森の巫女
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‘鏡の水底’と‘天の儚さ’を探し始めてから、だいぶ経ったある日。
見つかったという報告を受け、その箱を眞王廟へと運んだ。
「!」
健がそれを確認している時だった。
「逃げて!」
「うわっ!」
「!」
突然箱の中から巨大な炎が現れたのだった。
「ハア、」
「何なんだ?」
「箱は箱でも、呪いの箱だったようです。ヴォルーグの火炎の箱。まさか実在していたとは…」
「‘鏡の水底’では無いという事だな」
「そういう事」
つまり偽物、という事なのだ。
「またか。これで何度目だ?」
「さあ?何度目でしょうね?」
「多すぎて覚えてない」
ヴォルフラムの問いに双子は苦笑する。
「世界中でそれらしい箱が見つける度に送ってくるのはいいけどさー。毎度こんな目にあってちゃ、命いくつあっても足りないよー」
「この間の匂いの箱はすさまじかった」
思い出してしまったヴォルフラムは顔色が悪くなる。
「ウッ 思い出してしまった…!」
「いったい、いつになったら本物が見つけるんだ?」
「そう言われてもね」
「長い間行方不明になっている箱です。そう簡単には見つかりませんよ」
「そりゃあ、そうだけどさ!」
そんな有利に健は苦笑するだけ。
「陛下!」
すると急ぎながらダカスコスが走って来る。
「グリーセラ卿ゲーゲンヒューバー閣下より白鳩便が!4つ目と5つ目の禁忌の箱を、‘鏡の水底’と‘天の儚さ’と思われる箱を発見したそうです!」
「え!?」
ダカスコスから連絡を受けると、有利達はすぐに血盟城へと戻る。
「で、場所はどこなんだ?」
執務室へ戻ると、眞魔国の地図を広げる。
「ここですね。馬で3日程の場所にある、この森です」
「太古の昔より、誰も住む者もない辺境の森。なるほど。箱があるのに相応しい場所かもしれませんね」
「どうせまた偽物だろう?只の骨折り損じゃないのか?」
「調べてみるまでさ」
という事で、有利達は禁忌の箱があるかもしれないという森へと行く事になったのだった。
森の中を歩いていたが、しばらくして湖がある場所へと出る。
「綺麗な湖だな―!」
「何を呑気な!箱があるかもしれないんだぞ!」
「でもさ。ほら見てよ、この綺麗な水」
そう言って有利は湖の水を一口飲む。
「!」
「どうした?」
「いや、この水、どっかで飲んだ気がして…」
「水の味なんて、どれそう変わりないだろう」
「そうだけど、」
だが有利は気になって仕方ないのだ。
この感じ、どこかで感じた事があるから。
「箱は、この湖の底にあるみたいよ」
「それが‘鏡の水底’と‘天の儚さ’?」
「確証はありませんが、伝説によると不思議な力を秘めた箱だそうです」
「すぐに引き上げて猊下の元へお届けしましょう」
「うん」
有利達はボートに乗り込むと、箱があるかもしれないという場所へと漕いで行く。
有利とヴォルフラム、コンラート、そしてアリアは同じボートに乗っていた。
「止めて!」
「?」
湖の中を見ていると、有利は何かに気づく。
「箱って、あれかな?」
「その様ですね」
するとその瞬間。
「うわ―――!!」
「っ」
「きゃ!」
「こら!揺らすな!」
突然湖の中から骨の姿をした魚が現れた事に有利は驚いた為、ボートが大きく揺れたのだ。
「でも骨が!魚の骨が!」
「心配ないわよ。あれは只の骨魚族」
「骨魚族?コッヒーの親戚みたいなもんか?」
「ま、そんなところね」
アリアの説明を聞いた有利は珍しそうに骨魚族を見ていた。
「非常に珍しい種族なんですが、この湖には沢山いるようですね」
「すごい…」
有利だけでなく、骨魚族の多さにアリアも少し驚いていた。
湖の底にある箱っぽい物が2つ。
「それっぽいけど、本物かな?」
「さあな」
「閣下」
「うむ」
グウェンダルが頷くと、ヒューブはすぐに命令する。
「箱を引き上げるぞ!準備をしろ!」
「「「は!」」」
こうして箱を引き上げる事となり、その準備を開始した。
「箱の固定、完了致しました!」
「よし、引き上げるろ」
「は!」
箱を引き上げようとした瞬間。
「?」
「霧?」
「いつの間に、」
先程まで晴れていた辺りが、一瞬にして霧に覆われてしまったのだ。
「すごい霧ね…」
「ああ。これだと、何も見えないな」
双子は不思議そうに周りを見渡すと、同じ様にギュンターやグウェンダルも見渡した。
「グウェンダル、」
「ああ。いったん中止にした方がよさそうだな」
「船を岸に戻せ!」
「「「は!」」」
こうして箱を引き上げるのは一時中断という事となり、有利達は岸へ戻る事となった。
「何か不気味…」
「ふんっ これぐらいどうって事、ウッ」
また気持ち悪くなるヴォルフラムだった。
「うえっ」
「お前、ホントに弱いなー」
「うるさい!」
さすがの有利も呆れながら、彼の背を撫でていた。
「霧が晴れるまで待機する。全員、!」
命令している時、グウェンダルは何かに気づく。
その様子は双子やコンラート達も気づいており、すぐに剣を構える。
「どうしたの?皆、」
「ユーリは下がってろ」
「え?」
突然の事で有利は戸惑うが双子達は違っていた。
見つかったという報告を受け、その箱を眞王廟へと運んだ。
「!」
健がそれを確認している時だった。
「逃げて!」
「うわっ!」
「!」
突然箱の中から巨大な炎が現れたのだった。
「ハア、」
「何なんだ?」
「箱は箱でも、呪いの箱だったようです。ヴォルーグの火炎の箱。まさか実在していたとは…」
「‘鏡の水底’では無いという事だな」
「そういう事」
つまり偽物、という事なのだ。
「またか。これで何度目だ?」
「さあ?何度目でしょうね?」
「多すぎて覚えてない」
ヴォルフラムの問いに双子は苦笑する。
「世界中でそれらしい箱が見つける度に送ってくるのはいいけどさー。毎度こんな目にあってちゃ、命いくつあっても足りないよー」
「この間の匂いの箱はすさまじかった」
思い出してしまったヴォルフラムは顔色が悪くなる。
「ウッ 思い出してしまった…!」
「いったい、いつになったら本物が見つけるんだ?」
「そう言われてもね」
「長い間行方不明になっている箱です。そう簡単には見つかりませんよ」
「そりゃあ、そうだけどさ!」
そんな有利に健は苦笑するだけ。
「陛下!」
すると急ぎながらダカスコスが走って来る。
「グリーセラ卿ゲーゲンヒューバー閣下より白鳩便が!4つ目と5つ目の禁忌の箱を、‘鏡の水底’と‘天の儚さ’と思われる箱を発見したそうです!」
「え!?」
ダカスコスから連絡を受けると、有利達はすぐに血盟城へと戻る。
「で、場所はどこなんだ?」
執務室へ戻ると、眞魔国の地図を広げる。
「ここですね。馬で3日程の場所にある、この森です」
「太古の昔より、誰も住む者もない辺境の森。なるほど。箱があるのに相応しい場所かもしれませんね」
「どうせまた偽物だろう?只の骨折り損じゃないのか?」
「調べてみるまでさ」
という事で、有利達は禁忌の箱があるかもしれないという森へと行く事になったのだった。
森の中を歩いていたが、しばらくして湖がある場所へと出る。
「綺麗な湖だな―!」
「何を呑気な!箱があるかもしれないんだぞ!」
「でもさ。ほら見てよ、この綺麗な水」
そう言って有利は湖の水を一口飲む。
「!」
「どうした?」
「いや、この水、どっかで飲んだ気がして…」
「水の味なんて、どれそう変わりないだろう」
「そうだけど、」
だが有利は気になって仕方ないのだ。
この感じ、どこかで感じた事があるから。
「箱は、この湖の底にあるみたいよ」
「それが‘鏡の水底’と‘天の儚さ’?」
「確証はありませんが、伝説によると不思議な力を秘めた箱だそうです」
「すぐに引き上げて猊下の元へお届けしましょう」
「うん」
有利達はボートに乗り込むと、箱があるかもしれないという場所へと漕いで行く。
有利とヴォルフラム、コンラート、そしてアリアは同じボートに乗っていた。
「止めて!」
「?」
湖の中を見ていると、有利は何かに気づく。
「箱って、あれかな?」
「その様ですね」
するとその瞬間。
「うわ―――!!」
「っ」
「きゃ!」
「こら!揺らすな!」
突然湖の中から骨の姿をした魚が現れた事に有利は驚いた為、ボートが大きく揺れたのだ。
「でも骨が!魚の骨が!」
「心配ないわよ。あれは只の骨魚族」
「骨魚族?コッヒーの親戚みたいなもんか?」
「ま、そんなところね」
アリアの説明を聞いた有利は珍しそうに骨魚族を見ていた。
「非常に珍しい種族なんですが、この湖には沢山いるようですね」
「すごい…」
有利だけでなく、骨魚族の多さにアリアも少し驚いていた。
湖の底にある箱っぽい物が2つ。
「それっぽいけど、本物かな?」
「さあな」
「閣下」
「うむ」
グウェンダルが頷くと、ヒューブはすぐに命令する。
「箱を引き上げるぞ!準備をしろ!」
「「「は!」」」
こうして箱を引き上げる事となり、その準備を開始した。
「箱の固定、完了致しました!」
「よし、引き上げるろ」
「は!」
箱を引き上げようとした瞬間。
「?」
「霧?」
「いつの間に、」
先程まで晴れていた辺りが、一瞬にして霧に覆われてしまったのだ。
「すごい霧ね…」
「ああ。これだと、何も見えないな」
双子は不思議そうに周りを見渡すと、同じ様にギュンターやグウェンダルも見渡した。
「グウェンダル、」
「ああ。いったん中止にした方がよさそうだな」
「船を岸に戻せ!」
「「「は!」」」
こうして箱を引き上げるのは一時中断という事となり、有利達は岸へ戻る事となった。
「何か不気味…」
「ふんっ これぐらいどうって事、ウッ」
また気持ち悪くなるヴォルフラムだった。
「うえっ」
「お前、ホントに弱いなー」
「うるさい!」
さすがの有利も呆れながら、彼の背を撫でていた。
「霧が晴れるまで待機する。全員、!」
命令している時、グウェンダルは何かに気づく。
その様子は双子やコンラート達も気づいており、すぐに剣を構える。
「どうしたの?皆、」
「ユーリは下がってろ」
「え?」
突然の事で有利は戸惑うが双子達は違っていた。