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「何、バカな事…。冗談だよな?勝利…、勝利!」
信じられない口調で勝利に尋ねても彼は何も答えず、まだ大きく揺れ出すと有利はその場に転んでしまう。
「!」
「陛下!」
有利の頭上に崩れた瓦礫が落ちてくるのに気づいたコンラートとセルセはすぐに彼の元へ行きその場から避難する。
「さ、ショーリ殿」
今まで椅子に座っていたアラゾンは隣に置いてある剣を掴むと、勝利を誘導するように壁に手を触れるとガタンと扉の様に開く。
アラゾンが中に入ると、勝利も一緒に中へ入って行く。
「勝利!」
有利はすぐに彼らを追いかけようとしたが閉じた扉がもう一度開く事は無かった。
「勝利!おい、勝利!」
何度も壁を叩いても勝利の声は聞こえず、扉も開かなかった。
「…コンラート、」
「ああ」
自分達が入って来た扉の先を見ていたセルセは隣に立っているコンラートを見ると、セルセが何を言いたいのか理解した彼は有利の元へ行き肩に触れる。
「陛下!」
「コンラッド」
「脱出しましょう」
今まで壁を叩いていた有利は驚きながらコンラートを見る。
「なんだよ、それ!勝利を置いて行くのか!?」
「このままではここも崩れるかもしれません。危険です」
「そうだけど、やっぱり勝利をほおってはおけないよ!」
行けないと言う有利を納得させる為に階段下にいるセルセは先ほどのアラゾンの行動を見て思った事を言っていく。
「あのアラゾンという女はショーリに危害を加えるつもりは無いようだ。ならショーリを安全な場所へ案内してると思うぞ」
「でも…!」
「セルセの言う通りだよ」
それでも納得できない有利に第三者の声が聞こえてきた。
「村田!」
「や」
現れたのはヨザックと共に来た健だった。
「猊下、ご無事で?」
コンラートの問いに健は『うん』と答える。
「中々興味深い物を見つけたよ。こっちも何かあったようだけど…。それはともかく今は無理をせず退いた方がいい」
「大シマロン軍はここにも突入してくるかもしれません。奴らに見つかる前に逃げる事が先決です」
「え!?じゃ、この攻撃って大シマロンが!?」
何度も地震のような揺れ、そして崩れてきている瓦礫などは外からの攻撃だとは気付いていたが、まさか大シマロンの攻撃とは思っていなかった。
「はい。間の悪い事に仲間割れの喧嘩に巻き込まれたようです」
いつもの有利なら何とかして勝利を連れ戻そうとするが、真剣な表情のヨザックの顔を見て有利も同じように真剣になる。
「…分かった。脱出しよう」
そう言って彼らはこの場から脱出する事にしたのだった。
「ユーリ!」
脱出をしようとして走っている彼らは、入った時の入口の先にアーダルベルトの仲間がいる事に気づいた。
そして穴から出ると、先に脱出していたヴォルフラムとアーダルベルト、ベルマが立っていた。
「皆!無事だったんだね!」
そして勝利がいない事に気づいたヴォルフラム達に何があったのかを説明する。
「何だって?ショーリが!?」
「うん。アラゾンっていう女の人と一緒に行くって」
「いったい何者なんだ、その女は」
ヴォルフラムの問いにセルセはさあ?と話す。
「今のところは白い鴉の頭領って事しか分からないからさ」
それ以外の事を彼女は教えてもくれなかった為、アラゾンが白い鴉の頭領という事しか分からなかったのだ。
だがコンラートはあのアラゾンの事を思い出す。
「なんらかの理由でショーリを利用しようとしているようだ」
「かなり強力な法力を持つ者である事は間違いないね」
少しだけ彼女の姿を見たのか、彼女に力があるという事は健も理解していたのだ。
「それにしても何故ショーリはその女と一緒に行こうとするんだ?」
「分からない。全然分からないんだ…」
勝利がいったい何を考えているのか分からない有利はただ首を横に振る事しか出来なかった。
だが健だけは勝利の事を思いながら有利を励まそうとする。
「きっと何か考えがあっての事だと思うよ」
「村田…」
「あのお兄さんが渋谷から本気で離れるなんてありえないからね」
そう励ます健だったが、ヨザックは話の途中で話しかける。
「で、どうします?この後は」
「すぐに眞魔国へ帰るべきだろう」
健の提案に有利はハッとなり勝利の事を思った。
だが健は彼が何を考えているのかが分かった為に、真剣な表情となっていたが言葉はどこか有利を促すように話す。
「渋谷、分かってるよね?大シマロン軍が包囲する中に飛び込んで行くのは危険すぎる」
「……このまま、会えないなんて事、ないよね?」
そう小さく呟いた有利だった。
そして有利達がいる横穴から反対の崖の方では大シマロン軍が放っている攻撃の音しか聞こえてこなかった。
一度眞魔国へ帰る事にした彼らだったが、先ほどのから聞こえている音がさらに大きくなり始めた事に気づいた。
不思議そうに振り返ってみると、大シマロン軍がいると思われる場所から大量の植物が現れたのだ。
「これはいったい…!」
「勝利!」
勝利に何かあったのかと思った有利は突然走り出した。
「ユーリ!」
「!」
すぐに反応したヴォルフラムは有利の後を追い、コンラート達も健の見ると彼は肩をすくめてから共に有利の後を追いかけた。
遺跡の中を通って行くと中はすでにボロボロとなり、無残な姿と成り果てていた。
だが有利はそれには目もくれないで勝利の元だけ向かって走っていた。
「!」
「これって…」
遺跡の入口でもある玄関から出ると、有利達の目の前にあったのは巨大になり大量の植物が辺りを覆っている姿だった。
「何だこれは!?」
「こいつは魔術か、法術か…」
「いずれにしてもこんなモノが見た事ない…」
一度も見た事が無いこの状況にただ驚愕するだけだった。
「陛下、あそこに!」
「! 勝利?」
コンラートが見つけた所に居たのは、あの時アラゾンが持って逃げた剣を地面に刺したまま動かない勝利の姿があったのだ。
そんな彼を見ていたコンラートは勝利が持っている剣の存在に気づきハッとなる。
「あれは、アルフォードの…」
「あの時の剣か」
「は?見覚えがあるのか?」
勝利が持っている剣を知っていたコンラートとヴォルフラムにセルセは驚くだけだった。
信じられない口調で勝利に尋ねても彼は何も答えず、まだ大きく揺れ出すと有利はその場に転んでしまう。
「!」
「陛下!」
有利の頭上に崩れた瓦礫が落ちてくるのに気づいたコンラートとセルセはすぐに彼の元へ行きその場から避難する。
「さ、ショーリ殿」
今まで椅子に座っていたアラゾンは隣に置いてある剣を掴むと、勝利を誘導するように壁に手を触れるとガタンと扉の様に開く。
アラゾンが中に入ると、勝利も一緒に中へ入って行く。
「勝利!」
有利はすぐに彼らを追いかけようとしたが閉じた扉がもう一度開く事は無かった。
「勝利!おい、勝利!」
何度も壁を叩いても勝利の声は聞こえず、扉も開かなかった。
「…コンラート、」
「ああ」
自分達が入って来た扉の先を見ていたセルセは隣に立っているコンラートを見ると、セルセが何を言いたいのか理解した彼は有利の元へ行き肩に触れる。
「陛下!」
「コンラッド」
「脱出しましょう」
今まで壁を叩いていた有利は驚きながらコンラートを見る。
「なんだよ、それ!勝利を置いて行くのか!?」
「このままではここも崩れるかもしれません。危険です」
「そうだけど、やっぱり勝利をほおってはおけないよ!」
行けないと言う有利を納得させる為に階段下にいるセルセは先ほどのアラゾンの行動を見て思った事を言っていく。
「あのアラゾンという女はショーリに危害を加えるつもりは無いようだ。ならショーリを安全な場所へ案内してると思うぞ」
「でも…!」
「セルセの言う通りだよ」
それでも納得できない有利に第三者の声が聞こえてきた。
「村田!」
「や」
現れたのはヨザックと共に来た健だった。
「猊下、ご無事で?」
コンラートの問いに健は『うん』と答える。
「中々興味深い物を見つけたよ。こっちも何かあったようだけど…。それはともかく今は無理をせず退いた方がいい」
「大シマロン軍はここにも突入してくるかもしれません。奴らに見つかる前に逃げる事が先決です」
「え!?じゃ、この攻撃って大シマロンが!?」
何度も地震のような揺れ、そして崩れてきている瓦礫などは外からの攻撃だとは気付いていたが、まさか大シマロンの攻撃とは思っていなかった。
「はい。間の悪い事に仲間割れの喧嘩に巻き込まれたようです」
いつもの有利なら何とかして勝利を連れ戻そうとするが、真剣な表情のヨザックの顔を見て有利も同じように真剣になる。
「…分かった。脱出しよう」
そう言って彼らはこの場から脱出する事にしたのだった。
「ユーリ!」
脱出をしようとして走っている彼らは、入った時の入口の先にアーダルベルトの仲間がいる事に気づいた。
そして穴から出ると、先に脱出していたヴォルフラムとアーダルベルト、ベルマが立っていた。
「皆!無事だったんだね!」
そして勝利がいない事に気づいたヴォルフラム達に何があったのかを説明する。
「何だって?ショーリが!?」
「うん。アラゾンっていう女の人と一緒に行くって」
「いったい何者なんだ、その女は」
ヴォルフラムの問いにセルセはさあ?と話す。
「今のところは白い鴉の頭領って事しか分からないからさ」
それ以外の事を彼女は教えてもくれなかった為、アラゾンが白い鴉の頭領という事しか分からなかったのだ。
だがコンラートはあのアラゾンの事を思い出す。
「なんらかの理由でショーリを利用しようとしているようだ」
「かなり強力な法力を持つ者である事は間違いないね」
少しだけ彼女の姿を見たのか、彼女に力があるという事は健も理解していたのだ。
「それにしても何故ショーリはその女と一緒に行こうとするんだ?」
「分からない。全然分からないんだ…」
勝利がいったい何を考えているのか分からない有利はただ首を横に振る事しか出来なかった。
だが健だけは勝利の事を思いながら有利を励まそうとする。
「きっと何か考えがあっての事だと思うよ」
「村田…」
「あのお兄さんが渋谷から本気で離れるなんてありえないからね」
そう励ます健だったが、ヨザックは話の途中で話しかける。
「で、どうします?この後は」
「すぐに眞魔国へ帰るべきだろう」
健の提案に有利はハッとなり勝利の事を思った。
だが健は彼が何を考えているのかが分かった為に、真剣な表情となっていたが言葉はどこか有利を促すように話す。
「渋谷、分かってるよね?大シマロン軍が包囲する中に飛び込んで行くのは危険すぎる」
「……このまま、会えないなんて事、ないよね?」
そう小さく呟いた有利だった。
そして有利達がいる横穴から反対の崖の方では大シマロン軍が放っている攻撃の音しか聞こえてこなかった。
一度眞魔国へ帰る事にした彼らだったが、先ほどのから聞こえている音がさらに大きくなり始めた事に気づいた。
不思議そうに振り返ってみると、大シマロン軍がいると思われる場所から大量の植物が現れたのだ。
「これはいったい…!」
「勝利!」
勝利に何かあったのかと思った有利は突然走り出した。
「ユーリ!」
「!」
すぐに反応したヴォルフラムは有利の後を追い、コンラート達も健の見ると彼は肩をすくめてから共に有利の後を追いかけた。
遺跡の中を通って行くと中はすでにボロボロとなり、無残な姿と成り果てていた。
だが有利はそれには目もくれないで勝利の元だけ向かって走っていた。
「!」
「これって…」
遺跡の入口でもある玄関から出ると、有利達の目の前にあったのは巨大になり大量の植物が辺りを覆っている姿だった。
「何だこれは!?」
「こいつは魔術か、法術か…」
「いずれにしてもこんなモノが見た事ない…」
一度も見た事が無いこの状況にただ驚愕するだけだった。
「陛下、あそこに!」
「! 勝利?」
コンラートが見つけた所に居たのは、あの時アラゾンが持って逃げた剣を地面に刺したまま動かない勝利の姿があったのだ。
そんな彼を見ていたコンラートは勝利が持っている剣の存在に気づきハッとなる。
「あれは、アルフォードの…」
「あの時の剣か」
「は?見覚えがあるのか?」
勝利が持っている剣を知っていたコンラートとヴォルフラムにセルセは驚くだけだった。