開戦
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夕方になり勝利は中庭で花壇を見ている有利を見守っていると、グウェンダルとギュンター、セルセが近づいてくる。
「こちらでしたか、ショーリ様」
「十貴特別貴族会議の結論が出た。お前に咎めは無い」
「そうか…」
今回の白い鴉について行こうとした彼の行動は弟である有利を守ろうとして行った為でもあるという事からお咎め無しという結論になった。
一言答えた勝利は先ほど有利と共にコンラートが単独で小シマロンへ行った事を聞いたのだ。
「あんた達は心配しているようには見えないな」
大事な者が単独で小シマロンへ行ったというのに彼らは全くと言っていいほど焦ったりなどはしていない。
「あれがやりそうな事だとは思っていた」
弟でもある彼を理解しているグウェンダルは溜め息をつくだけだったが、同じように信頼しているギュンターも笑いながら答える。
「コンラートと双子は、わたくしが育てた生徒の中でも1、2を争う剣士です。どんな危険な場所からでも必ず生還してきました。今度もきっと」
「だがっ」
「彼の剣は生きる為の剣ですから。ユーリ陛下の側で」
有利という言葉にハッとなる。
「そして今はアリアと、彼女の中にいる子ども達を守る為の剣でもありますからね」
「ま、無茶をしないで帰ってきてくれる事を願うよ」
幼馴染として心配するのも飽きたんだよ、俺は。と思っていても必ずと言っていい程いつも心配しているセルセだった。
翌日になり、血盟城に白鳩便が飛んできて知らせが入る。
「え?大シマロンが?」
連絡が入った内容では大シマロン軍と眞魔国の船が衝突したという事なのだ。
「こちらの予想よりも早く接近していたようだ」
「そんな…っ」
「その海域に向け、両軍が集まりつつあります。このままでは正面衝突も時間の問題かと」
「…! この海域は!」
地図を見ていたヴォルフラムはその海域についてハッとなると、セルセは小さく頷いて肯定する。
「ああ。ヴァルトラーナが率いる部隊が展開してるんだよ」
「!」
その事にヴォルフラムは心配しながらもう一度地図を見るだけだった。
「リュイ、後は頼むな」
「分かりました」
血盟城には魔王がいるという事でセルセは念の為に軍の整備を兼ねて、アリアの代わりに副隊長を務めているリュイに後の事を頼む。
そして小さく溜め息をつきながら歩いていた。
「(ったく、戦争か。戦う事しか脳の無いヤツって嫌になるな…)」
今でも忘れていないあの戦争の事。
また行く事になるのかもしれないと思うと恐怖などが湧き上がってくるのだ。
「…チッ」
小さく舌打ちをした瞬間。
「あ、セルセ!」
「! ユーリ?とショーリと猊下も」
有利の話しかけら少し驚いたりもした彼だったが、近くに勝利と健も一緒にいる事にも目を見開いて驚くだけだった。
「……何してんだ?」
今なら部屋にいるはずじゃ?と不思議そうに見ていたが、有利はセルセの顔を見て何かを思いつく。
「そうだ!セルセも一緒に来てくれ!」
「は?どこに」
「有利!こいつまで連れて行く気か!?」
「や、だからどこに?」
今一に状況が掴めないセルセは戸惑っていると有利は彼を連れて行こうとする理由を話す。
「セルセはおれの親衛軍の隊長だよ?もし相手が武器とか持ってて襲いかかってきてもセルセならうまく対応できそうじゃん!」
「だがっ」
「確かにその場の対応力はセルセの方がいいかもしれないね」
何かを言おうとする勝利の言葉を遮ったのは健であり、健はコンラートやヨザックだけでなく双子の能力も評価しているのだ。
「って事だ!来てくれよ、セルセ!」
「おいっ だからどこに!?」
決定した有利はセルセの腕をすぐに掴んでから走り出した。
相変わらず何を言っているのかが分からずに戸惑うセルセをほおっておいて…。
無理やり連れて来られたのは有利が使う大浴場だった。
「じゃ、行くぞ」
「ああ」
「了解」
「(もう突っ込まない)」
いくら聞いても何かに急いでいる彼らは答える気がない事を理解したセルセは言われるがままに付き合う事を決めた。
「せ~のっ」
有利の掛け声と共に4人は浴槽の中に飛び込んだ。
少しして4人は有利と勝利の自宅の浴室、浴槽へ無事に辿り着いた。
「渋谷、ゆっくりしている時間はないよ」
「分かってる」
息が荒い有利に健はすぐに別の所へ行かせようとする。
分かってると言った有利はもう一度力を使って移動をしようとするが、『うっ』と少し苦しそうになる。
「ユーリ…」
「やっぱり休んだ方が…」
「いえ、ダメですよ。渋谷の移動にはタイムラグが出る。急がないと」
「有ちゃん達帰ってきたのー?」
すると浴室の外から2人の母親である美子の声が聞こえてきた。
「!! まずいっ お袋に見つかったらあれこれ聞かれて余計に時間を喰うぞ!」
早くしないといけない事を理解した健は有利の肩に触れる。
「渋谷、集中して。自分が行きたい所をイメージするんだ」
「…行きたい所…」
言われた通りに有利は目を閉じて行きたい所をイメージしていくと、何となく感じた健は勝利とセルセに視線を移すと2人も頷いて有利の体を掴む。
「行ける!」
その声を聞き4人は大きく息を吸ってからもう一度浴槽の中へ潜る。
「こちらでしたか、ショーリ様」
「十貴特別貴族会議の結論が出た。お前に咎めは無い」
「そうか…」
今回の白い鴉について行こうとした彼の行動は弟である有利を守ろうとして行った為でもあるという事からお咎め無しという結論になった。
一言答えた勝利は先ほど有利と共にコンラートが単独で小シマロンへ行った事を聞いたのだ。
「あんた達は心配しているようには見えないな」
大事な者が単独で小シマロンへ行ったというのに彼らは全くと言っていいほど焦ったりなどはしていない。
「あれがやりそうな事だとは思っていた」
弟でもある彼を理解しているグウェンダルは溜め息をつくだけだったが、同じように信頼しているギュンターも笑いながら答える。
「コンラートと双子は、わたくしが育てた生徒の中でも1、2を争う剣士です。どんな危険な場所からでも必ず生還してきました。今度もきっと」
「だがっ」
「彼の剣は生きる為の剣ですから。ユーリ陛下の側で」
有利という言葉にハッとなる。
「そして今はアリアと、彼女の中にいる子ども達を守る為の剣でもありますからね」
「ま、無茶をしないで帰ってきてくれる事を願うよ」
幼馴染として心配するのも飽きたんだよ、俺は。と思っていても必ずと言っていい程いつも心配しているセルセだった。
翌日になり、血盟城に白鳩便が飛んできて知らせが入る。
「え?大シマロンが?」
連絡が入った内容では大シマロン軍と眞魔国の船が衝突したという事なのだ。
「こちらの予想よりも早く接近していたようだ」
「そんな…っ」
「その海域に向け、両軍が集まりつつあります。このままでは正面衝突も時間の問題かと」
「…! この海域は!」
地図を見ていたヴォルフラムはその海域についてハッとなると、セルセは小さく頷いて肯定する。
「ああ。ヴァルトラーナが率いる部隊が展開してるんだよ」
「!」
その事にヴォルフラムは心配しながらもう一度地図を見るだけだった。
「リュイ、後は頼むな」
「分かりました」
血盟城には魔王がいるという事でセルセは念の為に軍の整備を兼ねて、アリアの代わりに副隊長を務めているリュイに後の事を頼む。
そして小さく溜め息をつきながら歩いていた。
「(ったく、戦争か。戦う事しか脳の無いヤツって嫌になるな…)」
今でも忘れていないあの戦争の事。
また行く事になるのかもしれないと思うと恐怖などが湧き上がってくるのだ。
「…チッ」
小さく舌打ちをした瞬間。
「あ、セルセ!」
「! ユーリ?とショーリと猊下も」
有利の話しかけら少し驚いたりもした彼だったが、近くに勝利と健も一緒にいる事にも目を見開いて驚くだけだった。
「……何してんだ?」
今なら部屋にいるはずじゃ?と不思議そうに見ていたが、有利はセルセの顔を見て何かを思いつく。
「そうだ!セルセも一緒に来てくれ!」
「は?どこに」
「有利!こいつまで連れて行く気か!?」
「や、だからどこに?」
今一に状況が掴めないセルセは戸惑っていると有利は彼を連れて行こうとする理由を話す。
「セルセはおれの親衛軍の隊長だよ?もし相手が武器とか持ってて襲いかかってきてもセルセならうまく対応できそうじゃん!」
「だがっ」
「確かにその場の対応力はセルセの方がいいかもしれないね」
何かを言おうとする勝利の言葉を遮ったのは健であり、健はコンラートやヨザックだけでなく双子の能力も評価しているのだ。
「って事だ!来てくれよ、セルセ!」
「おいっ だからどこに!?」
決定した有利はセルセの腕をすぐに掴んでから走り出した。
相変わらず何を言っているのかが分からずに戸惑うセルセをほおっておいて…。
無理やり連れて来られたのは有利が使う大浴場だった。
「じゃ、行くぞ」
「ああ」
「了解」
「(もう突っ込まない)」
いくら聞いても何かに急いでいる彼らは答える気がない事を理解したセルセは言われるがままに付き合う事を決めた。
「せ~のっ」
有利の掛け声と共に4人は浴槽の中に飛び込んだ。
少しして4人は有利と勝利の自宅の浴室、浴槽へ無事に辿り着いた。
「渋谷、ゆっくりしている時間はないよ」
「分かってる」
息が荒い有利に健はすぐに別の所へ行かせようとする。
分かってると言った有利はもう一度力を使って移動をしようとするが、『うっ』と少し苦しそうになる。
「ユーリ…」
「やっぱり休んだ方が…」
「いえ、ダメですよ。渋谷の移動にはタイムラグが出る。急がないと」
「有ちゃん達帰ってきたのー?」
すると浴室の外から2人の母親である美子の声が聞こえてきた。
「!! まずいっ お袋に見つかったらあれこれ聞かれて余計に時間を喰うぞ!」
早くしないといけない事を理解した健は有利の肩に触れる。
「渋谷、集中して。自分が行きたい所をイメージするんだ」
「…行きたい所…」
言われた通りに有利は目を閉じて行きたい所をイメージしていくと、何となく感じた健は勝利とセルセに視線を移すと2人も頷いて有利の体を掴む。
「行ける!」
その声を聞き4人は大きく息を吸ってからもう一度浴槽の中へ潜る。