真の使い手
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アラゾンの事があり、どうしてもサラレギーの事が気になってしまった有利はセルセとコンラートと共に、彼とベリエスが泊まっている部屋へと赴く。
「怪物は消えましたが、油断は出来ない状況です。安全の為お2人にはもうしばらくこの城に留まって頂く事になります」
「こんな事になるなんて思わなくて…、ごめん」
謝る有利にサラレギーは微笑みながら答える。
「ユーリの所為じゃないさ。気にしないで」
「正直に言うと、この先何が起こるか分からないんだ。皆はたぶん、あの人が来るんじゃないかって…。
それで2人の気持ちを確かめておきたくてここに来た。もしアラゾンさんと会う事になったらって…」
「…どうもしないさ…」
そう答えた彼に有利は『え?』と驚くが、サラレギーは自分の考えを話していく。
「眞魔国と聖砂国の問題に干渉するつもりはないよ」
「そう…。ベリエスさんは?」
「わたしは、逃げも隠れもしません。姉とは袂を分かちましたが、今一度向か言うべき時が来たのかもしれません。
避ける事の出来ない相手には立ち向かうしかないと、わたしは考えます」
「…そうか、そうだね」
ベリエスの考えを聞いた有利はそうなのかもしれないと感じ、大きく頷いた。
「ただ逃げるだけじゃ何も変わらないのかもしれない」
「!」
するとベリエスは何かに気づいたのか、振り返って窓の外を見る。
「ベリエスさん?」
「…アラゾンが近付いて来てるって事か?」
窓の外を見ていた彼にセルセだけでなく、コンラートも同じように気づく。
「ええ…」
アラゾンが近づいて来ていると知った有利は立ち上がり、部屋から出て行きグウェンダル達がいる執務室へと戻って行った。
そして中に入ると、先ほどまでいなかった勝利が戻って来ていた。
「勝利!無事だったんだ、良かった!眞王廟と連絡が取れなくなって心配だったんだ」
「ああ…」
「眞王廟にジェネウスが現れたそうです」
「え!?」
そして町に現れた怪物達もジェネウスの力で生み出されたらしいのだという事も勝利から教えてもらったのだ。
「そうなんだ…」
ジェネウスの事に有利はそれ以上何も言わなかったが、眞王廟にいる者達の事を心配するように勝利に尋ねる。
「それで、眞王廟の皆は無事?村田とアリアは?」
「ジェネウスは眞王が退散させた。皆も無事だし、衝撃の所為でアリアも倒れそうになったが眞王が守ったおかげで大丈夫だ」
「そうか…」
全員が無事だと分かり安心する。
「やはり全ては聖砂国の仕業だ。そしてアニシナの報告によれば、城に強い力を持った者が…アラゾンが近付いているようだ。
同じ失敗は繰り返さない。今度こそアラゾンを捕える」
「待ってくれ!」
すると有利はバンッと机を叩いた。
「ユーリ?」
「おれは、聖砂国の王を客として丁重に出迎える!」
『!!』
まさかの話に全員が驚く。
「…何故だ?」
グウェンダルの問いに有利は素直に話していく。
「予告なしの突撃訪問だけど、相手は一国の王様だ。正式に会談を開きたい」
「ハア、またその様な事を…」
相変わらずの有利にグウェンダルは溜め息をつくと、同じようにピリアーチェも苦笑するだけだった。
「仕方ありませんもの。相手はユーリ陛下なんですから…」
だが有利だから、と納得できないのは勝利だった。
「あの女の狙いはお前なんだぞ?」
「分かってる。でも、ここで逃げても押し返しても同じ事の繰り返しになる。
それならいっそ正面から向き合ってみようと思うんだ!何かが変わるかもしれない!」
「何を能天気な事を言っている!上手くいくとは限らないんだぞ!?」
能天気な事を言う有利にヴォルフラムは怒鳴ったが、彼は思っている事を、話を進めていく。
「けどさ、目の前の問題がどうしても避けられない事なら、とにかく立ち向かうしかないだろ?」
「! まあ、そうだが…」
一理ある有利に考えにヴォルフラムは言葉を呑んだ。
だが勝利は真剣に話す有利の決意が分かったらしい。
「…覚悟は決まっているんだな…」
「うん」
はっきりと答えた有利にグウェンダルも仕方ないと感じたのか、彼の考えに従う事にした。
「…分かった。こちらから手を出す事はしない。ただし、向こうから攻撃してきた場合はそれなりに対応をする」
「うん!でも、出来るだけ手荒なマネをしないでほしい。あの人はサラのお母さんでもあるんだから、?」
ドアの外から誰かが入ってくる気配を感じ、全員は不思議そうに振り返る。
「ユーリ、気遣いは無用だ」
ドアの近くに立っていたのはサラレギーとベリエスだった。
「失礼」
サラレギーは軽く会釈をしてから執務室へと入り、有利達の元へ近付く。
「ユーリ、1つ頼みがあるんだ」
「何?…」
「聖砂国の王の出迎えに、同席させてもらえないだろうか」
「…おれは構わないよ」
サラレギーの頼みに有利は笑って肯定したのだった。
「怪物は消えましたが、油断は出来ない状況です。安全の為お2人にはもうしばらくこの城に留まって頂く事になります」
「こんな事になるなんて思わなくて…、ごめん」
謝る有利にサラレギーは微笑みながら答える。
「ユーリの所為じゃないさ。気にしないで」
「正直に言うと、この先何が起こるか分からないんだ。皆はたぶん、あの人が来るんじゃないかって…。
それで2人の気持ちを確かめておきたくてここに来た。もしアラゾンさんと会う事になったらって…」
「…どうもしないさ…」
そう答えた彼に有利は『え?』と驚くが、サラレギーは自分の考えを話していく。
「眞魔国と聖砂国の問題に干渉するつもりはないよ」
「そう…。ベリエスさんは?」
「わたしは、逃げも隠れもしません。姉とは袂を分かちましたが、今一度向か言うべき時が来たのかもしれません。
避ける事の出来ない相手には立ち向かうしかないと、わたしは考えます」
「…そうか、そうだね」
ベリエスの考えを聞いた有利はそうなのかもしれないと感じ、大きく頷いた。
「ただ逃げるだけじゃ何も変わらないのかもしれない」
「!」
するとベリエスは何かに気づいたのか、振り返って窓の外を見る。
「ベリエスさん?」
「…アラゾンが近付いて来てるって事か?」
窓の外を見ていた彼にセルセだけでなく、コンラートも同じように気づく。
「ええ…」
アラゾンが近づいて来ていると知った有利は立ち上がり、部屋から出て行きグウェンダル達がいる執務室へと戻って行った。
そして中に入ると、先ほどまでいなかった勝利が戻って来ていた。
「勝利!無事だったんだ、良かった!眞王廟と連絡が取れなくなって心配だったんだ」
「ああ…」
「眞王廟にジェネウスが現れたそうです」
「え!?」
そして町に現れた怪物達もジェネウスの力で生み出されたらしいのだという事も勝利から教えてもらったのだ。
「そうなんだ…」
ジェネウスの事に有利はそれ以上何も言わなかったが、眞王廟にいる者達の事を心配するように勝利に尋ねる。
「それで、眞王廟の皆は無事?村田とアリアは?」
「ジェネウスは眞王が退散させた。皆も無事だし、衝撃の所為でアリアも倒れそうになったが眞王が守ったおかげで大丈夫だ」
「そうか…」
全員が無事だと分かり安心する。
「やはり全ては聖砂国の仕業だ。そしてアニシナの報告によれば、城に強い力を持った者が…アラゾンが近付いているようだ。
同じ失敗は繰り返さない。今度こそアラゾンを捕える」
「待ってくれ!」
すると有利はバンッと机を叩いた。
「ユーリ?」
「おれは、聖砂国の王を客として丁重に出迎える!」
『!!』
まさかの話に全員が驚く。
「…何故だ?」
グウェンダルの問いに有利は素直に話していく。
「予告なしの突撃訪問だけど、相手は一国の王様だ。正式に会談を開きたい」
「ハア、またその様な事を…」
相変わらずの有利にグウェンダルは溜め息をつくと、同じようにピリアーチェも苦笑するだけだった。
「仕方ありませんもの。相手はユーリ陛下なんですから…」
だが有利だから、と納得できないのは勝利だった。
「あの女の狙いはお前なんだぞ?」
「分かってる。でも、ここで逃げても押し返しても同じ事の繰り返しになる。
それならいっそ正面から向き合ってみようと思うんだ!何かが変わるかもしれない!」
「何を能天気な事を言っている!上手くいくとは限らないんだぞ!?」
能天気な事を言う有利にヴォルフラムは怒鳴ったが、彼は思っている事を、話を進めていく。
「けどさ、目の前の問題がどうしても避けられない事なら、とにかく立ち向かうしかないだろ?」
「! まあ、そうだが…」
一理ある有利に考えにヴォルフラムは言葉を呑んだ。
だが勝利は真剣に話す有利の決意が分かったらしい。
「…覚悟は決まっているんだな…」
「うん」
はっきりと答えた有利にグウェンダルも仕方ないと感じたのか、彼の考えに従う事にした。
「…分かった。こちらから手を出す事はしない。ただし、向こうから攻撃してきた場合はそれなりに対応をする」
「うん!でも、出来るだけ手荒なマネをしないでほしい。あの人はサラのお母さんでもあるんだから、?」
ドアの外から誰かが入ってくる気配を感じ、全員は不思議そうに振り返る。
「ユーリ、気遣いは無用だ」
ドアの近くに立っていたのはサラレギーとベリエスだった。
「失礼」
サラレギーは軽く会釈をしてから執務室へと入り、有利達の元へ近付く。
「ユーリ、1つ頼みがあるんだ」
「何?…」
「聖砂国の王の出迎えに、同席させてもらえないだろうか」
「…おれは構わないよ」
サラレギーの頼みに有利は笑って肯定したのだった。