動き出す影
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ブッスー…。
「お前な、いい加減諦めろ。しかもちゃっかりストールだけは持ってきてるし」
顔が完全に嫌がっているアリアに、呆れるしかないセルセだった。
有利がコンラート達を連れて宴席へ着いた。
少し離れた場所では、双子とエイルが見守っていた。
「姉様、ドレス姿もお似合いですよ」
「ありがとう、エイル」
目をキラキラさせて言うエイルにアリアも苦笑する。
「褒められても嫌なのか?」
「当たり前でしょう。動き難いったらありゃしない」
「確かにな。俺達には無縁な場所だしな」
昔はハーフという事でアスタルテの名に何かを言われるのは嫌だった為、双子は全くと言っていい程、宴席には出た事が無い。
父親の名にも文句が言われるのは我慢できなかったから。
「でもさ、」
「セルセ?」
「少しは楽しんでいいんじゃないか?昔とは違うんだしさ」
「!」
昔と今は違う。
それは十分承知であり、彼女達も楽しんでいい権利もある筈なのだ。
「そうだろ?」
「そうね、」
するとコツッとヒールを音が聞こえ、3人はそちらを見る。
「あの、宜しかったらわたくしとお茶でも…」
そう話しかけて来たのはどこかの国の令嬢であり、完全にセルセ目当てで話しかけてきたのだ。
それをキッカケに、その他の女性がアタックしてきた。
「(チッ やっぱりこうなるのかっ)」
顔は笑っているが、心の中では嫌がっていた。
「兄様、モテモテですね」
「相変わらず…、…ん?」
セルセを囲んでいる女性の先にはジッとアリアを見てる男性群がいた。
「(げっ)」
「どうしたんですか?姉様」
「いや…(私にも被害が…っ)」
こっちにも被害が来る。
そう思ったアリアはエイルに、『ちょっと離れるわ』と言って逃げた。
「(だから嫌だったのよ、変な男が寄ってくるから…。でも、どうして私なんかを?)」
全く自分がモテる事を自覚していないアリアだった。
少し歩いていると…。
「母上ぇー!!婚約者の僕の目の前で、なんと言うハレンチな!!聞いてるんですか!?母上!二度とこのようなこ、…お?」
「何叫んでるの?」
呆れながらヴォルフラムに近づくアリア。
「アリア!いや、それよりも…」
「ん?」
ツェリに向かって何かを叫んでいたヴォルフラムだったが、彼はある下を見ていた。
何かがいる場所を見ると、そこに居たのはテーブルの下に隠れていたグレタとベアトリスだった。
「こっち、こっち」
グレタはアリアとヴォルフラムを手招きする。
「?」
「私達に?」
2人は不思議そうな目で、自分達に?と自分に指をさした。
それを見たベアトリスは指を唇にあて、『シー』と言っている。
アリアはグレタとベアトリスにある部屋に連れて行かれ、ヴォルフラムは2人に頼まれた通り有利をある部屋に連れて行く事になった。
「へぇ、よく作ったわね。上手く出来てるよ」
テーブルに置いてあったケーキを見て褒めたのだ。
「ホント?」
「やった!」
「でも、このケーキって…」
なぜ今日にケーキ?
確かにパーティーの為に問題は無いと思っていると、グレタはどういう事なのか説明をしていく。
「アリアは何年かユーリのもう1つの世界に行ったことあるんでしょ?」
「え?あぁ、行ったけど…」
「そこに『父の日』ってあるんでしょ?」
「父の日?ああ、そういう事ね」
グレタとベアトリスの考えがわかったアリアは2人の頭を撫でる。
「有利、喜ぶんじゃないかしら」
喜んでくれる、と話すアリアに2人は嬉しそうに『えへへ~』と笑顔になる。
2人は有利が来た時のために、テーブルの下に隠れた。
「あれ、アリア?どうしてここに、」
まさか部屋にアリアがいるとは思っていなかった有利は驚く。
「ま、それはこれを見てからにしたら?」
「?」
言われた有利は不思議にそうにテーブルを見ると、小さな人形が乗っているケーキを見て感動していた。
「ん?……うわっ」
何かが下にいる!?と驚いた有利だったが。
「「ジャジャーン!」」
テーブルから出てきたのはグレタとベアトリスだった。
「どうも、ユーリ陛下」
「えへへ~、驚いた?」
「これは…?」
有利はアリアが思った通り、なぜケーキがあるのだろうと不思議に思ったのだ。
「ユーリ、前に話してくれたでしょ?ユーリが時々行っちゃう もう1つの世界には、父の日とか母の日とかがあるって。
それをベアトリスに話したら、カヴァルケードにもあるって」
「そしてら、グレタがどこの国にもあるのに眞魔国だけに無いのはズルイって」
「グレタ、今日を眞魔国の父の日に決めちゃいましたー!!」
本当に嬉しそうに話すグレタ。
「見て見て!このお祝いのお菓子、グレタとベアトリスで作ったんだよ!」
「へー!」
「ドリアさん達に教わってね、」
『ねー!』とお互い顔を見て笑っていた。
「ほら、ここ!ここにいるのがユーリ陛下ね。それで、こっちがグレタ!」
「僕もグレタの父親だぞ!僕はいないのか!?」
有利を退ける様にヴォルフラムも話に入って来た。
「ヴォルフラムはね、ここー!」
「?」
「これがコンラッドで、グウェンダルで、アリアとセルセとエイルも、」
「あら。私達もいたのね」
それを見た有利は目に涙を溜めて喜ぶ。
「そっか~!そうだったのか~!父さん嬉しいぞ~!!」
グレタ達並に喜ぶ有利お父さんでした。
「お前な、いい加減諦めろ。しかもちゃっかりストールだけは持ってきてるし」
顔が完全に嫌がっているアリアに、呆れるしかないセルセだった。
有利がコンラート達を連れて宴席へ着いた。
少し離れた場所では、双子とエイルが見守っていた。
「姉様、ドレス姿もお似合いですよ」
「ありがとう、エイル」
目をキラキラさせて言うエイルにアリアも苦笑する。
「褒められても嫌なのか?」
「当たり前でしょう。動き難いったらありゃしない」
「確かにな。俺達には無縁な場所だしな」
昔はハーフという事でアスタルテの名に何かを言われるのは嫌だった為、双子は全くと言っていい程、宴席には出た事が無い。
父親の名にも文句が言われるのは我慢できなかったから。
「でもさ、」
「セルセ?」
「少しは楽しんでいいんじゃないか?昔とは違うんだしさ」
「!」
昔と今は違う。
それは十分承知であり、彼女達も楽しんでいい権利もある筈なのだ。
「そうだろ?」
「そうね、」
するとコツッとヒールを音が聞こえ、3人はそちらを見る。
「あの、宜しかったらわたくしとお茶でも…」
そう話しかけて来たのはどこかの国の令嬢であり、完全にセルセ目当てで話しかけてきたのだ。
それをキッカケに、その他の女性がアタックしてきた。
「(チッ やっぱりこうなるのかっ)」
顔は笑っているが、心の中では嫌がっていた。
「兄様、モテモテですね」
「相変わらず…、…ん?」
セルセを囲んでいる女性の先にはジッとアリアを見てる男性群がいた。
「(げっ)」
「どうしたんですか?姉様」
「いや…(私にも被害が…っ)」
こっちにも被害が来る。
そう思ったアリアはエイルに、『ちょっと離れるわ』と言って逃げた。
「(だから嫌だったのよ、変な男が寄ってくるから…。でも、どうして私なんかを?)」
全く自分がモテる事を自覚していないアリアだった。
少し歩いていると…。
「母上ぇー!!婚約者の僕の目の前で、なんと言うハレンチな!!聞いてるんですか!?母上!二度とこのようなこ、…お?」
「何叫んでるの?」
呆れながらヴォルフラムに近づくアリア。
「アリア!いや、それよりも…」
「ん?」
ツェリに向かって何かを叫んでいたヴォルフラムだったが、彼はある下を見ていた。
何かがいる場所を見ると、そこに居たのはテーブルの下に隠れていたグレタとベアトリスだった。
「こっち、こっち」
グレタはアリアとヴォルフラムを手招きする。
「?」
「私達に?」
2人は不思議そうな目で、自分達に?と自分に指をさした。
それを見たベアトリスは指を唇にあて、『シー』と言っている。
アリアはグレタとベアトリスにある部屋に連れて行かれ、ヴォルフラムは2人に頼まれた通り有利をある部屋に連れて行く事になった。
「へぇ、よく作ったわね。上手く出来てるよ」
テーブルに置いてあったケーキを見て褒めたのだ。
「ホント?」
「やった!」
「でも、このケーキって…」
なぜ今日にケーキ?
確かにパーティーの為に問題は無いと思っていると、グレタはどういう事なのか説明をしていく。
「アリアは何年かユーリのもう1つの世界に行ったことあるんでしょ?」
「え?あぁ、行ったけど…」
「そこに『父の日』ってあるんでしょ?」
「父の日?ああ、そういう事ね」
グレタとベアトリスの考えがわかったアリアは2人の頭を撫でる。
「有利、喜ぶんじゃないかしら」
喜んでくれる、と話すアリアに2人は嬉しそうに『えへへ~』と笑顔になる。
2人は有利が来た時のために、テーブルの下に隠れた。
「あれ、アリア?どうしてここに、」
まさか部屋にアリアがいるとは思っていなかった有利は驚く。
「ま、それはこれを見てからにしたら?」
「?」
言われた有利は不思議にそうにテーブルを見ると、小さな人形が乗っているケーキを見て感動していた。
「ん?……うわっ」
何かが下にいる!?と驚いた有利だったが。
「「ジャジャーン!」」
テーブルから出てきたのはグレタとベアトリスだった。
「どうも、ユーリ陛下」
「えへへ~、驚いた?」
「これは…?」
有利はアリアが思った通り、なぜケーキがあるのだろうと不思議に思ったのだ。
「ユーリ、前に話してくれたでしょ?ユーリが時々行っちゃう もう1つの世界には、父の日とか母の日とかがあるって。
それをベアトリスに話したら、カヴァルケードにもあるって」
「そしてら、グレタがどこの国にもあるのに眞魔国だけに無いのはズルイって」
「グレタ、今日を眞魔国の父の日に決めちゃいましたー!!」
本当に嬉しそうに話すグレタ。
「見て見て!このお祝いのお菓子、グレタとベアトリスで作ったんだよ!」
「へー!」
「ドリアさん達に教わってね、」
『ねー!』とお互い顔を見て笑っていた。
「ほら、ここ!ここにいるのがユーリ陛下ね。それで、こっちがグレタ!」
「僕もグレタの父親だぞ!僕はいないのか!?」
有利を退ける様にヴォルフラムも話に入って来た。
「ヴォルフラムはね、ここー!」
「?」
「これがコンラッドで、グウェンダルで、アリアとセルセとエイルも、」
「あら。私達もいたのね」
それを見た有利は目に涙を溜めて喜ぶ。
「そっか~!そうだったのか~!父さん嬉しいぞ~!!」
グレタ達並に喜ぶ有利お父さんでした。