封印されていたモノ
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「‘そうだな…、お前はいつも俺を驚かせる。
さすが、俺の選んだ軍師だ。このまま俺を封じられるとは思っていない…’」
有利達はすぐに血盟城へ戻った。
部屋へ戻ると、ヴォルフラムはベッドへ寝かせる。
「いったい、どうしてこんな事になったんだよ!どんな事があっても有利を守るんじゃなかったのか!自分達の弟までこんな目に遭わせるなんて…!何やってるんだよ!!」
勝利の言葉に有利は違うと否定する。
「違うって勝利!コンラッド達はいつもおれを守ってくれてる。…あの時、おれが手を離さなければこんな事に…」
「有利…」
ギーゼラはいったん健の方を見てお互い頷く。
すぐにギーゼラはヴォルフラムの方を向くと魔力を使おうとしたが、突然バチッとなりギーゼラを弾く。
「こんな事が…っ 治療魔術が全く効きません。というより、何者かに邪魔されているようです…」
「え?」
「でも、という事は…」
「まだ希望を捨てる事はありません」
突然兵を数人連れてアニシナが部屋へ入ってきた。
「アニシナさん!」
「それは、どういう意味なの?」
「ヴォルフラムは死んだというわけでは無いという事です。儀式の様子を聞いて、もしやと思っていたのです。
今ヴォルフラムの心臓を動かす力がここには無いのです。さ、ヴォルフラムをわたくしの実験室へ!」
「何をするつもりだ?」
「治療が不可能な今、体を守る為に冷凍しておくしかないでしょう」
それを聞いてギュンターはハッとする。
「そうです。あの装置に入れておくのです」
そう言い切ったアニシナ。
後ろにいる兵達はいいのか、と不安に思っていたが(鬼軍曹の)ギーゼラに言われ運ぶ準備をする。
アニシナはグウェンダルの方を見て、彼の左目の前へ手を出す。
「!」
いつもの彼ならすぐに反応するが、今回だけは反応が遅れる。
「グウェンダル。貴方のその左目、見えていませんね」
「流石だな、アニシナ」
「コンラート、貴方の左腕も動かず。セルセ、貴方の左足も動かない。そしてアリア、貴女の声も出ない」
3人は図星の様に自分達の鍵があった場所へ触れる。
「つまり鍵をその身の内から剥がされた時、その部分の力も奪われたという事です」
「それってヴォルフラムも鍵で、それは心臓にあったって事?それじゃあセルセは左足が鍵でアリアは声が…?コンラッド、双子、まさか知ってた…?」
鍵を剥がされ、それと一緒にその部分の力も奪われた。
アニシナの説明を聞いた有利はコンラートとグウェンダル以外の3人が鍵だったという事がわかった。
「わたくしの…、わたくしの所為だわ…!」
「え?ツェリ様?何言ってるの?」
突然の事に有利は戸惑いながらツェリを見る。
「コンラートとグウェンダルが鍵だと分かった時、もしかしたらヴォルフラムもと…」
「だって、そんな偶然…!」
「偶然じゃないからだよ」
有利は驚いて健を見るが、健は表情を変えずただ一言話した。
「全ては眞王の計画の内」
「え!?な、何だよ!そんな事知っていたのなら、何で言わなかったんだよ!そしたらきっと…」
今にも突っかかりそうな有利を止めたのはツェリの言葉だった。
「わたくしが猊下に頼んだのよ!」
「え…?」
「ヴォルフラムは、自分の事に気づいていなかったから。…もしかして…、このまま何事もなく…」
そう言ってツェリは泣き始める。
今まで黙っていた勝利は、健に近づき話しかける。
「お前はこうなる事が分かっていたんじゃないのか?全てを知っていて、それでも有利達をあの箱に近づけたんじゃないのか?」
勝利の問いかけに健は頷く。
「……予想はしていた。4000年前、あの箱を封印した時から、…いつかこんな時が来ると僕と眞王、そしてヘリオスとテイアは危惧していたんだ」
「眞王だと…?」
「ちょっと待ってくれよ!あの箱に封印されていたのは創主なんだろ!?…なのに、出てきたのは、あれは…」
「そうです。あれは間違いなく、眞王陛下です」
有利の言葉に肯定するようにウルリーケは話す。
「猊下、お話ししていただけますか?全ての真実を…」
「もちろん、俺達の事もな」
「歴史書に眞王が死んだ経緯は記されていない。真実を知らせるわけにはいかなかったからだ。……そして、それは眞王が望んだ事でもあった…」
『またやられました!今度は南の国境線です!』
眞王が座っている王座、その部屋へ走って入ってきたルーファス。
その周りには眞王と共に戦った銃貴族の元になった者達、そして眞王の側には大賢者、テイア、ヘリオスが居た。
『ルーファス、詳しく聞かせてくれ』
『はっ 隣国の人間達が進入し、南の国境の村が襲われ多数の被害が出たようです』
『またですか…。このところの人間達の横暴は目に余ります…』
『ここは反撃に出て二度とふざけたマネが出来ない様叩き潰してやろう!』
そうグランツが言うと、大賢者が止める。
『お待ちなさい、グランツ卿。無闇な戦いは規模を拡大するだけです。それによって苦しむのは民なのですから…』
そう話していると、眞王な何か苦しそうにしている。
それに気づいたテイア達。
そして大賢者は『陛下』と一言言うと、眞王は話しだす。
『とりあえず、近隣諸国に親書を出そう。一部で暴走している民を押さえるようにな。無下には出来まい、我国と本気で事を構える優希がある者はそういないだろ』
『それはもちろん。創主を倒した陛下と我等力有る者達に立ち向かえる者がいるとは思えません』
笑っていた眞王だったが、何時もと様子が可笑しいと思っていた大賢者とヘリオス、そしてテイアだった。
さすが、俺の選んだ軍師だ。このまま俺を封じられるとは思っていない…’」
有利達はすぐに血盟城へ戻った。
部屋へ戻ると、ヴォルフラムはベッドへ寝かせる。
「いったい、どうしてこんな事になったんだよ!どんな事があっても有利を守るんじゃなかったのか!自分達の弟までこんな目に遭わせるなんて…!何やってるんだよ!!」
勝利の言葉に有利は違うと否定する。
「違うって勝利!コンラッド達はいつもおれを守ってくれてる。…あの時、おれが手を離さなければこんな事に…」
「有利…」
ギーゼラはいったん健の方を見てお互い頷く。
すぐにギーゼラはヴォルフラムの方を向くと魔力を使おうとしたが、突然バチッとなりギーゼラを弾く。
「こんな事が…っ 治療魔術が全く効きません。というより、何者かに邪魔されているようです…」
「え?」
「でも、という事は…」
「まだ希望を捨てる事はありません」
突然兵を数人連れてアニシナが部屋へ入ってきた。
「アニシナさん!」
「それは、どういう意味なの?」
「ヴォルフラムは死んだというわけでは無いという事です。儀式の様子を聞いて、もしやと思っていたのです。
今ヴォルフラムの心臓を動かす力がここには無いのです。さ、ヴォルフラムをわたくしの実験室へ!」
「何をするつもりだ?」
「治療が不可能な今、体を守る為に冷凍しておくしかないでしょう」
それを聞いてギュンターはハッとする。
「そうです。あの装置に入れておくのです」
そう言い切ったアニシナ。
後ろにいる兵達はいいのか、と不安に思っていたが(鬼軍曹の)ギーゼラに言われ運ぶ準備をする。
アニシナはグウェンダルの方を見て、彼の左目の前へ手を出す。
「!」
いつもの彼ならすぐに反応するが、今回だけは反応が遅れる。
「グウェンダル。貴方のその左目、見えていませんね」
「流石だな、アニシナ」
「コンラート、貴方の左腕も動かず。セルセ、貴方の左足も動かない。そしてアリア、貴女の声も出ない」
3人は図星の様に自分達の鍵があった場所へ触れる。
「つまり鍵をその身の内から剥がされた時、その部分の力も奪われたという事です」
「それってヴォルフラムも鍵で、それは心臓にあったって事?それじゃあセルセは左足が鍵でアリアは声が…?コンラッド、双子、まさか知ってた…?」
鍵を剥がされ、それと一緒にその部分の力も奪われた。
アニシナの説明を聞いた有利はコンラートとグウェンダル以外の3人が鍵だったという事がわかった。
「わたくしの…、わたくしの所為だわ…!」
「え?ツェリ様?何言ってるの?」
突然の事に有利は戸惑いながらツェリを見る。
「コンラートとグウェンダルが鍵だと分かった時、もしかしたらヴォルフラムもと…」
「だって、そんな偶然…!」
「偶然じゃないからだよ」
有利は驚いて健を見るが、健は表情を変えずただ一言話した。
「全ては眞王の計画の内」
「え!?な、何だよ!そんな事知っていたのなら、何で言わなかったんだよ!そしたらきっと…」
今にも突っかかりそうな有利を止めたのはツェリの言葉だった。
「わたくしが猊下に頼んだのよ!」
「え…?」
「ヴォルフラムは、自分の事に気づいていなかったから。…もしかして…、このまま何事もなく…」
そう言ってツェリは泣き始める。
今まで黙っていた勝利は、健に近づき話しかける。
「お前はこうなる事が分かっていたんじゃないのか?全てを知っていて、それでも有利達をあの箱に近づけたんじゃないのか?」
勝利の問いかけに健は頷く。
「……予想はしていた。4000年前、あの箱を封印した時から、…いつかこんな時が来ると僕と眞王、そしてヘリオスとテイアは危惧していたんだ」
「眞王だと…?」
「ちょっと待ってくれよ!あの箱に封印されていたのは創主なんだろ!?…なのに、出てきたのは、あれは…」
「そうです。あれは間違いなく、眞王陛下です」
有利の言葉に肯定するようにウルリーケは話す。
「猊下、お話ししていただけますか?全ての真実を…」
「もちろん、俺達の事もな」
「歴史書に眞王が死んだ経緯は記されていない。真実を知らせるわけにはいかなかったからだ。……そして、それは眞王が望んだ事でもあった…」
『またやられました!今度は南の国境線です!』
眞王が座っている王座、その部屋へ走って入ってきたルーファス。
その周りには眞王と共に戦った銃貴族の元になった者達、そして眞王の側には大賢者、テイア、ヘリオスが居た。
『ルーファス、詳しく聞かせてくれ』
『はっ 隣国の人間達が進入し、南の国境の村が襲われ多数の被害が出たようです』
『またですか…。このところの人間達の横暴は目に余ります…』
『ここは反撃に出て二度とふざけたマネが出来ない様叩き潰してやろう!』
そうグランツが言うと、大賢者が止める。
『お待ちなさい、グランツ卿。無闇な戦いは規模を拡大するだけです。それによって苦しむのは民なのですから…』
そう話していると、眞王な何か苦しそうにしている。
それに気づいたテイア達。
そして大賢者は『陛下』と一言言うと、眞王は話しだす。
『とりあえず、近隣諸国に親書を出そう。一部で暴走している民を押さえるようにな。無下には出来まい、我国と本気で事を構える優希がある者はそういないだろ』
『それはもちろん。創主を倒した陛下と我等力有る者達に立ち向かえる者がいるとは思えません』
笑っていた眞王だったが、何時もと様子が可笑しいと思っていた大賢者とヘリオス、そしてテイアだった。