新しい命
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「ユーリ、帰ったな…」
「ああ…」
眞王との戦いが終わり、有利は健と勝利と共に地球へ帰った。
「ひとまず、俺達も血盟城へ帰るか」
「そうね…」
今回の事を城に残っているツェリ達に説明をしなければいけない為に、戻ろうとしていた時だった。
「…っ」
「アリア、どうした?」
突然、アリアはその場に座り込んだ。
セルセ達は不思議に思ったが、アリアはお腹を両手で押さえていた。
「……お腹が…」
「腹?」
「ちょっと…、ヤバイかも…っ」
「は?ヤバイ?何の事?」
アリアは気を失い、その場に倒れたのだった。
「おい、アリア!」
「アリア!」
「セルセっ アリアはどうしたんだ!?」
まさかアリアが倒れるとは思っていなかった一同は動揺を隠せない。
「いや、俺にだって分からない!急に痛み出して、」
「そんな事よりも早く血盟城へ戻りましょう!」
「そうだなっ 戻ってギーゼラに!!」
こうしてすぐにアリアを抱え血盟城へ戻る。
そしてすぐにギーゼラに診せる。
アリアの寝室の扉の前にコンラート達は待っていると、グウェンダルは隣にいるセルセに聞く。
「アリアは一体いつから具合が悪かったのだ?」
「…そういえば、あの封印の儀式から少しだけ悪そうにしてたかも…」
「大丈夫でしょうか?姉様」
「大丈夫って言いたいけどな」
すると部屋からギーゼラが出てくる。
「ギーゼラ、どうでしたか?何かの病気ですか?」
「お父様。…いえ、病気ではありません」
ギュンターの質問にギーゼラは否定すると、さらにヴォルフラムは不思議に思う。
病気ではないのに何故アリアは倒れたのかが分からなかった。
「病気ではないって、どういう意味なのだ?」
「実は陛下を助けに行く時にアリアに口止めされていたんですが、アリアは身籠っているんです…」
『……え??』
ある意味衝撃的事実…。
全員が呆気に取られ、セルセはどこか信じられない顔で隣にいるコンラートの方を見る。
「…それって、つまり…」
「もちろん俺の子だろうな」
「やっぱり?」
全員がコンラートを見ると、彼は本当に嬉しそうな顔をしていた。
コンラートだけ部屋の中に入ると、ベッドに眠っているアリアがいる。
その彼女に近づき、そっとアリアの頬に触れると同時に彼女は目を覚ます。
「…コン、ラート?」
「起こしたか?」
「平気」
目を覚ましたアリアは小さく笑い、コンラートの方を見る。
「知っていたんだな、妊娠していると」
「有利を助けに行く前にね。…具合が悪かったから、ギーゼラに診てもらったら妊娠してた。でも、もし私が妊娠してるって言ったら、集中できないでしょ?」
「だから言わなかったんだな」
「うん」
小さく頷くと、アリアはゆっくりと体を起こす。
「母上も喜ぶよ、初孫なんだからね」
「あぁ…すごく喜びそうね、想像つくよ…」
簡単に想像でき苦笑する。
ツェリなら絶対に、そしてメチャクチャ喜ぶだろう。
「アリア」
「何?」
「ありがとう」
「!」
嬉しそうな顔で礼を言うコンラートにアリアは一瞬驚くが、すぐ嬉しそうに微笑む。
「どういたしまして」
コンラートはクスッと笑い、アリアに軽くキスをする。
「ねぇ、男の子と女の子、どっちかな?」
「どっちでもいいよ、元気な子が生まれれば。俺達の子だ、どちらでも可愛いよ」
「(今からすでに親バカになってる気がする…)」
そんな事を思っているアリアにも気にせず彼女を抱きしめ、髪を撫でていたコンラートだった。
その頃のセルセ達。
「…俺達も伯父か~」
「嬉しい事ではありませんか、ね?」
「僕も叔父になるんですか?」
「そうだな、俺らの弟なんだから」
違う部屋でお茶をしていた。
全員(特にセルセ、エイル、グウェンダル、ピリアーチェ、ヴォルフラムの5人)が、嬉しいような複雑な気分だった。
「小さな子どもに『おじ様~』って呼ばれるんだぜ?」
「確かに」
「でも娘か息子、どちらなんでしょうねvv楽しみですわ」
「どっちでも可愛いと思いますよ」
複雑な気分なんだが、地味に嬉しい4人だった。
「(…伯父、か…)」
ここで1人、内心でとても喜んでいる者がいた…。
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(2008/09/14)
(re:2017/05/21,2024/07/11)
「ああ…」
眞王との戦いが終わり、有利は健と勝利と共に地球へ帰った。
「ひとまず、俺達も血盟城へ帰るか」
「そうね…」
今回の事を城に残っているツェリ達に説明をしなければいけない為に、戻ろうとしていた時だった。
「…っ」
「アリア、どうした?」
突然、アリアはその場に座り込んだ。
セルセ達は不思議に思ったが、アリアはお腹を両手で押さえていた。
「……お腹が…」
「腹?」
「ちょっと…、ヤバイかも…っ」
「は?ヤバイ?何の事?」
アリアは気を失い、その場に倒れたのだった。
「おい、アリア!」
「アリア!」
「セルセっ アリアはどうしたんだ!?」
まさかアリアが倒れるとは思っていなかった一同は動揺を隠せない。
「いや、俺にだって分からない!急に痛み出して、」
「そんな事よりも早く血盟城へ戻りましょう!」
「そうだなっ 戻ってギーゼラに!!」
こうしてすぐにアリアを抱え血盟城へ戻る。
そしてすぐにギーゼラに診せる。
アリアの寝室の扉の前にコンラート達は待っていると、グウェンダルは隣にいるセルセに聞く。
「アリアは一体いつから具合が悪かったのだ?」
「…そういえば、あの封印の儀式から少しだけ悪そうにしてたかも…」
「大丈夫でしょうか?姉様」
「大丈夫って言いたいけどな」
すると部屋からギーゼラが出てくる。
「ギーゼラ、どうでしたか?何かの病気ですか?」
「お父様。…いえ、病気ではありません」
ギュンターの質問にギーゼラは否定すると、さらにヴォルフラムは不思議に思う。
病気ではないのに何故アリアは倒れたのかが分からなかった。
「病気ではないって、どういう意味なのだ?」
「実は陛下を助けに行く時にアリアに口止めされていたんですが、アリアは身籠っているんです…」
『……え??』
ある意味衝撃的事実…。
全員が呆気に取られ、セルセはどこか信じられない顔で隣にいるコンラートの方を見る。
「…それって、つまり…」
「もちろん俺の子だろうな」
「やっぱり?」
全員がコンラートを見ると、彼は本当に嬉しそうな顔をしていた。
コンラートだけ部屋の中に入ると、ベッドに眠っているアリアがいる。
その彼女に近づき、そっとアリアの頬に触れると同時に彼女は目を覚ます。
「…コン、ラート?」
「起こしたか?」
「平気」
目を覚ましたアリアは小さく笑い、コンラートの方を見る。
「知っていたんだな、妊娠していると」
「有利を助けに行く前にね。…具合が悪かったから、ギーゼラに診てもらったら妊娠してた。でも、もし私が妊娠してるって言ったら、集中できないでしょ?」
「だから言わなかったんだな」
「うん」
小さく頷くと、アリアはゆっくりと体を起こす。
「母上も喜ぶよ、初孫なんだからね」
「あぁ…すごく喜びそうね、想像つくよ…」
簡単に想像でき苦笑する。
ツェリなら絶対に、そしてメチャクチャ喜ぶだろう。
「アリア」
「何?」
「ありがとう」
「!」
嬉しそうな顔で礼を言うコンラートにアリアは一瞬驚くが、すぐ嬉しそうに微笑む。
「どういたしまして」
コンラートはクスッと笑い、アリアに軽くキスをする。
「ねぇ、男の子と女の子、どっちかな?」
「どっちでもいいよ、元気な子が生まれれば。俺達の子だ、どちらでも可愛いよ」
「(今からすでに親バカになってる気がする…)」
そんな事を思っているアリアにも気にせず彼女を抱きしめ、髪を撫でていたコンラートだった。
その頃のセルセ達。
「…俺達も伯父か~」
「嬉しい事ではありませんか、ね?」
「僕も叔父になるんですか?」
「そうだな、俺らの弟なんだから」
違う部屋でお茶をしていた。
全員(特にセルセ、エイル、グウェンダル、ピリアーチェ、ヴォルフラムの5人)が、嬉しいような複雑な気分だった。
「小さな子どもに『おじ様~』って呼ばれるんだぜ?」
「確かに」
「でも娘か息子、どちらなんでしょうねvv楽しみですわ」
「どっちでも可愛いと思いますよ」
複雑な気分なんだが、地味に嬉しい4人だった。
「(…伯父、か…)」
ここで1人、内心でとても喜んでいる者がいた…。
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