戻ってきた者
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とある家。
「ねー理亜、お風呂入れない?」
「は?お風呂ってまだ朝だよ?」
ソファーで本を読んでいた理亜に話しかける。
彼女は羽杖理亜(ハヅエリア)。
有利の近所に住んでおり、彼が幼い頃から一緒に遊んだり勉強を教えていた為、姉の様な存在でもある。
理亜は隣で立っている紅葉(クレハ)を見上げる。
「いいの!たまには朝風呂でもいいじゃない」
「わかった。入れてくるよ、紅葉」
「ありがとうvv」
苦笑しながら理亜は浴場へ行く。
浴槽へお湯を入れている理亜。
「ホント、ここは平和ね」
ふと懐かしそうに微笑みながら、手を浴槽に入れながら小さく呟く。
「……眞魔国とは大違い…か。ま、今さらそんな事言っても仕方ないかな」
そう言って苦笑しながらお湯から手を出そうとした瞬間だった。
ぐいっ
「っ?」
浴槽から手が取れないうえ、引っ張られる。
「え?え?手が抜けない!?」
いきなりの事で驚き浴槽を見ると、中には渦が撒いていたのだ。
「まさかっ これって嘘でしょう!?」
そのまさか。
「きゃああっ」
理亜はそのまま渦に引き込まれ、浴槽の中へと入って行ってしまいました。
「……」
気づいた時には大きな浴槽の中、そして全身びしょ濡れだった。
理亜はここがどこだか、すぐにわかった。
「……眞魔国…か、でも何で今さら…」
起き上がりながら周りを見回していた。
「女湯――!?」
「? この声、有利?」
少し離れた場所から有利の声を聞いた理亜はその声の方へと歩いて行った。
「すみません!わざとじゃないんです!何もしませんから!どっちかと言うと、人畜無害と言われてて「陛下?」え?」
男の声で『陛下』と呼ばれ、有利は驚く。
「「陛下~~~!!」」
「わああっ!」
突然裸の男2人に抱きしめられた。
湯気の隙間からそんな様子を見た彼女は呆れるしかなかった。
「……男風呂?嫌な予感がする…」
そう言いながら理亜はすぐに出ようとしたが、ある人物の声に動きを止める。
「……アリア?」
聞き覚えがある声に彼女は振り返り、自分の名を呼んだ彼を確かめる。
「…ヨザ…」
彼はオレンジの髪の毛と青い瞳を持つ、グリエ・ヨザック。
セルセとコンラートの幼馴染の1人である。
ヨザックは信じられない顔で理亜を見る。
「お前、何で双黒に?」
「いや、これはちょっと…」
理亜というのは偽名であり、彼女の本名はアリア。
つまりアリアは眞魔国を出て地球へ行き、理亜という名で暮らしていたのだ。
「陛下!」
風呂場の外からはギュンターの声が聞こえる。
「陛下、お迎えに上がりました!」
「ああっ 助けてギュンター!!」
「!!」
男2人にまだ抱きしめられている有利を見たギュンターは驚きながらも、すぐに彼らに命令をする。
「その手を放しなさい、お前達!」
「ギュンター様ですって?」
「! 何ですか?」
「陛下も可愛らしいけども、ギュンター様も素敵vv」
「え!?」
まさかの会話に驚いたが、それもつかの間。
男達のターゲットは有利からギュンターへとチェンジ。
彼の元へと走っていき、有利と同じように抱きしめていたのだ。
その間にセルセとコンラートは有利を救出した。
「はい、救出成功。お帰りなさい陛下」
「良かったな~。一応無事で…」
「ただいま名付け親。他人行儀に陛下なんて呼ぶなよ」
「そうでした、ユーリ」
「セルセもただいま」
「お帰り」
セルセもニコッと笑い有利を迎えるが、有利はその先にいるギュンターを見る。
身代わりで男2人に抱きつかれ、『助けて―――!!!』と叫んでいるギュンターを見てセルセ達に尋ねる。
「いいの?助けないで」
だがセルセもコンラートも気にせず笑っている。
「尊い犠牲でした。でもユーリの為ならギュンターも本望でしょう」
「そうそう。気にしないでいいな、あれは」
「ありがとう!ギュンター!!アンタの事は一生忘れないよ!」
そんな事を話していた3人はさっさと浴場から出て行く。
「……」
そんな彼らを少し離れた場所から見ていたアリアは呆れていた。
「何やってんだか…」
「で、お前は今までどこにいたんだ?」
ヨザックから尋ねられると、アリアは視線を逸らしながら小さな声で呟いた。
「…有利、陛下、が…住んでいる地球に」
「そんなところに、」
だからいくら探しても見つからなかったのか、とヨザックは1人で納得する。
そんな彼を無視しアリアはさっさと浴場から出る。
「取り合えず着替える。着替えてから眞王廟に行って、また日本へ戻るわ」
「おい、やっと戻ってきたんだろ!セルセ達に会っていけよ!」
「会うつもりなんかなかったの!」
そう言いながら歩いて行くアリアにヨザックは近くに置いてあったタオルを着用し彼女の後を追う。
「アリア!!」
ヨザックはアリアの腕を掴み、行かせないようにした。
「さっき言ったでしょ。セルセに会うつもりはないんだってば、」
「…隊長にもか?」
「!」
隊長、という単語が誰を指しているのか分かったアリアは言葉が詰まる。
「アリア?」
「「?」」
すると別の方向から声を掛けられたのだ。
不思議に思いながらもその方向を見ると、そこにいた人物にアリアは顔を青ざめる。
その人物をいうのは…。
「ア、アニシナ…!?」
目の前にいたのは赤い髪、青い目のフォンカーベルニコフ卿アニシナ。
長い髪の毛をポニーテールという特徴もある彼女。
アニシナはアリアを見ると、嬉しそうに話しかける。
「もしかしてアリアですか?」
「ひ、人違」
「アリアなんですね!」
「はい…」
「今までどこに行っていたのですか!心配していたんですよ!しかも、なぜ双黒に…」
『人違い』と言おうとしたが、アニシナに断定言葉を言われ肯定するしかなかった。
そのままアニシナに腕を掴まれる引っ張られる。
「え?いったいどこに?」
「グウェンダルのところです」
「げっ グウェンのとこ?何で?」
「新しい魔動装置を開発したからです。そのついでに貴女も見せます」
「……私はついで?」
さすがにやばいと思ったアリアだったが、問答無用でそのまま連れて行かれる。
「ちょ、ちょっと待って、ホントに嫌だってば!ヨザ!助けて!!」
「…頑張ってな、アリア」
「裏切り者!!」
「ねー理亜、お風呂入れない?」
「は?お風呂ってまだ朝だよ?」
ソファーで本を読んでいた理亜に話しかける。
彼女は羽杖理亜(ハヅエリア)。
有利の近所に住んでおり、彼が幼い頃から一緒に遊んだり勉強を教えていた為、姉の様な存在でもある。
理亜は隣で立っている紅葉(クレハ)を見上げる。
「いいの!たまには朝風呂でもいいじゃない」
「わかった。入れてくるよ、紅葉」
「ありがとうvv」
苦笑しながら理亜は浴場へ行く。
浴槽へお湯を入れている理亜。
「ホント、ここは平和ね」
ふと懐かしそうに微笑みながら、手を浴槽に入れながら小さく呟く。
「……眞魔国とは大違い…か。ま、今さらそんな事言っても仕方ないかな」
そう言って苦笑しながらお湯から手を出そうとした瞬間だった。
ぐいっ
「っ?」
浴槽から手が取れないうえ、引っ張られる。
「え?え?手が抜けない!?」
いきなりの事で驚き浴槽を見ると、中には渦が撒いていたのだ。
「まさかっ これって嘘でしょう!?」
そのまさか。
「きゃああっ」
理亜はそのまま渦に引き込まれ、浴槽の中へと入って行ってしまいました。
「……」
気づいた時には大きな浴槽の中、そして全身びしょ濡れだった。
理亜はここがどこだか、すぐにわかった。
「……眞魔国…か、でも何で今さら…」
起き上がりながら周りを見回していた。
「女湯――!?」
「? この声、有利?」
少し離れた場所から有利の声を聞いた理亜はその声の方へと歩いて行った。
「すみません!わざとじゃないんです!何もしませんから!どっちかと言うと、人畜無害と言われてて「陛下?」え?」
男の声で『陛下』と呼ばれ、有利は驚く。
「「陛下~~~!!」」
「わああっ!」
突然裸の男2人に抱きしめられた。
湯気の隙間からそんな様子を見た彼女は呆れるしかなかった。
「……男風呂?嫌な予感がする…」
そう言いながら理亜はすぐに出ようとしたが、ある人物の声に動きを止める。
「……アリア?」
聞き覚えがある声に彼女は振り返り、自分の名を呼んだ彼を確かめる。
「…ヨザ…」
彼はオレンジの髪の毛と青い瞳を持つ、グリエ・ヨザック。
セルセとコンラートの幼馴染の1人である。
ヨザックは信じられない顔で理亜を見る。
「お前、何で双黒に?」
「いや、これはちょっと…」
理亜というのは偽名であり、彼女の本名はアリア。
つまりアリアは眞魔国を出て地球へ行き、理亜という名で暮らしていたのだ。
「陛下!」
風呂場の外からはギュンターの声が聞こえる。
「陛下、お迎えに上がりました!」
「ああっ 助けてギュンター!!」
「!!」
男2人にまだ抱きしめられている有利を見たギュンターは驚きながらも、すぐに彼らに命令をする。
「その手を放しなさい、お前達!」
「ギュンター様ですって?」
「! 何ですか?」
「陛下も可愛らしいけども、ギュンター様も素敵vv」
「え!?」
まさかの会話に驚いたが、それもつかの間。
男達のターゲットは有利からギュンターへとチェンジ。
彼の元へと走っていき、有利と同じように抱きしめていたのだ。
その間にセルセとコンラートは有利を救出した。
「はい、救出成功。お帰りなさい陛下」
「良かったな~。一応無事で…」
「ただいま名付け親。他人行儀に陛下なんて呼ぶなよ」
「そうでした、ユーリ」
「セルセもただいま」
「お帰り」
セルセもニコッと笑い有利を迎えるが、有利はその先にいるギュンターを見る。
身代わりで男2人に抱きつかれ、『助けて―――!!!』と叫んでいるギュンターを見てセルセ達に尋ねる。
「いいの?助けないで」
だがセルセもコンラートも気にせず笑っている。
「尊い犠牲でした。でもユーリの為ならギュンターも本望でしょう」
「そうそう。気にしないでいいな、あれは」
「ありがとう!ギュンター!!アンタの事は一生忘れないよ!」
そんな事を話していた3人はさっさと浴場から出て行く。
「……」
そんな彼らを少し離れた場所から見ていたアリアは呆れていた。
「何やってんだか…」
「で、お前は今までどこにいたんだ?」
ヨザックから尋ねられると、アリアは視線を逸らしながら小さな声で呟いた。
「…有利、陛下、が…住んでいる地球に」
「そんなところに、」
だからいくら探しても見つからなかったのか、とヨザックは1人で納得する。
そんな彼を無視しアリアはさっさと浴場から出る。
「取り合えず着替える。着替えてから眞王廟に行って、また日本へ戻るわ」
「おい、やっと戻ってきたんだろ!セルセ達に会っていけよ!」
「会うつもりなんかなかったの!」
そう言いながら歩いて行くアリアにヨザックは近くに置いてあったタオルを着用し彼女の後を追う。
「アリア!!」
ヨザックはアリアの腕を掴み、行かせないようにした。
「さっき言ったでしょ。セルセに会うつもりはないんだってば、」
「…隊長にもか?」
「!」
隊長、という単語が誰を指しているのか分かったアリアは言葉が詰まる。
「アリア?」
「「?」」
すると別の方向から声を掛けられたのだ。
不思議に思いながらもその方向を見ると、そこにいた人物にアリアは顔を青ざめる。
その人物をいうのは…。
「ア、アニシナ…!?」
目の前にいたのは赤い髪、青い目のフォンカーベルニコフ卿アニシナ。
長い髪の毛をポニーテールという特徴もある彼女。
アニシナはアリアを見ると、嬉しそうに話しかける。
「もしかしてアリアですか?」
「ひ、人違」
「アリアなんですね!」
「はい…」
「今までどこに行っていたのですか!心配していたんですよ!しかも、なぜ双黒に…」
『人違い』と言おうとしたが、アニシナに断定言葉を言われ肯定するしかなかった。
そのままアニシナに腕を掴まれる引っ張られる。
「え?いったいどこに?」
「グウェンダルのところです」
「げっ グウェンのとこ?何で?」
「新しい魔動装置を開発したからです。そのついでに貴女も見せます」
「……私はついで?」
さすがにやばいと思ったアリアだったが、問答無用でそのまま連れて行かれる。
「ちょ、ちょっと待って、ホントに嫌だってば!ヨザ!助けて!!」
「…頑張ってな、アリア」
「裏切り者!!」