新しい家族
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眞魔国へ行く事を決心したエイルは、その事をシェリル、そして異父兄でもあるロイルに話したのだ。
「そう、決めたのね…」
「はい。僕は、眞魔国へ行きたいと思います」
エイルの決意を知ったシェリルは瞳に涙を溜める。
「貴方が決めた事なら、わたしは反対はしないわ。でも忘れないで、貴方がどこにいてもわたしの息子である事を…」
「…母様…」
「眞魔国では…自分の気持ちに正直に生きなさい。っ自由に、」
「母様っ」
「エイル!」
とうとう泣き出してしまったシェリルにエイルも泣き出してしまい、2人はギュッと抱き合った。
「ごめなさいね…っ エイル…!」
「母様、母様…」
「シェリル様、そろそろ…」
扉に立っていたユノは言い難そうに彼女に話しかけたのは、そろそろ有利達が眞魔国へ帰国する時刻になったからだ。
「ええ、そうね…」
シェリルから離れたエイルは自分の手荷物を持とうとすると、少し大きめは荷物はユノが持ったのだ。
「あ、」
「これはわたしが持つよ」
「ありがとう、ユノ」
エイルはユノに感謝をすると、もう一度シェリルとロイルを見る。
「母様、兄様、本当に今までありがとうございました」
「エイル…、」
涙が溢れているシェリルの肩を支えながら、ロイルは微笑みながら話し出す。
「必ず、ディオネも眞魔国へ行けるように、全員を納得させる」
「兄様…」
「そして、いつかは全員で眞魔国で暮らせるようにしてみせる。それまで元気で暮らせ」
「はい!」
頷いたエイルはその場で深くお辞儀をしてから、荷物を持って部屋から出て行ったのであった。
その後ろ姿を見ながらも、ロイルはシェリルに話しかける。
「母さん、本当にいいんですか?」
「……っええ」
「…そんなに泣いてるのに?」
持っているハンカチが涙でびっしょりになってしまっている事に、ロイルは微笑みながら指摘した。
「っ本当は行かせたくないわ…。あの子は、わたしが産んだ子だもの」
「…ええ」
「でも、あの子とわたし達の寿命は違うわ。わたし達が先に死んでしまっても、眞魔国でなら同じ境遇の方達が沢山いるわ…。
なら、眞魔国で暮らす方が幸せだと思ったから…っ」
その為にアリアとセルセに自分の息子を頼んだのだ。
そして今いる魔王陛下を信じて。
城から出たエイルは庭で待っていた双子に抱きついた。
「エイル?」
「……っ」
泣きそうになっているエイルにセルセは頭を撫でる。
「…行こうか」
「はいっ」
こうして有利達と共に眞魔国へ行ったのであった。
眞魔国へ到着してもすぐに血盟城には帰らず、エインとエレナがいるアスタルテ領地へと赴く事になった。
「双子の叔父さんと叔母さんかー。会うの楽しみだなー!」
初めて会う有利はワクワクしていた。
「どういう方なんですか?そのエイン様とエレナ様は」
セルセに抱えられるように馬に座っているエイルは問いかけた。
「んー、まあ、優しい方達だよ。な、ヴォル」
「………ああ、まあ、そうだな…」
どこか言い難そうにしているヴォルフラムに有利は首を傾げる。
「どうしたんだよ、ヴォルフラム」
「いや、確かにお優しい方達だ。だが、エイン様は…」
「エインさんは?」
「怒らせたら怖いのだ…っ」
「え?」
「普段はあまり怒る方ではないからこそ、怒らせた時は、その時は…っ」
と、体をわなわな震わせているヴォルフラムを見てエイルもどこか不安そうになりながら双子を交互に見る。
それに気づいた双子は苦笑する。
「大丈夫だって。身内には優しいから」
「…はい…」
こうして若干不安を抱えながら、アスタルテ領内にある城へと到着したのだった。
全員が中庭で馬から降りている時だった。
「セルセ―――!!アリア―――!!」
「あ、」
「叔母様」
城から走ってきているのは水色の髪の毛、紫の瞳を持つアスタルテ卿エレナだった。
微笑みながら双子をギュッと抱きしめる。
「久しぶりね!また来てくれて嬉しいわ!もう会いたくて会いたくてしょうがなかったんだから!」
「ごめんなさい、叔母様」
「そうだ。前に約束してた魔王陛下も連れて来たんだ」
「え、魔王陛下も?」
『魔王陛下』と聞いたエレナは少し驚きながら、双子から少し離れた。
「じゃあ、そちらにいるのが、」
すぐ近くに立っている双黒の有利を見て、一瞬にして彼が魔王陛下だと分かった。
「あ、初めまして、渋谷有利です。いつも双子にはお世話になってます!」
「まあ、元気な子ね」
クスクス笑っていたエレナだったが、自己紹介をするという事でピシッと正した。
「初めまして、陛下。わたしはアスタルテ卿エレナ。この子達の叔母に辺ります」
「よろしくね!エレナさん!」
「こちらこそ、宜しくお願い致します」
こうして自己紹介が終わったという事で城内に入り、当主でもあるエインに会いに歩いていた。
「コンラートとヴォルフラムも久しぶりね。元気にしてたかしら」
「ええ。相変わらずですよ、エレナ様」
「グウェンダルとギュンターも?」
「はい。今は血盟城で暮らしています」
「ほんっと、たまには遊びにくればいいのにね~」
世間話足をしながら一つ部屋の前に辿り着く。
「そう、決めたのね…」
「はい。僕は、眞魔国へ行きたいと思います」
エイルの決意を知ったシェリルは瞳に涙を溜める。
「貴方が決めた事なら、わたしは反対はしないわ。でも忘れないで、貴方がどこにいてもわたしの息子である事を…」
「…母様…」
「眞魔国では…自分の気持ちに正直に生きなさい。っ自由に、」
「母様っ」
「エイル!」
とうとう泣き出してしまったシェリルにエイルも泣き出してしまい、2人はギュッと抱き合った。
「ごめなさいね…っ エイル…!」
「母様、母様…」
「シェリル様、そろそろ…」
扉に立っていたユノは言い難そうに彼女に話しかけたのは、そろそろ有利達が眞魔国へ帰国する時刻になったからだ。
「ええ、そうね…」
シェリルから離れたエイルは自分の手荷物を持とうとすると、少し大きめは荷物はユノが持ったのだ。
「あ、」
「これはわたしが持つよ」
「ありがとう、ユノ」
エイルはユノに感謝をすると、もう一度シェリルとロイルを見る。
「母様、兄様、本当に今までありがとうございました」
「エイル…、」
涙が溢れているシェリルの肩を支えながら、ロイルは微笑みながら話し出す。
「必ず、ディオネも眞魔国へ行けるように、全員を納得させる」
「兄様…」
「そして、いつかは全員で眞魔国で暮らせるようにしてみせる。それまで元気で暮らせ」
「はい!」
頷いたエイルはその場で深くお辞儀をしてから、荷物を持って部屋から出て行ったのであった。
その後ろ姿を見ながらも、ロイルはシェリルに話しかける。
「母さん、本当にいいんですか?」
「……っええ」
「…そんなに泣いてるのに?」
持っているハンカチが涙でびっしょりになってしまっている事に、ロイルは微笑みながら指摘した。
「っ本当は行かせたくないわ…。あの子は、わたしが産んだ子だもの」
「…ええ」
「でも、あの子とわたし達の寿命は違うわ。わたし達が先に死んでしまっても、眞魔国でなら同じ境遇の方達が沢山いるわ…。
なら、眞魔国で暮らす方が幸せだと思ったから…っ」
その為にアリアとセルセに自分の息子を頼んだのだ。
そして今いる魔王陛下を信じて。
城から出たエイルは庭で待っていた双子に抱きついた。
「エイル?」
「……っ」
泣きそうになっているエイルにセルセは頭を撫でる。
「…行こうか」
「はいっ」
こうして有利達と共に眞魔国へ行ったのであった。
眞魔国へ到着してもすぐに血盟城には帰らず、エインとエレナがいるアスタルテ領地へと赴く事になった。
「双子の叔父さんと叔母さんかー。会うの楽しみだなー!」
初めて会う有利はワクワクしていた。
「どういう方なんですか?そのエイン様とエレナ様は」
セルセに抱えられるように馬に座っているエイルは問いかけた。
「んー、まあ、優しい方達だよ。な、ヴォル」
「………ああ、まあ、そうだな…」
どこか言い難そうにしているヴォルフラムに有利は首を傾げる。
「どうしたんだよ、ヴォルフラム」
「いや、確かにお優しい方達だ。だが、エイン様は…」
「エインさんは?」
「怒らせたら怖いのだ…っ」
「え?」
「普段はあまり怒る方ではないからこそ、怒らせた時は、その時は…っ」
と、体をわなわな震わせているヴォルフラムを見てエイルもどこか不安そうになりながら双子を交互に見る。
それに気づいた双子は苦笑する。
「大丈夫だって。身内には優しいから」
「…はい…」
こうして若干不安を抱えながら、アスタルテ領内にある城へと到着したのだった。
全員が中庭で馬から降りている時だった。
「セルセ―――!!アリア―――!!」
「あ、」
「叔母様」
城から走ってきているのは水色の髪の毛、紫の瞳を持つアスタルテ卿エレナだった。
微笑みながら双子をギュッと抱きしめる。
「久しぶりね!また来てくれて嬉しいわ!もう会いたくて会いたくてしょうがなかったんだから!」
「ごめんなさい、叔母様」
「そうだ。前に約束してた魔王陛下も連れて来たんだ」
「え、魔王陛下も?」
『魔王陛下』と聞いたエレナは少し驚きながら、双子から少し離れた。
「じゃあ、そちらにいるのが、」
すぐ近くに立っている双黒の有利を見て、一瞬にして彼が魔王陛下だと分かった。
「あ、初めまして、渋谷有利です。いつも双子にはお世話になってます!」
「まあ、元気な子ね」
クスクス笑っていたエレナだったが、自己紹介をするという事でピシッと正した。
「初めまして、陛下。わたしはアスタルテ卿エレナ。この子達の叔母に辺ります」
「よろしくね!エレナさん!」
「こちらこそ、宜しくお願い致します」
こうして自己紹介が終わったという事で城内に入り、当主でもあるエインに会いに歩いていた。
「コンラートとヴォルフラムも久しぶりね。元気にしてたかしら」
「ええ。相変わらずですよ、エレナ様」
「グウェンダルとギュンターも?」
「はい。今は血盟城で暮らしています」
「ほんっと、たまには遊びにくればいいのにね~」
世間話足をしながら一つ部屋の前に辿り着く。