魔剣モルギフ
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先ほどまで居た部屋を出て来客用の部屋に行った。
グウェンダルはアニシナが怖い為か、さっさと自室に戻ってしまったのだ。
そしてそんな事は全くと言っていいほど気にしていないアニシナは立ったまま、有利に自己紹介をする。
「お久しぶりです、陛下。戴冠式以来ですね…。
もっともわたくしは十貴族の末席におりましたので、直接お話するのは始めてですが…。フォンカーベルニコフ卿アニシナです」
「……ハァ、どうも…」
「グウェンダルの幼馴染です」
コンコン
「入っていい?」
アニシナの自己紹介が終わったところで、ノックが聞こえ、同時に女性の声がする。
全員が扉の方を見ると、扉の所に立っていたのは紅い髪で赤紫の瞳、そしてセルセと同じ軍服を着ている女性が立っていた。
初めて見る顔に有利は不思議に思う。
「誰?」
首を傾げる有利にセルセは苦笑する。
「誰って…、アリアだぞ」
「え?それが理亜の本当の姿!?」
黒い髪の毛から、本来の姿に戻った彼女はアニシナの隣に移動する。
「この姿で会うのは初めてだからね」
苦笑しながら、有利の方を見て改めて自己紹介する。
「私の本当の名前はアスタルテ卿アリア。そこにいるセルセの双子の妹。
そして、魔王直属親衛軍の副隊長を務めてました」
「え?そうなの!?でも『務めてた』って事は今は違うの?」
少し心配になった有利を見てセルセは笑う。
「安心しろ、ユーリ?」
「え?」
どういう事なのか首を傾げながらセルセの方を見ると、彼は笑いながらアリアの方を見て話しを続ける。
「お前が失踪した後もちゃんと副隊長の枠は空いてるから。これからも副隊長、ちゃんと務めろよ」
「は?私の代わりはいなかったの?」
「リュイが一応な。でも小隊長のままだから。
それにお前が帰ってきたなら、お前がやるべきだろ。な?ギュンター」
セルセに問われたギュンターも微笑みながら頷く。
「はい。この眞魔国でも武術に関して、女性の中では貴女に敵うものはいません。これからも副隊長を務めていただきますよ」
「……わかった…」
「それよりも、なぜユーリはアリアの事を知っていたのだ!」
全員が思っていた事をヴォルフラムは有利に訪ねた。
「理亜、じゃない。えと、」
「アリア」
「アリアはおれにとって、姉ちゃんみたいな存在なんだよ」
「姉、ですか?」
『姉』という単語にギュンターは不思議そうに聞き直した。
「そうなんだよ。アリアはおれの家のご近所さんで、おれが子どもの頃は一緒に遊んでくれたり、テスト前とか受験の時は勉強を教えてくれたり、頼れる姉ちゃんだったんだ」
「お前、そんな事してたのか…」
「ご近所付き合いってやつよ」
そう答えながら、セルセと有利の間にあるイスに座った。
アニシナはアリアが座ったのを確認してから話し始める。
戦争の事をアリアが着替えている間に理解したアニシナはグッと拳を作る。
「お話はよく分かりました。男のくだらない意地で戦争を始められては、女子どもが迷惑します!」
「はあ、」
「ここは人肌脱ぎましょう!!」
その言葉に有利は興味を示し、ヴォルフラム達は嫌な顔をする。
「要は人間達をこちらに来させなければいいのです!」
「できるんですか?」
「やめておけ!ユーリ!」
すぐにヴォルフラムは止めようとしたが、笑顔のアニシナは全く話を聞かない。
「わたくしの発明品をもってすれば容易い事です!丁度ここに試作品が!」
そう言ってスタスタと歩いて行ってしまった。
「ああ~~!こら!アニシナ!!」
「陛下にアレを見せるのですの…?」
そうして、彼女はある一台の機械を持って来る。
「魔動送風機。これで強風を作れば人も馬も船も前に進めず、よって人間達の侵略も阻止できます!」
「…ああ~!!台風中継のキャスターみたいにになるのか!」
どこか納得する有利。
「さぁ、ギュンター!!貴方の魔力で陛下の望みを叶えて差しあげなさい!」
「陛下のお役に立てるのでしたら、喜んで。で、どうすればいいのです?」
ギュンターは凛々しい顔で喜びながら方法を尋ねた。
「…くぅっ……う!」
「その取っ手を掴んで魔力を集中し、思いっ切り回すのです」
「ふぐっ」
魔動送風機の横に付いている取っ手を掴み、力の限り回し始めた。
とても気持ちい風が流れてくる。
「あ~、涼しい~~」
涼しい風に有利達は和やかになる。
……が、見た目以上にキツイのか、ギュンターはすぐにへばった。
それを見たアニシナが一喝をする。
「だらしのない!!これだから男という者は!!コンラート!セルセ!貴方方はどうです!?」
「いや…俺、魔力無いから…」
「俺も無いから…」
「魔力より、体力だと思うな…」
「私もそう思う」
その後も魔動装置を出して来たが殆んどが失敗に終わった。
グウェンダルはアニシナが怖い為か、さっさと自室に戻ってしまったのだ。
そしてそんな事は全くと言っていいほど気にしていないアニシナは立ったまま、有利に自己紹介をする。
「お久しぶりです、陛下。戴冠式以来ですね…。
もっともわたくしは十貴族の末席におりましたので、直接お話するのは始めてですが…。フォンカーベルニコフ卿アニシナです」
「……ハァ、どうも…」
「グウェンダルの幼馴染です」
コンコン
「入っていい?」
アニシナの自己紹介が終わったところで、ノックが聞こえ、同時に女性の声がする。
全員が扉の方を見ると、扉の所に立っていたのは紅い髪で赤紫の瞳、そしてセルセと同じ軍服を着ている女性が立っていた。
初めて見る顔に有利は不思議に思う。
「誰?」
首を傾げる有利にセルセは苦笑する。
「誰って…、アリアだぞ」
「え?それが理亜の本当の姿!?」
黒い髪の毛から、本来の姿に戻った彼女はアニシナの隣に移動する。
「この姿で会うのは初めてだからね」
苦笑しながら、有利の方を見て改めて自己紹介する。
「私の本当の名前はアスタルテ卿アリア。そこにいるセルセの双子の妹。
そして、魔王直属親衛軍の副隊長を務めてました」
「え?そうなの!?でも『務めてた』って事は今は違うの?」
少し心配になった有利を見てセルセは笑う。
「安心しろ、ユーリ?」
「え?」
どういう事なのか首を傾げながらセルセの方を見ると、彼は笑いながらアリアの方を見て話しを続ける。
「お前が失踪した後もちゃんと副隊長の枠は空いてるから。これからも副隊長、ちゃんと務めろよ」
「は?私の代わりはいなかったの?」
「リュイが一応な。でも小隊長のままだから。
それにお前が帰ってきたなら、お前がやるべきだろ。な?ギュンター」
セルセに問われたギュンターも微笑みながら頷く。
「はい。この眞魔国でも武術に関して、女性の中では貴女に敵うものはいません。これからも副隊長を務めていただきますよ」
「……わかった…」
「それよりも、なぜユーリはアリアの事を知っていたのだ!」
全員が思っていた事をヴォルフラムは有利に訪ねた。
「理亜、じゃない。えと、」
「アリア」
「アリアはおれにとって、姉ちゃんみたいな存在なんだよ」
「姉、ですか?」
『姉』という単語にギュンターは不思議そうに聞き直した。
「そうなんだよ。アリアはおれの家のご近所さんで、おれが子どもの頃は一緒に遊んでくれたり、テスト前とか受験の時は勉強を教えてくれたり、頼れる姉ちゃんだったんだ」
「お前、そんな事してたのか…」
「ご近所付き合いってやつよ」
そう答えながら、セルセと有利の間にあるイスに座った。
アニシナはアリアが座ったのを確認してから話し始める。
戦争の事をアリアが着替えている間に理解したアニシナはグッと拳を作る。
「お話はよく分かりました。男のくだらない意地で戦争を始められては、女子どもが迷惑します!」
「はあ、」
「ここは人肌脱ぎましょう!!」
その言葉に有利は興味を示し、ヴォルフラム達は嫌な顔をする。
「要は人間達をこちらに来させなければいいのです!」
「できるんですか?」
「やめておけ!ユーリ!」
すぐにヴォルフラムは止めようとしたが、笑顔のアニシナは全く話を聞かない。
「わたくしの発明品をもってすれば容易い事です!丁度ここに試作品が!」
そう言ってスタスタと歩いて行ってしまった。
「ああ~~!こら!アニシナ!!」
「陛下にアレを見せるのですの…?」
そうして、彼女はある一台の機械を持って来る。
「魔動送風機。これで強風を作れば人も馬も船も前に進めず、よって人間達の侵略も阻止できます!」
「…ああ~!!台風中継のキャスターみたいにになるのか!」
どこか納得する有利。
「さぁ、ギュンター!!貴方の魔力で陛下の望みを叶えて差しあげなさい!」
「陛下のお役に立てるのでしたら、喜んで。で、どうすればいいのです?」
ギュンターは凛々しい顔で喜びながら方法を尋ねた。
「…くぅっ……う!」
「その取っ手を掴んで魔力を集中し、思いっ切り回すのです」
「ふぐっ」
魔動送風機の横に付いている取っ手を掴み、力の限り回し始めた。
とても気持ちい風が流れてくる。
「あ~、涼しい~~」
涼しい風に有利達は和やかになる。
……が、見た目以上にキツイのか、ギュンターはすぐにへばった。
それを見たアニシナが一喝をする。
「だらしのない!!これだから男という者は!!コンラート!セルセ!貴方方はどうです!?」
「いや…俺、魔力無いから…」
「俺も無いから…」
「魔力より、体力だと思うな…」
「私もそう思う」
その後も魔動装置を出して来たが殆んどが失敗に終わった。