「追い払えば学園長を見返せるかも」
「なぬっ…!?ぐぬぬ、オ、オレ様は天才なんだぞ
こんな奴ら一人でも…」
「イーッヒッヒッヒ」
「オマエらたくさんいて卑怯だゾー!」
「今ならツナ缶1缶プレゼントするよ」
「ぐぬぬーっ
オイ、オマエ!お化けがどこにいるかオレ様に教えるんだゾ!」
「まかせて!」
「あーちちち」
「あ、当たった!よぉし、この調子で全員追い出してやるんだゾ!
オイ、オマエもボーッと立ってないで手伝うんだゾ!」
狸に頭を叩かれて意識が戻った
いけない、気を失うとは…
『このゴーストたちを追い払えばいいんだな、任せとけ
おれを驚かせた落とし前、きっちりつけてやんよぉ!』
おれは半ば自暴自棄になっていた
おれたちが案内されたのは良く言えば趣がある
正直にオブラートに包まず言うとクソボロい所だった
「これは…」
『おい、クソ
こんなん趣どころの話じゃねぇじゃねぇか』
「さぁ中へどうぞ」
ーオンボロ寮・談話室ー
「ここであればとりあえず雨風は凌げるはずです」
『とりあえずってなんだ
しっかり凌げる所用意しろや』
「ここしか無いんですよ!
私は調べ物に戻りますので適当に過ごしていてください
学園内はウロウロしないように!では!」
『おい待て、おれの寮はどうすんだ』
「あ、ああ、そうですよね
ええちゃんと考えていましたとも!」
『今の反応絶対忘れてただろ』
「貴方はどの寮でも構いませんよ
選んで頂いて結構です」
『んじゃおれもこの寮に住むわ
どの寮がいいかとか言われても寮のことよくわかんねーし
それに正直どの寮だろうとどうでもいいしな
あと、野郎がたくさん居るところに住みたくねぇ』
「いいじゃないですか、青春できますよ」
『あ?普通女と男が一緒に暮らすこと自体がおかしいだろ
馬車もなんでおれを連れてきたのか…』
「「……女?」」
『あ?あー、まぁ前髪で顔隠してるし口調もこんなんだから男だと思ってたんか』
「…椿さんは女性なんですか?」
『ああ、そうだ』
そう言って前髪を上げ顔を晒した
「可愛らしい顔をしているのに口調があれなんて…」
『可愛いって言うんじゃねぇ!おれの前でもう一度でも言ってみろ!アンタの弱みを握って学園内に広めてやる!』
「報復が怖いです!
しかし、女性を男子校の中に放り込むとは…
別の魔法学校へ転校されますか?
紹介状書きますよ」
『いや、ここで学ぶ
男装してバレないようにすりゃいいだろ?』
「男装って言ったってバレたらどうす…
いや、バレないですね」
おれのことを下から上までじろじろ見て言った
『実際アンタらも気づいてなかったんだしな』
「いいでしょう、それではオンボロ寮所属でよろしいんですね?」
『ああ構わねぇ』
「ではその手続きもありますので私はこれで」
そう言って学園長は去っていった
『それにしても酷ぇ埃だな』
「そうだね、真っ白な埃が雪景色みたいだね」
『アンタ結構ロマンチストなんだな』
「そう?
あ、外雨降ってきたね」
『ん?ほんとだ』
「ぎえー!急にひでぇ雨だゾ!」
「!!」
『あ、狸じゃねーか』
「ぎゃっはっは!コウモリが水鉄砲をくらったみたいな間抜けな顔してるんだぞ!
オレ様の手にかかればもう一度学校に忍び込むことくらいチョロいチョロい
ちょっと外に放り出したくらいで、オレ様が入学を諦めると思ったら大間違いなんだゾ!」
「どうしてそんなにこの学校にはいりたいの?」
「単純な話なんだゾ!
オレ様が大魔法士になるべくして生を受けた天才だからなんだゾ!
いつか黒い馬車が迎えに来るのをオレ様はずっとずっと待ってた
なのに…なのに…
ふ、ふん!闇の鏡も見る目がねーんだゾ
だからオレ様のほうからきてやったってわけだ
オレ様を入学させないなんてこの世界の損失だってのに、ニンゲンどもはわかってねーんだゾ」
『そもそも魔物を入学させる学園なんて聞いたことねーけどな』
天井から落ちた水が狸の頭にかかった
「にゃっ!つめてっ!天井から雨漏りしてやがるんだゾ!
ふぎゃっ!また水が降ってきた!
オレ様のチャームポイントの耳の炎が消えちまうー!」
「バケツ探してこないと」
「こんな雨漏り魔法でパパーっと直しちまえばいいんだゾ
…ってオマエ魔法使えねぇのか
ププーッ!使えねぇヤツだゾ!」
『ユウ、今日のご飯は狸鍋だ
きっと旨いぞ、まるまると太ってるからな』
「そうだね、僕狸捌くの初めてだけど上手に捌けるかなぁ?」
「ふぎゃっ!恐ろしいんだぞ!」
『鍋になりたくなけりゃ狸も手伝え』
「やーなこった!オレ様はちょっと雨宿りしてるだけの
ツナ缶も出ないのに、タダ働きするのはゴメンなんだゾ」
「うわっ、さらに雨漏りが…」
『ユウ、鍋の具材に構ってないでバケツ探しに行こう』
「そうだね」
ーオンボロ寮・廊下ー
「うう、なにか出そうな雰囲気…
っていうか椿が魔法で直してくれたら良かったんじゃない?」
『なんでも人に頼るんじゃねぇ
自分の力でやることも大切だろうがよ』
「それもそうだけどさ…」
話ながら歩いていると前方にゴーストが見えた
「ひひひひ…
イッヒヒヒ…
ひさしぶりのお客様だあー…」
「腕が鳴るぜぇー
イーッヒッヒッヒ!」
「ギャー!!出たー!!」
「なにを大騒ぎしてん…
ギャー!!おおお…お化けえええ!!」
「ここに住んでた奴らは俺たちを怖がってみーんな出ていっちまった」
「俺たちずっと新しいゴースト仲間を探してたんだ
お前さんたちどうだい?」
「椿、助けて!
って気を失ってるー!?」
「うううっ、ううーっ!
大魔法士グリム様はお化けなんか怖くないんだゾ!!
ふんなーっ!!」
グリムが火を吐くがゴーストたちにはあたらなかった
「火が出る時、目を閉じちゃってる?」
「うるせーっ!オレ様に指図するんじゃねーんだゾ!」
「追い払えば学園長を見返せるかも」
「なぬっ…!?ぐぬぬ、オ、オレ様は天才なんだぞ
こんな奴ら一人でも…」
「イーッヒッヒッヒ」
「オマエらたくさんいて卑怯だゾー!」
「今ならツナ缶1缶プレゼントするよ」
「ぐぬぬーっ
オイ、オマエ!お化けがどこにいるかオレ様に教えるんだゾ!」
「まかせて!」
「あーちちち」
「あ、当たった!よぉし、この調子で全員追い出してやるんだゾ!
オイ、オマエもボーッと立ってないで手伝うんだゾ!」
狸に頭を叩かれて意識が戻った
いけない、気を失うとは…
『このゴーストたちを追い払えばいいんだな、任せとけ
おれを驚かせた落とし前、きっちりつけてやんよぉ!』
おれは半ば自暴自棄になっていた