狙撃手泣かせのサイドエフェクト
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「オサムはひらりと身をかわすと
すばやく相手の背後をとって一刀両断
返す刀でもう一匹を串刺しに!」
「おぉー!」
「私も途中から見たけど、あの動きは半端なかったなぁ」
大袈裟に嘘をつく遊真に私も便乗して修の株を上げておいた
トリオンの匂いがする…
三人分…、ボーダーかな?
その時上から三人のボーダー隊員がきた
「これは…もう終わってる…!?
どうなってるんだ…!?」
「嵐山隊現着しました」
嵐山隊、A級隊員が来たのか
もう少し早めに来てくれれば…
「到着が遅れてもうしわけない!
負傷者は!?」
「今確認できました!
全員無事です!」
「よかったー!
しかしこれは…一体誰が…!?」
「ほら行けよオサム。お手柄でほめられるぞ」
「ほめられないよ…」
「…?」
「遊真には言ってなかったけど私たちは訓練生
基地の外でトリガーを使うのは許されてないんだ
私たちがやったことは隊務規定違反
私は避難誘導のために換装しただけだったから処分は軽いだろうけど
モールモッドと戦った修は厳罰処分対象になるんじゃないかな」
敵を倒したのに処分される
生徒達を守ったのは事実だが、上はそれで判断してくれないだろう
「きみたちか…?」
「C級隊員の三雲修です
ほかの隊員を待ってたら間に合わないと思ったので…
自分の判断でやりました」
「同じくC級隊員の柴田椿です
私は三雲隊員が近界民を止めている間に生徒たちを安全な場所まで避難誘導しました
私も三雲隊員と同じく自分の判断で行いました」
「C級隊員…!?」
怒られると思って構えていた私たちの肩に嵐山さんが手を置いた
すると返ってきた言葉は予想を超えたものだった
「そうだったのか!よくやってくれた!!」
「…えっ?」
「きみたちが居なかったら犠牲者が出ていたかもしれない!
うちの弟と妹もこの学校の生徒なんだ!」
拍子抜けだ。修は何が起こったのか分からず口がずっと開いたままだ
「いやしかしすごいな!ほとんど一撃じゃないか!
しかもC級のトリガーで…
こんなの正隊員でもなかなかできないぞ!」
「いえそんな…」
「おまえなら出来るか?木虎」
木虎と呼ばれた女性がモールモッドを粉々にする
「できますけど
私はC級のトリガーで戦うような馬鹿な真似はしません
そもそもC級隊員は訓練生
訓練以外でのトリガーの使用は許可されていません
彼女のように避難誘導するのはともかく、彼がしたことは明確なルール違反です嵐山先輩
違反者をほめるようなことはしないでください」
確かに木虎の言った通りだ
人の命を救ったとはいえそれは結果論でしかない
「…人命を救ったのはもちろん評価に値します
けれどここで彼を許せばほかのC級隊員にも同じような違反をする人間が現れます
実力不足の隊員がヒーロー気取りで現場に出れば、いずれ深刻なトラブルを招くのは火を見るより明らかです」
木虎の言葉に修も思うことがあるのだろう
気まずそうな顔をしている
「C級隊員に示しをつけるため
ボーダーの規律を守るため
彼はルールに則って処罰されるべきです」
どよめく生徒達を余所に遊真が衝撃の一言を告げた
「…おまえ遅れてきたのになんでそんな偉そうなの?」
「…誰?あなた」
「オサムに助けられた人間だよ」
正確には修を助けた近界民だけどね
「日本だと人を助けるにも誰かの許可がいるのか?」
「…それはもちろん個人の自由よ
ただしトリガーを使わないのならの話だけどトリガーを使うならボーダーの許可が必要よ、当然でしょ?
トリガーはボーダーのものなんだから」
「なに言ってんだ?トリガーはもともと近界民のもんだろ」
トリガーが近界民のもの!?
どういうことだろう?
遊真に限って嘘はつかないだろうし…
ボーダーが何か隠しているのかな?
「ていうかおまえ、オサムがほめられるのが気にくわないだけだろ」
ギクリと体を震わせる木虎を見て何故か庇護欲がうまれた
なんか可愛いぞ
遊真と木虎の言い争いを止めたのはもう一人のボーダー隊員だった
「はいはいそこまで
現場調査は終わった
回収班呼んで撤収するよ」
「時枝先輩…!でも…」
「木虎の言い分もわかるけど
三雲くんと柴田さんの賞罰を決めるのは上の人だよ
オレたちじゃない
ですよね?嵐山さん」
「なるほど!充の言うとおりだ!
今回のことはうちの隊から報告しておこう
二人は今日中に本部へ出頭するように
処罰が重くならないよう力を尽くすよ
きみ達には弟と妹を守ってもらった恩がある
本当にありがとう…!」
最後に嵐山さんは握手をして帰っていった
放課後
「バイバイ三雲くん!空閑くん!柴田さん!」
「また明日ー」
「はー…
空閑おまえ…あんまりボーダーの人間に噛みつくなよ怪しまれるぞ」
「あの女がやたらえらそうだったからつい」
「でもA級だから木虎は偉いんじゃない?」
「おれはああいう大したことしてないくせにえらそうなやつが大っキライなんだ」
「遊真は権力者とか嫌いそうだねー」
「木虎は…間違ったことは言ってないだろ
実際ぼくは何もできずに死にかけただけ…
皆を助けたのは空閑だ」
「なんだそりゃ?学校のやつらを助けたのはオサムだろ?」
「…え?」
「オサムが逃げおくれたやつらを助けて椿が避難させて
そのあとやられそうになって
それをおれが助けたんだろ?
おれはオサムしか助けたおぼえないぞ?」
物は言い様だが遊真の言う通りでもある
「まったく…
自分の手柄も他人に勘定してもらわなきゃダメなのか?
めんどくさいやつだなオサムは」
「そういうとこ直したほうがいいんじゃない?」
すばやく相手の背後をとって一刀両断
返す刀でもう一匹を串刺しに!」
「おぉー!」
「私も途中から見たけど、あの動きは半端なかったなぁ」
大袈裟に嘘をつく遊真に私も便乗して修の株を上げておいた
トリオンの匂いがする…
三人分…、ボーダーかな?
その時上から三人のボーダー隊員がきた
「これは…もう終わってる…!?
どうなってるんだ…!?」
「嵐山隊現着しました」
嵐山隊、A級隊員が来たのか
もう少し早めに来てくれれば…
「到着が遅れてもうしわけない!
負傷者は!?」
「今確認できました!
全員無事です!」
「よかったー!
しかしこれは…一体誰が…!?」
「ほら行けよオサム。お手柄でほめられるぞ」
「ほめられないよ…」
「…?」
「遊真には言ってなかったけど私たちは訓練生
基地の外でトリガーを使うのは許されてないんだ
私たちがやったことは隊務規定違反
私は避難誘導のために換装しただけだったから処分は軽いだろうけど
モールモッドと戦った修は厳罰処分対象になるんじゃないかな」
敵を倒したのに処分される
生徒達を守ったのは事実だが、上はそれで判断してくれないだろう
「きみたちか…?」
「C級隊員の三雲修です
ほかの隊員を待ってたら間に合わないと思ったので…
自分の判断でやりました」
「同じくC級隊員の柴田椿です
私は三雲隊員が近界民を止めている間に生徒たちを安全な場所まで避難誘導しました
私も三雲隊員と同じく自分の判断で行いました」
「C級隊員…!?」
怒られると思って構えていた私たちの肩に嵐山さんが手を置いた
すると返ってきた言葉は予想を超えたものだった
「そうだったのか!よくやってくれた!!」
「…えっ?」
「きみたちが居なかったら犠牲者が出ていたかもしれない!
うちの弟と妹もこの学校の生徒なんだ!」
拍子抜けだ。修は何が起こったのか分からず口がずっと開いたままだ
「いやしかしすごいな!ほとんど一撃じゃないか!
しかもC級のトリガーで…
こんなの正隊員でもなかなかできないぞ!」
「いえそんな…」
「おまえなら出来るか?木虎」
木虎と呼ばれた女性がモールモッドを粉々にする
「できますけど
私はC級のトリガーで戦うような馬鹿な真似はしません
そもそもC級隊員は訓練生
訓練以外でのトリガーの使用は許可されていません
彼女のように避難誘導するのはともかく、彼がしたことは明確なルール違反です嵐山先輩
違反者をほめるようなことはしないでください」
確かに木虎の言った通りだ
人の命を救ったとはいえそれは結果論でしかない
「…人命を救ったのはもちろん評価に値します
けれどここで彼を許せばほかのC級隊員にも同じような違反をする人間が現れます
実力不足の隊員がヒーロー気取りで現場に出れば、いずれ深刻なトラブルを招くのは火を見るより明らかです」
木虎の言葉に修も思うことがあるのだろう
気まずそうな顔をしている
「C級隊員に示しをつけるため
ボーダーの規律を守るため
彼はルールに則って処罰されるべきです」
どよめく生徒達を余所に遊真が衝撃の一言を告げた
「…おまえ遅れてきたのになんでそんな偉そうなの?」
「…誰?あなた」
「オサムに助けられた人間だよ」
正確には修を助けた近界民だけどね
「日本だと人を助けるにも誰かの許可がいるのか?」
「…それはもちろん個人の自由よ
ただしトリガーを使わないのならの話だけどトリガーを使うならボーダーの許可が必要よ、当然でしょ?
トリガーはボーダーのものなんだから」
「なに言ってんだ?トリガーはもともと近界民のもんだろ」
トリガーが近界民のもの!?
どういうことだろう?
遊真に限って嘘はつかないだろうし…
ボーダーが何か隠しているのかな?
「ていうかおまえ、オサムがほめられるのが気にくわないだけだろ」
ギクリと体を震わせる木虎を見て何故か庇護欲がうまれた
なんか可愛いぞ
遊真と木虎の言い争いを止めたのはもう一人のボーダー隊員だった
「はいはいそこまで
現場調査は終わった
回収班呼んで撤収するよ」
「時枝先輩…!でも…」
「木虎の言い分もわかるけど
三雲くんと柴田さんの賞罰を決めるのは上の人だよ
オレたちじゃない
ですよね?嵐山さん」
「なるほど!充の言うとおりだ!
今回のことはうちの隊から報告しておこう
二人は今日中に本部へ出頭するように
処罰が重くならないよう力を尽くすよ
きみ達には弟と妹を守ってもらった恩がある
本当にありがとう…!」
最後に嵐山さんは握手をして帰っていった
放課後
「バイバイ三雲くん!空閑くん!柴田さん!」
「また明日ー」
「はー…
空閑おまえ…あんまりボーダーの人間に噛みつくなよ怪しまれるぞ」
「あの女がやたらえらそうだったからつい」
「でもA級だから木虎は偉いんじゃない?」
「おれはああいう大したことしてないくせにえらそうなやつが大っキライなんだ」
「遊真は権力者とか嫌いそうだねー」
「木虎は…間違ったことは言ってないだろ
実際ぼくは何もできずに死にかけただけ…
皆を助けたのは空閑だ」
「なんだそりゃ?学校のやつらを助けたのはオサムだろ?」
「…え?」
「オサムが逃げおくれたやつらを助けて椿が避難させて
そのあとやられそうになって
それをおれが助けたんだろ?
おれはオサムしか助けたおぼえないぞ?」
物は言い様だが遊真の言う通りでもある
「まったく…
自分の手柄も他人に勘定してもらわなきゃダメなのか?
めんどくさいやつだなオサムは」
「そういうとこ直したほうがいいんじゃない?」