士官学校
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「陛下、見えてきましたよ」
「へぇ~!あれが眞魔国の仕官学校かぁ!」
血盟城から離れた場所にある仕官学校に行く事になった有利とヴォルフラム、双子、コンラート、ヨザック、ギュンター、ピリアーチェの8人。
士官学校の門に到着すると、中からツェリとギーゼラが歩いて来る。
「陛下、」
「お待ちしておりました」
「母上?」
「お母様まで…」
「ツェリ様、ギーゼラも来てたんだ」
まさか2人がいた事に有利とヴォルフラムとピリアーチェは驚いている。
「ええ。わたくしも招待されましたの」
「わたしはお供です。実は、わたしもここの卒業生なので、式典に出席できるなんて光栄です」
「創立記念の式典なんだからな、魔王らしく堂々と振舞うんだぞ」
「分かってるよ、お?」
有利は話に入らず、ただ仕官学校を眺めている双子、ヨザック、ギュンターを見る。
「何年ぶりかな?」
「ええ…」
「最近全然来ないからな」
「確かに。卒業すると来なくなるもんだね」
そんな4人に不思議に思った有利は彼らに近づく。
「何してんの?」
「陛下。いえ、久しぶりに訪れたものですから…」
懐かしそうに眺めるギュンターに有利も思い出す。
「ああ、そっか。ギュンターはこの士官学校の教官だったよね?」
「はい、コンラートと双子と初めて会ったのもここでした。フフ、優秀な生徒でしたよ、コンラートと双子は」
クスクスと笑いながら思い出しているギュンターに、ヨザックはからかっている顔で3人を見る。
「だってさ」
「ヨザック、」
「嫌味か、テメー」
「そうかしら?」
当時の事を思い出し3人も笑う。
「ギュンターも素晴らしい教官でしたよ。とってもね」
「ま、教官してたんだしな」
「他の教官よりはマシだったけど」
「ん?」
どういう事なのか、有利は首を傾げる。
『もっと腰を落として!』
今らか昔の、20年以上前のお話し。
ギュンターがまだこの士官学校の教官をしていた時だった。
『どうしました、皆さん、そんな事で国を守る立派な兵士にはなれませよ!』
園庭の様な場所で剣術稽古をしていた時だった。
『ん?』
ギュンターはある場所にいる人物を見つける。
全員が稽古をしているのに、3人だけは全く参加せずに木の下で座っているのだ。
『コンラート、セルセ、アリア』
木の下に座っているのはコンラート、そして双子だった。
『何をしているのです』
『…別に』
ただ何もしないで3人で座っているだけ。
『まだ授業中です。貴方達も剣を持ちなさい』
そう言いながらギュンターは持っている剣を渡す。
『構いませんが、あまり意味は無いと思いますよ』
『意味無いだろうな。あいつ等じゃ』
子どもの頃から剣術稽古をしてきていた3人だからこそ、今いる生徒達では物足りないのだ。
そして剣を受け取ったコンラートは、双子以外の全員と戦って勝ってしまったのだ。
『だから言ったでしょ。意味は無いって』
コンラートは剣を地面に刺すとさっさと校舎へ戻っていく。
双子もすぐに彼の後を追いかけて行く。
『お待ちなさい、コンラート、双子!』
いくらギュンターが呼んでも3人は振り向かずに、さっさと校舎へと入って行ってしまった事に溜め息をつくだけだった。
セルセは笑いながら、先程の稽古を思い出す。
『俺らの分も残しておいてくれれば良かったのに』
『どうせ相手にならないって、文句言うんじゃないの?』
『ま~な。たかが稽古してるだけじゃな』
3人はそのまま部屋に戻るのではなく、士官学校から出て町へ赴いたのだ。
『あ~ら、いい男2人にいい女♪』
突然背後から声をかけられ3人は振り向くと、そこには女装姿をしているヨザックが立っている。
『どうしたの?浮かない顔して』
『ヨザック』
『何だその格好』
『気持ち悪…』
女装しているヨザックにコンラートは苦笑し、双子はメチャクチャ嫌な顔になる。
「へぇ~!あれが眞魔国の仕官学校かぁ!」
血盟城から離れた場所にある仕官学校に行く事になった有利とヴォルフラム、双子、コンラート、ヨザック、ギュンター、ピリアーチェの8人。
士官学校の門に到着すると、中からツェリとギーゼラが歩いて来る。
「陛下、」
「お待ちしておりました」
「母上?」
「お母様まで…」
「ツェリ様、ギーゼラも来てたんだ」
まさか2人がいた事に有利とヴォルフラムとピリアーチェは驚いている。
「ええ。わたくしも招待されましたの」
「わたしはお供です。実は、わたしもここの卒業生なので、式典に出席できるなんて光栄です」
「創立記念の式典なんだからな、魔王らしく堂々と振舞うんだぞ」
「分かってるよ、お?」
有利は話に入らず、ただ仕官学校を眺めている双子、ヨザック、ギュンターを見る。
「何年ぶりかな?」
「ええ…」
「最近全然来ないからな」
「確かに。卒業すると来なくなるもんだね」
そんな4人に不思議に思った有利は彼らに近づく。
「何してんの?」
「陛下。いえ、久しぶりに訪れたものですから…」
懐かしそうに眺めるギュンターに有利も思い出す。
「ああ、そっか。ギュンターはこの士官学校の教官だったよね?」
「はい、コンラートと双子と初めて会ったのもここでした。フフ、優秀な生徒でしたよ、コンラートと双子は」
クスクスと笑いながら思い出しているギュンターに、ヨザックはからかっている顔で3人を見る。
「だってさ」
「ヨザック、」
「嫌味か、テメー」
「そうかしら?」
当時の事を思い出し3人も笑う。
「ギュンターも素晴らしい教官でしたよ。とってもね」
「ま、教官してたんだしな」
「他の教官よりはマシだったけど」
「ん?」
どういう事なのか、有利は首を傾げる。
『もっと腰を落として!』
今らか昔の、20年以上前のお話し。
ギュンターがまだこの士官学校の教官をしていた時だった。
『どうしました、皆さん、そんな事で国を守る立派な兵士にはなれませよ!』
園庭の様な場所で剣術稽古をしていた時だった。
『ん?』
ギュンターはある場所にいる人物を見つける。
全員が稽古をしているのに、3人だけは全く参加せずに木の下で座っているのだ。
『コンラート、セルセ、アリア』
木の下に座っているのはコンラート、そして双子だった。
『何をしているのです』
『…別に』
ただ何もしないで3人で座っているだけ。
『まだ授業中です。貴方達も剣を持ちなさい』
そう言いながらギュンターは持っている剣を渡す。
『構いませんが、あまり意味は無いと思いますよ』
『意味無いだろうな。あいつ等じゃ』
子どもの頃から剣術稽古をしてきていた3人だからこそ、今いる生徒達では物足りないのだ。
そして剣を受け取ったコンラートは、双子以外の全員と戦って勝ってしまったのだ。
『だから言ったでしょ。意味は無いって』
コンラートは剣を地面に刺すとさっさと校舎へ戻っていく。
双子もすぐに彼の後を追いかけて行く。
『お待ちなさい、コンラート、双子!』
いくらギュンターが呼んでも3人は振り向かずに、さっさと校舎へと入って行ってしまった事に溜め息をつくだけだった。
セルセは笑いながら、先程の稽古を思い出す。
『俺らの分も残しておいてくれれば良かったのに』
『どうせ相手にならないって、文句言うんじゃないの?』
『ま~な。たかが稽古してるだけじゃな』
3人はそのまま部屋に戻るのではなく、士官学校から出て町へ赴いたのだ。
『あ~ら、いい男2人にいい女♪』
突然背後から声をかけられ3人は振り向くと、そこには女装姿をしているヨザックが立っている。
『どうしたの?浮かない顔して』
『ヨザック』
『何だその格好』
『気持ち悪…』
女装しているヨザックにコンラートは苦笑し、双子はメチャクチャ嫌な顔になる。