想う力
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ある日の血盟城。
そこでは有利とコンラートが恒例のキャッチボールをしていた。
その様子を見ていたヴォルフラムはどこか呆れていた。
「しかし、よくも毎日飽きずに、こんな事の何が面白いんだ」
「日々の練習が大切なの。コンラッド、もうちょい強めに!」
「はい」
二人がキャッチボールを続けようとした瞬間だった。
「ユーリー!コンラッドー!」
「陛下!コンラート!」
すると上の方からグレタとエイルの声が聞こえて来たのだ。
2人は笑いながら有利とコンラートに手を振っていた。
「頑張ってー!」
「いきますよ、陛下」
遠くからコンラートの声が聞こえていたのだが、全く聞いていない有利。
そして。
「陛下!」
「え?」
コンラートの少し焦った声が聞こえ、やっとその方を見てみるとすぐ目の前にボールが飛んできていた。
「げっ どわ!」
見事額でボールをキャッチした有利でした。
その様子をエイルと同じ様に上の階から見ていた双子も苦笑するだけだった。
「何してんだ、ユーリは」
「よそ見してるからああなるのよ」
有利は何かを思ったのか、双子、コンラート、ヴォルフラム、ギュンターと共に眞王廟へと赴いた。
「地球に?」
ウルリーケに頼んだ事は地球へ帰りたいという事なのだ。
「うん。ちょっと帰りたいんだけど、」
「何か用事でもあるのですか?」
「いやー、その、ちょっと忘れ物というか、何と言うか、」
どこか言葉を濁していた。
「ウルリーケ達は儀式の準備で忙しいんじゃないのか?まったく、こんな時に」
「ヴォルフラム、」
「分かってるよ、それぐらい。だから無理にとは、」
「別に構いませんが、」
まさか承諾してもらえるとは思っていなかったのか有利は驚くが、ウルリーケはいつもと変わらない笑みでいた。
「え!?いいの!?」
そしてウルリーケに同意するように健も頷いた。
「うん。こっちは特に問題無いけど、お城の方では何かある?」
「わたくしとしては、陛下には常にお城に居て頂きたいのですが、」
「有利だって向こうでの生活があるんだし、それはちょっと無理なんじゃない?」
ギュンターの願いは即答で否定されました。
「地球は陛下の故郷。眞王陛下のお許しさえあれば、お好きな時にお帰り頂いて結構です」
「ありがとう!ウルリーケ」
「行くのはいいけど、こっちの世界と地球とでは、時間の進み方が違うからね」
健の話にセルセは先日の事を思い出した。
「そういえば、この間地球から帰ってきた時も」
「ええ、こちらの世界では随分時間が経っていましたね」
セルセの話に続くように、ギュンターも思い出した。
「そ。こっちの時間の方が、早く進んじゃうんだ。だから、」
健の言いたい事が分かった有利は『うん』と頷く。
「分かってる。パッと行って、パッと帰ってくるからさ」
そう言って地球へ帰る事となりました。
「で?」
が。
「皆まで何?その格好」
コンラート、双子、ヴォルフラム、健も地球へ行く準備をしていた。
「念の為、護衛に」
「俺も一応護衛隊長だからな」
「婚約者が地球へ帰るんだ。一緒に行くのは当然の事だろう」
「私も忘れ物を取りに行きたくて」
「地球の事を思い出したらママさんのカレーが食べたくなっちゃって」
と、各々の考えがある為に地球へ。
「あっそ。大勢で行くのは大変なんじゃ、」
だからこそ前回の時はあれ程の儀式で地球へ行ったのではないか思い出していた。
「この間は地球に行った事のない者がいたからね。空間の移動は一度行くと次から優しくなるんだよ」
「つまり、愛は空間を飛び越えるという事だな」
「それは絶対に違うと思う」
ヴォルフラムの話に苦笑しながら、有利は隣に立っているギュンターを見る。
「ギュンター、留守番よろしくな」
「はい」
「では、参りましょうか」
こうして地球へ行きました。
ザバアア
「ただいまー!あ?」
「父上、母上、またお会いできて光栄です」
無事に有利の庭に置いてあったビニールプールへ戻ってきた一行。
だが有利は目の前にいた美子に首を傾げる。
「どうしたの、お袋。カレーなんて持って」
何故かカレーを持っていた美子に不思議に思うだけだったが、美子はギュッと有利を抱きしめる。
「もう有ちゃん、こんな時間までどこに行ってたのー!?」
「どこって、眞魔国へ」
「母上?」
いったい何の事だかわからない有利とヴォルフラムだったが、健は何かに気づいたのか空を見上げると辺りは夕方になっていた。
「……もう夕方か。なるほどね」
「「「……」」」
その様子に双子とコンラートは何も言わなかった。
そして各々が着替えたり、アリアも自宅から忘れ物を持ってきたりして時間が過ぎて行き、有利の家で食事となった。
「え?1時間!?」
箱を持って眞魔国へ戻ってから1時間が経過していたらしいのだ。
「そうよー。有ちゃんすぐに帰ってくるって言ってたのに、全然帰って来ないんだもん。ママ本当に心配してたんだから」
「カレーを持って?」
「親心だよ」
「そうよ!」
1時間も経ってしまっていた事に美子は心配をしてカレーを持って待っていたらしいのだ。
だが有利は不思議に思う。
「だけど可笑しいな。1時間も時間がずれてるなんて、今まで無かったのに。どういう事なんだ?村田」
「元々不安定なもんだからね。こんな事もあるさ」
「そうなのか?」
不思議に思う有利だったが、勝利はどこか呆れていた。
「そういう事は前以て言って欲しいものだな、弟のお友達」
「いやー、ごもっとも。すみませんでした。お友達のお兄さん」
「それにしても、何であんた達まで?」
勝利は双子とコンラート、ヴォルフラムを見る。
「すまないが、陛下をお守りするのが俺達の役目でね」
「俺も、魔王直属親衛隊の隊長だからさ」
「僕は婚約者だ!」
「ヴォルフラム」
「私は忘れ物を取りに来ただけ」
こうして食事を終えた有利達はもう一度眞魔国へ戻る事となった。
そこでは有利とコンラートが恒例のキャッチボールをしていた。
その様子を見ていたヴォルフラムはどこか呆れていた。
「しかし、よくも毎日飽きずに、こんな事の何が面白いんだ」
「日々の練習が大切なの。コンラッド、もうちょい強めに!」
「はい」
二人がキャッチボールを続けようとした瞬間だった。
「ユーリー!コンラッドー!」
「陛下!コンラート!」
すると上の方からグレタとエイルの声が聞こえて来たのだ。
2人は笑いながら有利とコンラートに手を振っていた。
「頑張ってー!」
「いきますよ、陛下」
遠くからコンラートの声が聞こえていたのだが、全く聞いていない有利。
そして。
「陛下!」
「え?」
コンラートの少し焦った声が聞こえ、やっとその方を見てみるとすぐ目の前にボールが飛んできていた。
「げっ どわ!」
見事額でボールをキャッチした有利でした。
その様子をエイルと同じ様に上の階から見ていた双子も苦笑するだけだった。
「何してんだ、ユーリは」
「よそ見してるからああなるのよ」
有利は何かを思ったのか、双子、コンラート、ヴォルフラム、ギュンターと共に眞王廟へと赴いた。
「地球に?」
ウルリーケに頼んだ事は地球へ帰りたいという事なのだ。
「うん。ちょっと帰りたいんだけど、」
「何か用事でもあるのですか?」
「いやー、その、ちょっと忘れ物というか、何と言うか、」
どこか言葉を濁していた。
「ウルリーケ達は儀式の準備で忙しいんじゃないのか?まったく、こんな時に」
「ヴォルフラム、」
「分かってるよ、それぐらい。だから無理にとは、」
「別に構いませんが、」
まさか承諾してもらえるとは思っていなかったのか有利は驚くが、ウルリーケはいつもと変わらない笑みでいた。
「え!?いいの!?」
そしてウルリーケに同意するように健も頷いた。
「うん。こっちは特に問題無いけど、お城の方では何かある?」
「わたくしとしては、陛下には常にお城に居て頂きたいのですが、」
「有利だって向こうでの生活があるんだし、それはちょっと無理なんじゃない?」
ギュンターの願いは即答で否定されました。
「地球は陛下の故郷。眞王陛下のお許しさえあれば、お好きな時にお帰り頂いて結構です」
「ありがとう!ウルリーケ」
「行くのはいいけど、こっちの世界と地球とでは、時間の進み方が違うからね」
健の話にセルセは先日の事を思い出した。
「そういえば、この間地球から帰ってきた時も」
「ええ、こちらの世界では随分時間が経っていましたね」
セルセの話に続くように、ギュンターも思い出した。
「そ。こっちの時間の方が、早く進んじゃうんだ。だから、」
健の言いたい事が分かった有利は『うん』と頷く。
「分かってる。パッと行って、パッと帰ってくるからさ」
そう言って地球へ帰る事となりました。
「で?」
が。
「皆まで何?その格好」
コンラート、双子、ヴォルフラム、健も地球へ行く準備をしていた。
「念の為、護衛に」
「俺も一応護衛隊長だからな」
「婚約者が地球へ帰るんだ。一緒に行くのは当然の事だろう」
「私も忘れ物を取りに行きたくて」
「地球の事を思い出したらママさんのカレーが食べたくなっちゃって」
と、各々の考えがある為に地球へ。
「あっそ。大勢で行くのは大変なんじゃ、」
だからこそ前回の時はあれ程の儀式で地球へ行ったのではないか思い出していた。
「この間は地球に行った事のない者がいたからね。空間の移動は一度行くと次から優しくなるんだよ」
「つまり、愛は空間を飛び越えるという事だな」
「それは絶対に違うと思う」
ヴォルフラムの話に苦笑しながら、有利は隣に立っているギュンターを見る。
「ギュンター、留守番よろしくな」
「はい」
「では、参りましょうか」
こうして地球へ行きました。
ザバアア
「ただいまー!あ?」
「父上、母上、またお会いできて光栄です」
無事に有利の庭に置いてあったビニールプールへ戻ってきた一行。
だが有利は目の前にいた美子に首を傾げる。
「どうしたの、お袋。カレーなんて持って」
何故かカレーを持っていた美子に不思議に思うだけだったが、美子はギュッと有利を抱きしめる。
「もう有ちゃん、こんな時間までどこに行ってたのー!?」
「どこって、眞魔国へ」
「母上?」
いったい何の事だかわからない有利とヴォルフラムだったが、健は何かに気づいたのか空を見上げると辺りは夕方になっていた。
「……もう夕方か。なるほどね」
「「「……」」」
その様子に双子とコンラートは何も言わなかった。
そして各々が着替えたり、アリアも自宅から忘れ物を持ってきたりして時間が過ぎて行き、有利の家で食事となった。
「え?1時間!?」
箱を持って眞魔国へ戻ってから1時間が経過していたらしいのだ。
「そうよー。有ちゃんすぐに帰ってくるって言ってたのに、全然帰って来ないんだもん。ママ本当に心配してたんだから」
「カレーを持って?」
「親心だよ」
「そうよ!」
1時間も経ってしまっていた事に美子は心配をしてカレーを持って待っていたらしいのだ。
だが有利は不思議に思う。
「だけど可笑しいな。1時間も時間がずれてるなんて、今まで無かったのに。どういう事なんだ?村田」
「元々不安定なもんだからね。こんな事もあるさ」
「そうなのか?」
不思議に思う有利だったが、勝利はどこか呆れていた。
「そういう事は前以て言って欲しいものだな、弟のお友達」
「いやー、ごもっとも。すみませんでした。お友達のお兄さん」
「それにしても、何であんた達まで?」
勝利は双子とコンラート、ヴォルフラムを見る。
「すまないが、陛下をお守りするのが俺達の役目でね」
「俺も、魔王直属親衛隊の隊長だからさ」
「僕は婚約者だ!」
「ヴォルフラム」
「私は忘れ物を取りに来ただけ」
こうして食事を終えた有利達はもう一度眞魔国へ戻る事となった。