最悪な歓迎
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翌日、有利宅ではスイスへ行く準備をしていた。
アリア達もそれなりの正装をしている。
ソファの方で話している有利と勝利を見ているアリア達は呆れる。
「もしかして、勝利は…」
「そう、ただのブラコンだよ」
「ブラ…?」
「簡単に言えば弟命って事よ」
初めて聞いた言葉にヴォルフラムは首を傾げていたが、それを見たアリアはいつもと変わらずに説明する。
「それにしてもドクター、これだけの人数をどうやって運ぶつもりなのかな?」
『明日の朝、迎えに行くからね』
「まさか、人間の土地に来てまで密航」
「いや、それは無いだろ」
すると外から車のクラクションの音が聞こえる。
「敵か?」
昨夜の事もあり、グウェンダルはすぐに剣を構えられるように掴む。
「待って」
パッパパ パッパッパ――♪
「何だ、何だ?」
「?」
クラクションでの鳴らし方にヴォルフラムやセルセは驚くが、コンラートはハッとなる。
「ロドリゲス?」
「かも」
コンラートと同じ様に健もわかったのか呆れる。
外へ出ると、そこには外車が立ち往生していた。
「いや、参ったな。日本の道路は狭いねー」
と、笑っていた彼は持っていた物を双子達に手渡した。
「そうだ、はい、これ。先に渡しちゃうからね」
「これは?」
「パスポートだよ」
それはアリア達のパスポートだった。
「しかも僻地の王族様超ビップ仕様。これなら剣も持ち込めちゃうよ」
こうして有利達はスイスへ出発した。
飛行機内。
初めて乗ったグウェンダルやヴォルフラムは驚いていた。
「鉄が空を飛ぶなんてっ」
「厳密にいえば、鉄じゃない」
「ここは人間の国だ。大方法石でも積んであるのだろう」
少し離れた場所では有利と健はキャビンアテンダントに色々と頼み事をしている様子を、ロドリゲスは考え深いとみていた。
セルセはコーヒーを飲み、アリアはコンラートの肩を借りて寝ていた。
「考え深いねぇ~。お互い預かった魂同志が出会い、月と太陽の様に支え合っている」
ロドリゲスは笑いながらコンラートに話していたが、途中ですまなそうな顔をする。
「…すまない、キミ達の旅を邪魔する事になるなんて…。でも、これだけは信じてくれ。
ボブは眞魔国の事を大切に思っている。今までも、これからもずっと…」
「……知ってるよ」
「ありがとう。ところで、その子が君が言っていた幼馴染の子かい?」
ロドリゲスはコンラートの肩を借りて寝ているアリアを見る。
「…ああ」
「可愛い子じゃないか。いや、可愛いというよりも綺麗な人だね。君の事を信頼しているのがよくわかるよ」
「…俺も、とても信頼しているよ」
そう言いながら片方の手でアリアの髪に触れる。
とても愛しそうな目で…。
「いや~、いい感じじゃないか、ね?」
ほのぼののしている4人だった。
スイスに着き、腹ごしらえという事で食事をしている。
「うん、美味い!」
「こっちの食事は日本人の口に合うな」
初めて食べるスイスの食事に有利達は感動している。
「あれ?ロドリゲスは?」
「電話してくるって」
「よくこのお店を知っていたな」
そう言って、腹ごしらえが済んだ有利達はボブの所へ行く事になった。
とある銅像の処で日本人のカップルがはしゃいで写真を撮っていた。
「何をやっているんだ?」
「観光客だよ。全く日本人はこれだから…」
と呆れている。
銅像の上に乗っている人がこちらに手をふっている。
「手をふってる…。知り合いか?」
「いや、あんな独特なセンスな人達に知り合いなんて、」
「有ちゃん!勝ちゃん」
「!?」
なんと銅像で写真を撮っていたのは、美子と勝馬だった。
「お袋!?」
「親父まで」
銅像から降りた美子は有利に抱きつく。
「スイスイ~って来ちゃったvv」
「『来ちゃったvv』って、遊びじゃないし!」
同時にロドリゲスが用意したバスが現れた。
しかも、スイスなのにロンドンバス。
「これに乗るの?」
「『歓迎眞魔国御一行様』」
「なるほど」
「すこぶる分かりやすい」
美子は笑いながら1番にバスに乗り始め、バスはボブがいる山奥へと行く。
バスに乗り、約2時間乗り続けている。
1番後ろの席に、双子やコンラート、グウェンダルがいる。
「!」
「コンラート?」
突然コンラートが立ち上がり、後ろから剣を取る。
「!」
「まさか、」
どういう事かと思ったが、双子はすぐに理解をすると、同じ様にグウェンダルも無言で頷く。
するとバスの背後から違うトラックがクラクションを鳴らしながら迫ってくる。
「!」
「何―――!?」
そしてそのトラックは、バスに体当たりしてきたのだ。
「ドクター!」
「由緒正しいロンドンバスに勝負を挑むとは、いい度胸じゃないか―!!」
そう言ってロドリゲスは運転手を退かし、運転席に座る。
「お返しだ!!」
後ろから体当たりしてきたトラックを崖側に誘導し、挟み撃ちをする。
その衝撃でトラックのガラスが粉々になる。
コンラートはすぐに窓を開ける。
「何をする?」
「俺が行く」
「「あぁ――――!!」」
すると前の方で有利とヴォルフラムが叫んだ。
「あのトラック、誰も乗ってないぞ!」
「何だと!?」
「どれどれ?」
窓から見ていた有利達を同じ様に健も窓からトラックを見る。
「魔力で動かしてるのか?」
「いや、そんな筈は、」
すると、トラックの運転席に小さな機械が置いてあった事に気づいたのだ。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花ってね。うわっ」
「うわあ!」
「しまった!逃げられた!」
崖とバスで挟んでいたトラックが後ろへ逃げてしまった。
「ウェラー卿!一番前に置いてある赤く光る小さな箱を壊すんだ!」
「!」
そう言われたコンラートは窓からもう一度トラックを見ると、運転席の方に健が言っていた箱があった。
「分かりました!猊下!」
アリア達もそれなりの正装をしている。
ソファの方で話している有利と勝利を見ているアリア達は呆れる。
「もしかして、勝利は…」
「そう、ただのブラコンだよ」
「ブラ…?」
「簡単に言えば弟命って事よ」
初めて聞いた言葉にヴォルフラムは首を傾げていたが、それを見たアリアはいつもと変わらずに説明する。
「それにしてもドクター、これだけの人数をどうやって運ぶつもりなのかな?」
『明日の朝、迎えに行くからね』
「まさか、人間の土地に来てまで密航」
「いや、それは無いだろ」
すると外から車のクラクションの音が聞こえる。
「敵か?」
昨夜の事もあり、グウェンダルはすぐに剣を構えられるように掴む。
「待って」
パッパパ パッパッパ――♪
「何だ、何だ?」
「?」
クラクションでの鳴らし方にヴォルフラムやセルセは驚くが、コンラートはハッとなる。
「ロドリゲス?」
「かも」
コンラートと同じ様に健もわかったのか呆れる。
外へ出ると、そこには外車が立ち往生していた。
「いや、参ったな。日本の道路は狭いねー」
と、笑っていた彼は持っていた物を双子達に手渡した。
「そうだ、はい、これ。先に渡しちゃうからね」
「これは?」
「パスポートだよ」
それはアリア達のパスポートだった。
「しかも僻地の王族様超ビップ仕様。これなら剣も持ち込めちゃうよ」
こうして有利達はスイスへ出発した。
飛行機内。
初めて乗ったグウェンダルやヴォルフラムは驚いていた。
「鉄が空を飛ぶなんてっ」
「厳密にいえば、鉄じゃない」
「ここは人間の国だ。大方法石でも積んであるのだろう」
少し離れた場所では有利と健はキャビンアテンダントに色々と頼み事をしている様子を、ロドリゲスは考え深いとみていた。
セルセはコーヒーを飲み、アリアはコンラートの肩を借りて寝ていた。
「考え深いねぇ~。お互い預かった魂同志が出会い、月と太陽の様に支え合っている」
ロドリゲスは笑いながらコンラートに話していたが、途中ですまなそうな顔をする。
「…すまない、キミ達の旅を邪魔する事になるなんて…。でも、これだけは信じてくれ。
ボブは眞魔国の事を大切に思っている。今までも、これからもずっと…」
「……知ってるよ」
「ありがとう。ところで、その子が君が言っていた幼馴染の子かい?」
ロドリゲスはコンラートの肩を借りて寝ているアリアを見る。
「…ああ」
「可愛い子じゃないか。いや、可愛いというよりも綺麗な人だね。君の事を信頼しているのがよくわかるよ」
「…俺も、とても信頼しているよ」
そう言いながら片方の手でアリアの髪に触れる。
とても愛しそうな目で…。
「いや~、いい感じじゃないか、ね?」
ほのぼののしている4人だった。
スイスに着き、腹ごしらえという事で食事をしている。
「うん、美味い!」
「こっちの食事は日本人の口に合うな」
初めて食べるスイスの食事に有利達は感動している。
「あれ?ロドリゲスは?」
「電話してくるって」
「よくこのお店を知っていたな」
そう言って、腹ごしらえが済んだ有利達はボブの所へ行く事になった。
とある銅像の処で日本人のカップルがはしゃいで写真を撮っていた。
「何をやっているんだ?」
「観光客だよ。全く日本人はこれだから…」
と呆れている。
銅像の上に乗っている人がこちらに手をふっている。
「手をふってる…。知り合いか?」
「いや、あんな独特なセンスな人達に知り合いなんて、」
「有ちゃん!勝ちゃん」
「!?」
なんと銅像で写真を撮っていたのは、美子と勝馬だった。
「お袋!?」
「親父まで」
銅像から降りた美子は有利に抱きつく。
「スイスイ~って来ちゃったvv」
「『来ちゃったvv』って、遊びじゃないし!」
同時にロドリゲスが用意したバスが現れた。
しかも、スイスなのにロンドンバス。
「これに乗るの?」
「『歓迎眞魔国御一行様』」
「なるほど」
「すこぶる分かりやすい」
美子は笑いながら1番にバスに乗り始め、バスはボブがいる山奥へと行く。
バスに乗り、約2時間乗り続けている。
1番後ろの席に、双子やコンラート、グウェンダルがいる。
「!」
「コンラート?」
突然コンラートが立ち上がり、後ろから剣を取る。
「!」
「まさか、」
どういう事かと思ったが、双子はすぐに理解をすると、同じ様にグウェンダルも無言で頷く。
するとバスの背後から違うトラックがクラクションを鳴らしながら迫ってくる。
「!」
「何―――!?」
そしてそのトラックは、バスに体当たりしてきたのだ。
「ドクター!」
「由緒正しいロンドンバスに勝負を挑むとは、いい度胸じゃないか―!!」
そう言ってロドリゲスは運転手を退かし、運転席に座る。
「お返しだ!!」
後ろから体当たりしてきたトラックを崖側に誘導し、挟み撃ちをする。
その衝撃でトラックのガラスが粉々になる。
コンラートはすぐに窓を開ける。
「何をする?」
「俺が行く」
「「あぁ――――!!」」
すると前の方で有利とヴォルフラムが叫んだ。
「あのトラック、誰も乗ってないぞ!」
「何だと!?」
「どれどれ?」
窓から見ていた有利達を同じ様に健も窓からトラックを見る。
「魔力で動かしてるのか?」
「いや、そんな筈は、」
すると、トラックの運転席に小さな機械が置いてあった事に気づいたのだ。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花ってね。うわっ」
「うわあ!」
「しまった!逃げられた!」
崖とバスで挟んでいたトラックが後ろへ逃げてしまった。
「ウェラー卿!一番前に置いてある赤く光る小さな箱を壊すんだ!」
「!」
そう言われたコンラートは窓からもう一度トラックを見ると、運転席の方に健が言っていた箱があった。
「分かりました!猊下!」