ライラの結婚
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
有利達は盗賊団のアジトへ行く途中で一休みをしていた。
ヨザックを見張りにおき、有利達は眠っている時コンラートは一緒に起きているライラに話しかける。
「しかし、貴女もよく決心しましたね」
「母の事を思うと今だ胸が痛みます。でも、アントワーヌ陛下との結婚はもう決めた事です。あの時貴方は仰いました」
ライラは以前、箱を探しに来た有利達を罠に嵌めようとした時を思い出す。
罠だと知らず外へ逃がす有利、そしてその外で会ったコンラートの言葉も。
「『信じろ』と。貴方がそうしたように、わたしもあの方を信じる事にしたのです」
それを聞いて微笑むコンラートを見ると、ライラはクスリと笑う。
「それと、アリアが来なかったのは何か調子が悪かったからのですか?」
以前ならセルセと同じ様に有利の側にいて、一緒に行動していたはずの彼女は今は王宮で留守番をしている。
「ああ、アリアが来なかったのは、身籠っているからね」
「それは貴方との子どもを?」
2人が恋仲という関係であるのも知っていたが、まさか妊娠してるとは思っていなかったライラは少し驚く。
「もちろん。俺との子どもですよ。ただ結婚式も何もしていませんがね」
「え?結婚はなさったのですよね?なのに、」
「色々とゴタゴタしていた時だった故に、タイミングを逃してしまった」
本来なら結婚式をしてから結婚するべきなのだろうが、すでにアリアは子どもを身籠った。
そんな体で負担をかけるのもよくないだろうという事で、結婚式はしなかった。
それはアリアも納得している。
「だからこそ、貴女の結婚を喜んでいましたよ?アリアは」
「…そう、ですか」
同じ女性として喜んでいるアリアにライラも嬉しそうに笑った。
木にもたれながら毛布をかけて眠っているフリをしていたセルセは心の中で溜め息をつく。
「(ま、仕方無いって事か)」
アリアとコンラートは結婚式をしないで結婚した。
本来ならしてほしいと、亡くなった両親は言うだろうが、2人が決めた事なら仕方無いんだろうと理解したのだ。
夜が完全に明ける前に、有利達は盗賊団のアジトへ到着する。
「これって、」
「はい。あの時の遺跡です」
盗賊団のアジトは、禁忌の箱を探しに来た遺跡なのだ。
「ここが盗賊団のアジトになってるのか」
「ここは散開して近づきましょう」
「賛成だ。ユーリ、僕から離れるなよ」
ヨザックの考えに賛成したヴォルフラムは剣を構えながら有利に近づく。
「大丈夫だって。おれの剣の腕も最近はかなりのも、ん?」
大丈夫だと言おうとしたが、途中下の方から声が聞こえてくる。
不思議に思った有利とヴォルフラムはその声の主を見ると、モルギフは口を尖らせて横に顔を振っているのだ。
「ウー、ウー」
「モルギフもそうしろと」
「モルギフお前な~…」
つまり有利の腕だけじゃ不安という事を訴えていたのだ。
「じゃ、俺らはこっちからって事で」
「了解」
有利と健、ヴォルフラムはヨザックと一緒に行き、セルセとコンラートは別行動で遺跡へ向かう。
「!」
「ん?」
2人は何かに気づき立ち止まる。
その先にはフードを被り顔を隠している男性が1人立っていた。
「ウェラー卿コンラート、アスタルテ卿セルセ。眞魔国第27代魔王、ユーリ陛下の家臣」
「…なぜ、俺達の名を」
まさか自分達の名前を知っているとは思っておらず、2人は心なしか驚いているが、2人の名前を知っている男は気にせずに話を続ける。
「かつて『ルッテンベルクの獅子』と呼ばれた男、ディオネの術を使う『針の使い』。自分こそ大シマロンの王に相応しい、と思った事は無いか?」
「何者だ?」
「お前は大シマロンの正統な王の末裔。わたしなら、お前を大シマロンの王にしてやれる。どうだ?」
全く人の話を聞かない男はコンラートにそう尋ねた。
セルセはチラッと隣に立っているコンラートを見るが、彼は険しい顔からニッと笑う。
「断る」
そう断ったコンラートから男はセルセを見る。
「アスタルテ卿セルセはどうだ?ディオネの者として、国を治めてみるのは」
「俺も断る。今さら国の王なんか興味ねーし」
呆れながらそう答えたセルセだったが、男はニヤリと笑うと手に平を2人に向ける。
「ならば、死ね!」
その手から炎が現れ2人に向かって飛んでくるが、すぐに2人はその場から離れ攻撃を免れる。
免れた場所から男を見るが、すでにそこには居なかった。
「さっきの男、どこ行きやがった?」
「!」
先ほどとは別の炎は有利達の上空へ飛んでいったのだ。
ヨザックを見張りにおき、有利達は眠っている時コンラートは一緒に起きているライラに話しかける。
「しかし、貴女もよく決心しましたね」
「母の事を思うと今だ胸が痛みます。でも、アントワーヌ陛下との結婚はもう決めた事です。あの時貴方は仰いました」
ライラは以前、箱を探しに来た有利達を罠に嵌めようとした時を思い出す。
罠だと知らず外へ逃がす有利、そしてその外で会ったコンラートの言葉も。
「『信じろ』と。貴方がそうしたように、わたしもあの方を信じる事にしたのです」
それを聞いて微笑むコンラートを見ると、ライラはクスリと笑う。
「それと、アリアが来なかったのは何か調子が悪かったからのですか?」
以前ならセルセと同じ様に有利の側にいて、一緒に行動していたはずの彼女は今は王宮で留守番をしている。
「ああ、アリアが来なかったのは、身籠っているからね」
「それは貴方との子どもを?」
2人が恋仲という関係であるのも知っていたが、まさか妊娠してるとは思っていなかったライラは少し驚く。
「もちろん。俺との子どもですよ。ただ結婚式も何もしていませんがね」
「え?結婚はなさったのですよね?なのに、」
「色々とゴタゴタしていた時だった故に、タイミングを逃してしまった」
本来なら結婚式をしてから結婚するべきなのだろうが、すでにアリアは子どもを身籠った。
そんな体で負担をかけるのもよくないだろうという事で、結婚式はしなかった。
それはアリアも納得している。
「だからこそ、貴女の結婚を喜んでいましたよ?アリアは」
「…そう、ですか」
同じ女性として喜んでいるアリアにライラも嬉しそうに笑った。
木にもたれながら毛布をかけて眠っているフリをしていたセルセは心の中で溜め息をつく。
「(ま、仕方無いって事か)」
アリアとコンラートは結婚式をしないで結婚した。
本来ならしてほしいと、亡くなった両親は言うだろうが、2人が決めた事なら仕方無いんだろうと理解したのだ。
夜が完全に明ける前に、有利達は盗賊団のアジトへ到着する。
「これって、」
「はい。あの時の遺跡です」
盗賊団のアジトは、禁忌の箱を探しに来た遺跡なのだ。
「ここが盗賊団のアジトになってるのか」
「ここは散開して近づきましょう」
「賛成だ。ユーリ、僕から離れるなよ」
ヨザックの考えに賛成したヴォルフラムは剣を構えながら有利に近づく。
「大丈夫だって。おれの剣の腕も最近はかなりのも、ん?」
大丈夫だと言おうとしたが、途中下の方から声が聞こえてくる。
不思議に思った有利とヴォルフラムはその声の主を見ると、モルギフは口を尖らせて横に顔を振っているのだ。
「ウー、ウー」
「モルギフもそうしろと」
「モルギフお前な~…」
つまり有利の腕だけじゃ不安という事を訴えていたのだ。
「じゃ、俺らはこっちからって事で」
「了解」
有利と健、ヴォルフラムはヨザックと一緒に行き、セルセとコンラートは別行動で遺跡へ向かう。
「!」
「ん?」
2人は何かに気づき立ち止まる。
その先にはフードを被り顔を隠している男性が1人立っていた。
「ウェラー卿コンラート、アスタルテ卿セルセ。眞魔国第27代魔王、ユーリ陛下の家臣」
「…なぜ、俺達の名を」
まさか自分達の名前を知っているとは思っておらず、2人は心なしか驚いているが、2人の名前を知っている男は気にせずに話を続ける。
「かつて『ルッテンベルクの獅子』と呼ばれた男、ディオネの術を使う『針の使い』。自分こそ大シマロンの王に相応しい、と思った事は無いか?」
「何者だ?」
「お前は大シマロンの正統な王の末裔。わたしなら、お前を大シマロンの王にしてやれる。どうだ?」
全く人の話を聞かない男はコンラートにそう尋ねた。
セルセはチラッと隣に立っているコンラートを見るが、彼は険しい顔からニッと笑う。
「断る」
そう断ったコンラートから男はセルセを見る。
「アスタルテ卿セルセはどうだ?ディオネの者として、国を治めてみるのは」
「俺も断る。今さら国の王なんか興味ねーし」
呆れながらそう答えたセルセだったが、男はニヤリと笑うと手に平を2人に向ける。
「ならば、死ね!」
その手から炎が現れ2人に向かって飛んでくるが、すぐに2人はその場から離れ攻撃を免れる。
免れた場所から男を見るが、すでにそこには居なかった。
「さっきの男、どこ行きやがった?」
「!」
先ほどとは別の炎は有利達の上空へ飛んでいったのだ。