答え
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「つまり、何が言いたいかと言うと、仲間で力を合わせる事は大切だという事を言いたいわけで、」
と、演説をしている有利だが、それを聞いているギーゼラ達は全く意味が分からない。
「って、これは…」
「意味が分からない。何の話をしているんだ?」
「陛下のお言葉を難しいですわ、相変わらず」
ギーゼラだけでなく、ヴォルフラム、ピリアーチェも有利が言っている演説の内容は理解できていなかった。
「なるほどね~」
そんな中、唯一理解したのはヨザックだった。
「陛下、立派なお姿ですvv」
「本当か?」
「そうは思えないけど…」
1人感動しているギュンターに双子は呆れるだけだった。
そんなギュンターをコンラートは小さく笑って見ていたのだった。
それからしばらく経ち、眞魔国は大シマロンとの戦争に突入したのだ。
そして王のツェリの兄であるシュトッフェルが実権を握り、彼が言い出したのだ。
“魔族と人間の間に生まれた者達が、敵国に内通している”と。
そうではないという事を証明する為に、コンラートとセルセは少ない人数で戦場へ赴く事になったのだ。
『コンラート、セルセ』
『?』
『フォンクライスト卿、お久しぶりです。士官学校をお止めになったと聞いていましたが、今は城に?』
コンラートとセルセに声をかけたのはギュンターだった。
『出兵の話、聞きました。わたくしに力が無いばかりに、シュトッフェルを止める事が出来ませんでした…。
人間との間に生まれた者達が、敵に内通しているなどど、その様な戯言を信じているのは1部の者だけです。貴方々が死に赴く必要など、』
『無駄に死に行くわけではありませんよ』
ギュンターは驚いてコンラートを見る。
『これからも、俺達の様な者は生まれてくる。
その為にも俺達は、彼らが生きる場所を勝ち取らなければいけない。この命に代えても…』
『コンラート…』
『変わってませんね、あの頃と』
久しぶりに会ったコンラートにギュンターはそう話した。
それでもコンラートは軽く一礼をするだけだった。
『では、』
『死んではいけません。生きて、生きて還ってくるのです。どんな事があっても…』
一瞬だけ立ち止まったが、また歩き出した。
『セルセ、貴方とアリアにも辛い事をさせてしまいましたね』
『……』
『もし、貴方達に何か有ったら、セオラン様はとても悲しむと思います。それに…』
彼が生きていたら決してシュトッフェルに負けず、セルセ達の様なハーフの者達を守ってみせただろう。
武人としても一流であり、当主としても素晴らしい方だったセオランが生きてえいれば…。
『前に聞かれましたよね?何の為の剣なのか』
『え、ええ…』
『きっと守る為の剣なんだろうなって』
『セルセ、』
セルセは独り言の様にただ前を見て、話し始める。
自分なりに考えた事を。
『俺達がアスタルテの姓を名乗ったのは、始めはダンヒーリーおじ様に言われたからだった。
だが、今は父親の名を汚さない為に、今出来る事をする。自分だけでなく、大事な者達を守る為の…』
『……』
そう言ってコンラート達が待っている所へ歩きだすと、セルセは『あ、もう1つ』と言って立ち止まると振り返る。
『それはきっと俺だけじゃなく、アリアも同じ事を思ってると思いますけどね』
じゃ、と一言言ってからセルセはその場から離れ、出兵する者達の元へ向かって行った。
あれから20年近く経ち、新しい魔王陛下の元で生きている。
大事な者達を守る為に…。
そして有利に演説が終わった後、士官学校の校長が話し出す。
「ではここで、予定にはありませんでしたが、ユーリ陛下の来校を記念し、模範試合を開催いたします」
そう校長が話すと士官学校の生徒達は大喜びをするが、初めて聞いた有利達は驚く。
「模範試合?」
「へ~、面白うですね」
「ホントだな」
ヨザックや双子、ギュンターはどんな事をするのか楽しみにしている。
「模範試合の出場者は本校の卒業生、ウェラー卿コンラート閣下」
「え?コンラート?」
「お前がやるのか?」
まさかこの模範試合にコンラートが出るとは思っていなかったアリア達は驚くが、次の校長の紹介にもまた驚く。
「そして、かつて本校で教官を務めていらしたフォンクライスト卿ギュンター閣下にお願いいたします」
「え?」
「コンラートとギュンターが?」
コンラートとギュンターが模範試合をするという事で有利達も驚いているが、仕官学校の生徒達は先程よりも大喜だった。
何となくコンラートの意図が分かった双子とヨザックは笑うだけだった。
「これはいったい、」
「俺が校長に頼んだんです」
立ちながら答えるコンラートに珍しくギュンターも素で驚いている。
「コンラート!どういう事ですか?」
「俺はまだ、貴方の質問に答えていない」
「!」
「諦めたらどうだ?ギュンター」
クックッと笑いながらセルセはギュンターに話しかける。
「アイツ、まだ質問に答えてないんだって?」
「……」
「それに、あの時負けたのが悔しいんじゃないの?」
同じ様に笑っているアリアにギュンターはそれ以上何も言わず、舞台から降りて行った。
と、演説をしている有利だが、それを聞いているギーゼラ達は全く意味が分からない。
「って、これは…」
「意味が分からない。何の話をしているんだ?」
「陛下のお言葉を難しいですわ、相変わらず」
ギーゼラだけでなく、ヴォルフラム、ピリアーチェも有利が言っている演説の内容は理解できていなかった。
「なるほどね~」
そんな中、唯一理解したのはヨザックだった。
「陛下、立派なお姿ですvv」
「本当か?」
「そうは思えないけど…」
1人感動しているギュンターに双子は呆れるだけだった。
そんなギュンターをコンラートは小さく笑って見ていたのだった。
それからしばらく経ち、眞魔国は大シマロンとの戦争に突入したのだ。
そして王のツェリの兄であるシュトッフェルが実権を握り、彼が言い出したのだ。
“魔族と人間の間に生まれた者達が、敵国に内通している”と。
そうではないという事を証明する為に、コンラートとセルセは少ない人数で戦場へ赴く事になったのだ。
『コンラート、セルセ』
『?』
『フォンクライスト卿、お久しぶりです。士官学校をお止めになったと聞いていましたが、今は城に?』
コンラートとセルセに声をかけたのはギュンターだった。
『出兵の話、聞きました。わたくしに力が無いばかりに、シュトッフェルを止める事が出来ませんでした…。
人間との間に生まれた者達が、敵に内通しているなどど、その様な戯言を信じているのは1部の者だけです。貴方々が死に赴く必要など、』
『無駄に死に行くわけではありませんよ』
ギュンターは驚いてコンラートを見る。
『これからも、俺達の様な者は生まれてくる。
その為にも俺達は、彼らが生きる場所を勝ち取らなければいけない。この命に代えても…』
『コンラート…』
『変わってませんね、あの頃と』
久しぶりに会ったコンラートにギュンターはそう話した。
それでもコンラートは軽く一礼をするだけだった。
『では、』
『死んではいけません。生きて、生きて還ってくるのです。どんな事があっても…』
一瞬だけ立ち止まったが、また歩き出した。
『セルセ、貴方とアリアにも辛い事をさせてしまいましたね』
『……』
『もし、貴方達に何か有ったら、セオラン様はとても悲しむと思います。それに…』
彼が生きていたら決してシュトッフェルに負けず、セルセ達の様なハーフの者達を守ってみせただろう。
武人としても一流であり、当主としても素晴らしい方だったセオランが生きてえいれば…。
『前に聞かれましたよね?何の為の剣なのか』
『え、ええ…』
『きっと守る為の剣なんだろうなって』
『セルセ、』
セルセは独り言の様にただ前を見て、話し始める。
自分なりに考えた事を。
『俺達がアスタルテの姓を名乗ったのは、始めはダンヒーリーおじ様に言われたからだった。
だが、今は父親の名を汚さない為に、今出来る事をする。自分だけでなく、大事な者達を守る為の…』
『……』
そう言ってコンラート達が待っている所へ歩きだすと、セルセは『あ、もう1つ』と言って立ち止まると振り返る。
『それはきっと俺だけじゃなく、アリアも同じ事を思ってると思いますけどね』
じゃ、と一言言ってからセルセはその場から離れ、出兵する者達の元へ向かって行った。
あれから20年近く経ち、新しい魔王陛下の元で生きている。
大事な者達を守る為に…。
そして有利に演説が終わった後、士官学校の校長が話し出す。
「ではここで、予定にはありませんでしたが、ユーリ陛下の来校を記念し、模範試合を開催いたします」
そう校長が話すと士官学校の生徒達は大喜びをするが、初めて聞いた有利達は驚く。
「模範試合?」
「へ~、面白うですね」
「ホントだな」
ヨザックや双子、ギュンターはどんな事をするのか楽しみにしている。
「模範試合の出場者は本校の卒業生、ウェラー卿コンラート閣下」
「え?コンラート?」
「お前がやるのか?」
まさかこの模範試合にコンラートが出るとは思っていなかったアリア達は驚くが、次の校長の紹介にもまた驚く。
「そして、かつて本校で教官を務めていらしたフォンクライスト卿ギュンター閣下にお願いいたします」
「え?」
「コンラートとギュンターが?」
コンラートとギュンターが模範試合をするという事で有利達も驚いているが、仕官学校の生徒達は先程よりも大喜だった。
何となくコンラートの意図が分かった双子とヨザックは笑うだけだった。
「これはいったい、」
「俺が校長に頼んだんです」
立ちながら答えるコンラートに珍しくギュンターも素で驚いている。
「コンラート!どういう事ですか?」
「俺はまだ、貴方の質問に答えていない」
「!」
「諦めたらどうだ?ギュンター」
クックッと笑いながらセルセはギュンターに話しかける。
「アイツ、まだ質問に答えてないんだって?」
「……」
「それに、あの時負けたのが悔しいんじゃないの?」
同じ様に笑っているアリアにギュンターはそれ以上何も言わず、舞台から降りて行った。