ジューンブライド
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「あ~あ。やっぱりこっちも雨か」
「まぁ、たまにはいいじゃない。
お城のひろーい部屋で、文字通りキングサイズのベッドに転がって優雅に読書。優雅だろう」
「転がって優雅に読書は無理な気がするけど…」
有利と腱、そして勝利が眞魔国へ戻ってきてから、ずっと雨が続いているのだ。
そして有利の部屋で有利と腱がいて、その近くのテーブルには双子とエイルも座っている。
「優雅かね~。おっそろしく寝相が悪いのが隣でヨダレ垂らしていびきかいてるけど…」
「…音声抜きで眺めてるには、天使の寝顔なんだけどね~」
「ヴォルじゃ無理があるんじゃねーのか?」
「ロイル兄様よりもひどいんですけど、」
ベッドで寝ているヴォルフラムを見てセルセ、エイル、腱は苦笑するしかなかった。
「天使っつーか、魔族なんだけどな」
するとドアからノックする音が聞こえる。
「失礼。お茶が入りましたよ、陛下、双子、猊下、エイルも」
「焼きたてのお菓子もございますよ」
部屋に入ってきたのはお茶を持ったコンラートと、お菓子を持ってきているギュンターだったのだ。
それを見た有利は喜んで2人を見る。
「わぁ!なんか良い匂いがする!」
「はい、厨房係のエーフェからの差し入れです。
甘いのばかりだと飽きるだろうからと、皿のこちら側の一列は塩が効いたお菓子にしたそうです」
「おお!気が効いてる~!」
「味見させてもらったけど、どれもいけますよ。
チーズが練りこまれているやつなんか、酒のつまみにしたいくらい」
コンラートの絶賛を聞いたアリアは嬉しそうに話す。
「いいね、お酒大好きv」
「お前、妊娠中なんだから酒は飲むなよ」
「分かってるわよ。それくらい」
そこまで馬鹿じゃないわよ、と突っこむ。
妊娠中の体では食事制限もしなければいけないらしく、それないりに気を使っているのだ。
「アリアには滋養にもいいだろうと、こっちのお菓子も貰ってきたよ」
「ありがとう」
コンラートは笑いながら持っていた別の皿をアリアに渡したのだ。
「うぅっ やっぱいいよなぁ~!ポイント高いよな~、料理上手な女の子…いったたたた!」
すると突然有利は何かに痛み出した。
「なんだよ、起きてんのかヴォルフラム。いきなりケツ抓んな、いって~な!」
「ふん!所構わず鼻の下を伸ばすなと言うんだ!魔王ともあろう者がみっともない!」
どうやら有利はヴォルフラムにお尻を抓られたらしいのだ。
「今の今までヨダレ垂らして寝こけてた奴にそんな事言われてもな~」
「何だって!?」
「いーえ!何でもありませーん!」
するとコンラートは窓の外を見ながら、今だずっと降り続けている雨を眺める。
「それにしても、よく降りますね」
「確かに。こんなに降ってると体が鈍るな、絶対」
「相変わらずの体力馬鹿だから?」
「おい」
双子も窓の外を眺めていると、有利もそれに頷く。
「へ?ああ、ここに来てからずっと雨だもんな~。なんかテンション下がるな」
「実際、夏も近いのにこんなに降るとは思わなかった」
「何で?梅雨とか台風とか夏の定番じゃん」
この時期なんだし、とそう思っていた有利にコンラートとアリアは苦笑する。
「それは日本での話しでしょ」
「眞魔国だとそういう時期じゃないからね」
初めて聞いた事に有利は驚く。
「え!?じゃあ、おれか村田か勝利が雨雲を連れて来てるって事?」
「順当に考えて水の要素と盟約を結んでいる有利が、雨とは1番縁が深いんじゃないのか?」
「えぇ!?雨男はおれかよ!」
そう1人で叫んでいる有利に、近くにギュンターは『雨男』という単語に何故か喜んでいたのだ…。
「きっと、大気に眠る水の要素達も陛下が帰還された事を喜び、歓喜極まって汁を垂れ流しているのでしょう!」
「ああっ 垂れ流し系はアンタ1人で充分なんだけど、」
「ああ!!忠実なる僕はこのギュンターだけで充分と!?ああっ なんと陛下、そこまでわたしの事を…うぶっ」
「自分に都合の良い解釈ばかりするな!ギュンター!」
「便利な頭だよね」
「ああ。あの思考回路が凄いぜ」
「ギュンター、普段はカッコいいのに」
相変わらずのギュンターにアスタルテ3兄妹は苦笑するしかなかった。
3人の突っこみに苦笑した有利は話しだす。
「でもさ、こんなに雨降ってるとロードワークも出来ないよな」
「まぁ、たまにはインドア生活もいいじゃない。晴耕雨読って言葉もあるし」
「何それ。毒女アニシナの必殺技?」
「いやいや、渋谷!そのボケは日本の現役高校生として恥ずかしいから」
「晴耕雨読っていうのは、晴れた日には田を耕して雨の日には家で読書をするって事よ」
紅茶を飲みながら腱の言葉に付け足したアリアに、腱はおぉ~、という風に納得する。
「さすがアリアだね。地球に15年以上も住んでいただけはあるよ」
「暇だったから沢山勉強したしね」
「その通りです。こういう時こそグッと集中して勉強成果が得られますよ」
「あ、いや、いいです!結構です!」
「絶望した!!」
「うわっ ビックリした!」
今にも勉強を開始しようとしていたギュンターに有利は拒否していたが、すると突然ドアを思いっきり開けて入ってきた者がいた。
「なんだよ、いきなり」
「どうしたんだ?ショーリ」
部屋の中に入ってきたのは勝利だったのだ。
「何でここには電源が無いんだ!絶望した!」
「ショーリ、隣の部屋で昼寝してたんじゃ「3日も寝てられるか!俺は基本的に、勤勉で寂しんぼうな日本人なんだよ。
せめて1日1回は、あの住み慣れた家の窓枠から、世界の中心で愛を叫ばないとどうしようもなく不安になるんだ!」
勝利の言っている事が全く理解できない有利は腱に助けを求める。
「村田…翻訳して…」
「うん。パソコンネットに繋げたい、とか?」
「3日前、眞王廟の噴水に流れ着いたら全館掃除中で巫女さん達は皆ジャージ!血盟城に着てみれば大半のメイドさんは里帰りで不在。で、居残り組みは何故かジャージ!こ~れ~は~一体どういう事だ!俺の萌え萌えハートをしょんぼりさせる陰謀か!?大体誰なんだ!この国の可愛い女の子にダッサイジャージを定着させた馬鹿野郎は!!」
「え、え~、えっと、それはもしかして、おれかな?」
「何だとぉ!!」
「ああ~!いけません、兄弟喧嘩はお止め下さい!」
今にも兄弟喧嘩をしそうな2人にギュンターは止めるが、なぜこうもジャージが人気なのかをヴォルフラムが説明する。
「聞け、ショーリ。ジャージー?とかいう新型運動服は、今国民の間で大流行しているんだ。
ユーリが愛用している事に服飾関係者が目をつけて、模造品を売りさばいているらしい」
「それに毎年この時期には城勤めの者には長期休暇を与えて、交代で宿下がりをさせているんだよ」
「侍女の数が少なくても支障はないしな」
「ちなみに、眞王廟の大掃除は偶然だから」
ヴォルフラム、コンラート、セルセ、腱が勝利の問いに答えると彼はがっくりと肩を落す。
「こんな事なら最初から埼玉の自宅で留守番して、6花2のヒロインを攻略してくればよかった…。ごめんよ~、俺の嫁~」
「だからついて来るなって言ったのに」
「はて?6花2とはいったい…」
勝利が言っている事が分からないギュンターは首を傾げると、それを一応説明する有利だが自分のちゃんと把握していないらしい。
「ああ、6月の花嫁が何とかっていう新作ゲームなんだってさ」
「なるほど、ジューンブライドですか?」
「そういえば地球だと、そんな季節になるのよね?」
バン!!
するとドアが思いっきり開いた。
「まぁ、たまにはいいじゃない。
お城のひろーい部屋で、文字通りキングサイズのベッドに転がって優雅に読書。優雅だろう」
「転がって優雅に読書は無理な気がするけど…」
有利と腱、そして勝利が眞魔国へ戻ってきてから、ずっと雨が続いているのだ。
そして有利の部屋で有利と腱がいて、その近くのテーブルには双子とエイルも座っている。
「優雅かね~。おっそろしく寝相が悪いのが隣でヨダレ垂らしていびきかいてるけど…」
「…音声抜きで眺めてるには、天使の寝顔なんだけどね~」
「ヴォルじゃ無理があるんじゃねーのか?」
「ロイル兄様よりもひどいんですけど、」
ベッドで寝ているヴォルフラムを見てセルセ、エイル、腱は苦笑するしかなかった。
「天使っつーか、魔族なんだけどな」
するとドアからノックする音が聞こえる。
「失礼。お茶が入りましたよ、陛下、双子、猊下、エイルも」
「焼きたてのお菓子もございますよ」
部屋に入ってきたのはお茶を持ったコンラートと、お菓子を持ってきているギュンターだったのだ。
それを見た有利は喜んで2人を見る。
「わぁ!なんか良い匂いがする!」
「はい、厨房係のエーフェからの差し入れです。
甘いのばかりだと飽きるだろうからと、皿のこちら側の一列は塩が効いたお菓子にしたそうです」
「おお!気が効いてる~!」
「味見させてもらったけど、どれもいけますよ。
チーズが練りこまれているやつなんか、酒のつまみにしたいくらい」
コンラートの絶賛を聞いたアリアは嬉しそうに話す。
「いいね、お酒大好きv」
「お前、妊娠中なんだから酒は飲むなよ」
「分かってるわよ。それくらい」
そこまで馬鹿じゃないわよ、と突っこむ。
妊娠中の体では食事制限もしなければいけないらしく、それないりに気を使っているのだ。
「アリアには滋養にもいいだろうと、こっちのお菓子も貰ってきたよ」
「ありがとう」
コンラートは笑いながら持っていた別の皿をアリアに渡したのだ。
「うぅっ やっぱいいよなぁ~!ポイント高いよな~、料理上手な女の子…いったたたた!」
すると突然有利は何かに痛み出した。
「なんだよ、起きてんのかヴォルフラム。いきなりケツ抓んな、いって~な!」
「ふん!所構わず鼻の下を伸ばすなと言うんだ!魔王ともあろう者がみっともない!」
どうやら有利はヴォルフラムにお尻を抓られたらしいのだ。
「今の今までヨダレ垂らして寝こけてた奴にそんな事言われてもな~」
「何だって!?」
「いーえ!何でもありませーん!」
するとコンラートは窓の外を見ながら、今だずっと降り続けている雨を眺める。
「それにしても、よく降りますね」
「確かに。こんなに降ってると体が鈍るな、絶対」
「相変わらずの体力馬鹿だから?」
「おい」
双子も窓の外を眺めていると、有利もそれに頷く。
「へ?ああ、ここに来てからずっと雨だもんな~。なんかテンション下がるな」
「実際、夏も近いのにこんなに降るとは思わなかった」
「何で?梅雨とか台風とか夏の定番じゃん」
この時期なんだし、とそう思っていた有利にコンラートとアリアは苦笑する。
「それは日本での話しでしょ」
「眞魔国だとそういう時期じゃないからね」
初めて聞いた事に有利は驚く。
「え!?じゃあ、おれか村田か勝利が雨雲を連れて来てるって事?」
「順当に考えて水の要素と盟約を結んでいる有利が、雨とは1番縁が深いんじゃないのか?」
「えぇ!?雨男はおれかよ!」
そう1人で叫んでいる有利に、近くにギュンターは『雨男』という単語に何故か喜んでいたのだ…。
「きっと、大気に眠る水の要素達も陛下が帰還された事を喜び、歓喜極まって汁を垂れ流しているのでしょう!」
「ああっ 垂れ流し系はアンタ1人で充分なんだけど、」
「ああ!!忠実なる僕はこのギュンターだけで充分と!?ああっ なんと陛下、そこまでわたしの事を…うぶっ」
「自分に都合の良い解釈ばかりするな!ギュンター!」
「便利な頭だよね」
「ああ。あの思考回路が凄いぜ」
「ギュンター、普段はカッコいいのに」
相変わらずのギュンターにアスタルテ3兄妹は苦笑するしかなかった。
3人の突っこみに苦笑した有利は話しだす。
「でもさ、こんなに雨降ってるとロードワークも出来ないよな」
「まぁ、たまにはインドア生活もいいじゃない。晴耕雨読って言葉もあるし」
「何それ。毒女アニシナの必殺技?」
「いやいや、渋谷!そのボケは日本の現役高校生として恥ずかしいから」
「晴耕雨読っていうのは、晴れた日には田を耕して雨の日には家で読書をするって事よ」
紅茶を飲みながら腱の言葉に付け足したアリアに、腱はおぉ~、という風に納得する。
「さすがアリアだね。地球に15年以上も住んでいただけはあるよ」
「暇だったから沢山勉強したしね」
「その通りです。こういう時こそグッと集中して勉強成果が得られますよ」
「あ、いや、いいです!結構です!」
「絶望した!!」
「うわっ ビックリした!」
今にも勉強を開始しようとしていたギュンターに有利は拒否していたが、すると突然ドアを思いっきり開けて入ってきた者がいた。
「なんだよ、いきなり」
「どうしたんだ?ショーリ」
部屋の中に入ってきたのは勝利だったのだ。
「何でここには電源が無いんだ!絶望した!」
「ショーリ、隣の部屋で昼寝してたんじゃ「3日も寝てられるか!俺は基本的に、勤勉で寂しんぼうな日本人なんだよ。
せめて1日1回は、あの住み慣れた家の窓枠から、世界の中心で愛を叫ばないとどうしようもなく不安になるんだ!」
勝利の言っている事が全く理解できない有利は腱に助けを求める。
「村田…翻訳して…」
「うん。パソコンネットに繋げたい、とか?」
「3日前、眞王廟の噴水に流れ着いたら全館掃除中で巫女さん達は皆ジャージ!血盟城に着てみれば大半のメイドさんは里帰りで不在。で、居残り組みは何故かジャージ!こ~れ~は~一体どういう事だ!俺の萌え萌えハートをしょんぼりさせる陰謀か!?大体誰なんだ!この国の可愛い女の子にダッサイジャージを定着させた馬鹿野郎は!!」
「え、え~、えっと、それはもしかして、おれかな?」
「何だとぉ!!」
「ああ~!いけません、兄弟喧嘩はお止め下さい!」
今にも兄弟喧嘩をしそうな2人にギュンターは止めるが、なぜこうもジャージが人気なのかをヴォルフラムが説明する。
「聞け、ショーリ。ジャージー?とかいう新型運動服は、今国民の間で大流行しているんだ。
ユーリが愛用している事に服飾関係者が目をつけて、模造品を売りさばいているらしい」
「それに毎年この時期には城勤めの者には長期休暇を与えて、交代で宿下がりをさせているんだよ」
「侍女の数が少なくても支障はないしな」
「ちなみに、眞王廟の大掃除は偶然だから」
ヴォルフラム、コンラート、セルセ、腱が勝利の問いに答えると彼はがっくりと肩を落す。
「こんな事なら最初から埼玉の自宅で留守番して、6花2のヒロインを攻略してくればよかった…。ごめんよ~、俺の嫁~」
「だからついて来るなって言ったのに」
「はて?6花2とはいったい…」
勝利が言っている事が分からないギュンターは首を傾げると、それを一応説明する有利だが自分のちゃんと把握していないらしい。
「ああ、6月の花嫁が何とかっていう新作ゲームなんだってさ」
「なるほど、ジューンブライドですか?」
「そういえば地球だと、そんな季節になるのよね?」
バン!!
するとドアが思いっきり開いた。