臣下の役目
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ベラールとの引き渡す場所へ移動した彼ら。
「コンラートは、本気でわたし達をベラールに引き渡すつもりです」
「僕達、即刻処刑かもね。大シマロンにとっちゃ、眞魔国はずっと目の前たん瘤だったんだからね」
「もう、コンラッドは、おれ達の側にはいない」
「そうかしら」
「え?」
ライラの言葉に有利は不思議に思う。
「綺麗な山ですね。こんな景色も見納めです。よく見ておいて下さい。後で慰めになりますよ。大シマロンの牢は過酷ですから」
「そんな話が何の役にたつ!?」
「あれは国境の山脈です。あそこを越えれば、カヴァルケードです」
「え?」
「警備の兵も見えないようです。貴方方が捕まったので、引き上げたようですね」
コンラートの説明を聞いた健は『ふーん?』と含み笑いをする。
「じゃあ、この辺りで一暴れすれば、もしかして?」
「!コンラッド…?」
すると遠くから馬の声が聞こえてくる。
「ベラール陛下だ!」
「ベラール陛下のお出ました!」
現れたのは本隊を連れて来たベラールだったのだ。
「ベラールだと?」
「まさか、」
ベラールが現れた事に有利達は驚くが、同じ様に驚いたのかコンラートもすぐに馬を走らせて彼の元へと寄る。
「ベラール陛下、」
「大手柄であったな、ウェラー卿。箱にみならず、魔王まで捕らえるとは」
「直々おいでになるとは思いもよりませんでした」
「箱が手に入ると思うと、ジッとしていられなくてな。邪魔だったかな?」
「とんでもございません。さっそく、禁忌の箱をご覧下さい」
ベラールはすぐに馬車から降りると手に入れた箱に近づく。
「これが‘凍土の劫火’か。これで余は2つの箱を手に入れた訳だ」
「これで、陛下に逆らう国はなくなるでしょう」
するとコンラートは箱から有利達を見る。
「魔王も捕らえられたとなれば、眞魔国との交渉も有利に進められます。ベラール陛下の世界統一への足掛かりは盤石なものに」
「眞魔国との交渉?」
「?」
だがベラールは笑いながら有利達をジッと見る。
「魔王を亡き者のすれば、勝ったも同然ではないか」
「!」
「魔王はこの場で処刑する」
「分かりました」
ベラールの命令にコンラートは承諾したのだった。
「馬鹿な…!」
「何だと!?」
「コンラッド…?」
処刑という事に全員んが驚いていたが、ベラールは魔王である有利から隣に立っている双子を見る。
「だが…」
「陛下?」
「そこにいる双子はディオネの者と聞いている。しかも、80年前からあの一族は双子を探していた。
一族に引き渡せば、あの一族の術も余の物。その者共は、張り付けにせず離しておけ」
ベラールに命令された兵は有利達から双子を引き離す。
「双子!」
有利も処刑するという事で、兵に囲まれた状態で地面に座っており、ヴォルフラム達は棒に括り付けられていた。
「箱ばかりだけでなく、長年我々にたてついてきた眞魔国の魔王まで亡き者に出来ようとは、まさに我が生涯最高の日」
「いえ、世界統一の日が残っております」
「ハハハハ!そうであったな」
コンラートに世界統一の事を言われ喜ぶベラールはコンラートに有利を殺せを命令する。
躊躇いも無く命令を承ったコンラートは有利に近づいて行く。
「ユーリ!魔王の力を奴らに…、奴らに見せてやれ!」
「コンラート!お止めなさい!コンラート!」
「お止めください!お兄様!」
ヴォルフラムもギュンターもコンラートを止めようとしているが、コンラートはモルギフを持って有利にさらに近づく。
少し離れた所にいる双子も焦っている。
アリアは服の中に仕込んでいた、香術のビンを出し縄を溶かしている。
ビンの中に入っているのは、『腐灰香(フハイコウ)』。
物を何でも溶かし灰にするお香だ。
「早くしろ、アリア!」
「わかってるってば…っ!やっと手首の縄がほどけたんだから!」
体に巻いてある縄を溶かし始める。
溶かしている間も、コンラートは有利を処刑しようとしている。
「魔王を倒すには、この剣こそ相応しい」
「モルギフ、」
「とうとうここまで来てしまい。陛下は時を信じますか?」
「え?」
「時は幸福を与えてくれますが、また全ての奪い去る事もあります。
陛下が成長し、こちらにいらっしゃる日を待った15年間。時は毎日、俺に幸福を与えてくれた。そして、こちらの世界にお迎えした後も」
そう話しながらコンラートはモルギフを鞘から抜く。
「これが、俺が貴方と関わった全ての時間が教えてくれた結論です」
グサッ
コンラートはモルギフを有利に突き刺した。
だが突き刺したのは有利の体ではなく、有利を縛っていた縄だったのだ。
「血迷ったか!ウェラー卿!」
「貴様…!」
大シマロン兵がコンラートを捕まえようとしたが、それよりも先に大シマロン兵を倒したのだ。
「よしっ 溶けた!」
それと同時にアリアも縄をほどき、布衣術でセルセの縄もほどいた。
「有利!」
アリアはすぐに有利の方へ行き、セルセはヴォルフラムの縄を切る。
「ヴォル!」
縄を切った後すぐに、近くにあった剣をヴォルフラムに投げる。
「皆で道を切り開け!ヴォルフラム!」
「コンラート!」
セルセから受け取った剣でヴォルフラムはギュンターの縄を切り、コンラートもすぐにヒューブの縄を切った。
「ライラさん、急いでください!」
「ええ!」
縄を切ってもらったライラはすぐに健の縄を解いていた。
「何をしている!魔王と裏切り者を倒すのだ!」
命令された兵は2人に向け矢を放つが、コンラートは自分の体で有利を庇ったのだ。
「…俺の名は…、ウェラー卿コンラート…。眞魔国第27代魔王、ユーリ陛下に生涯をかけて忠誠を誓う者…」
「コンラッド…」
「こしゃくな!もう1度矢を放て!」
「『守衣(シュコロモ)』!」
もう一度矢を放ってきたが、それと同時にアリアが布衣術を使い2人を庇ったのだ。
「アリア!」
「有利、大丈夫?」
「おれは平気、コンラートが庇ってくれたから」
「アリア…」
体に数本矢が刺さったままのコンラートはアリアを見る。
コンラートに見られたアリアは小さく『馬鹿』と呟く。
「ディオネの者が!大シマロンと敵対するつもりか!」
言われたセルセは笑いながら有利達の近くに寄り、ベラールを見る。
「残念だったな。俺ら、今はディオネじゃねーんだよな」
「今はアスタルテの姓を名乗ってるの。あんな一族の事なんか、私達には関係ない事よ」
有利達を助けるように、上から大きな岩が落ちて来る。
「コンラートは、本気でわたし達をベラールに引き渡すつもりです」
「僕達、即刻処刑かもね。大シマロンにとっちゃ、眞魔国はずっと目の前たん瘤だったんだからね」
「もう、コンラッドは、おれ達の側にはいない」
「そうかしら」
「え?」
ライラの言葉に有利は不思議に思う。
「綺麗な山ですね。こんな景色も見納めです。よく見ておいて下さい。後で慰めになりますよ。大シマロンの牢は過酷ですから」
「そんな話が何の役にたつ!?」
「あれは国境の山脈です。あそこを越えれば、カヴァルケードです」
「え?」
「警備の兵も見えないようです。貴方方が捕まったので、引き上げたようですね」
コンラートの説明を聞いた健は『ふーん?』と含み笑いをする。
「じゃあ、この辺りで一暴れすれば、もしかして?」
「!コンラッド…?」
すると遠くから馬の声が聞こえてくる。
「ベラール陛下だ!」
「ベラール陛下のお出ました!」
現れたのは本隊を連れて来たベラールだったのだ。
「ベラールだと?」
「まさか、」
ベラールが現れた事に有利達は驚くが、同じ様に驚いたのかコンラートもすぐに馬を走らせて彼の元へと寄る。
「ベラール陛下、」
「大手柄であったな、ウェラー卿。箱にみならず、魔王まで捕らえるとは」
「直々おいでになるとは思いもよりませんでした」
「箱が手に入ると思うと、ジッとしていられなくてな。邪魔だったかな?」
「とんでもございません。さっそく、禁忌の箱をご覧下さい」
ベラールはすぐに馬車から降りると手に入れた箱に近づく。
「これが‘凍土の劫火’か。これで余は2つの箱を手に入れた訳だ」
「これで、陛下に逆らう国はなくなるでしょう」
するとコンラートは箱から有利達を見る。
「魔王も捕らえられたとなれば、眞魔国との交渉も有利に進められます。ベラール陛下の世界統一への足掛かりは盤石なものに」
「眞魔国との交渉?」
「?」
だがベラールは笑いながら有利達をジッと見る。
「魔王を亡き者のすれば、勝ったも同然ではないか」
「!」
「魔王はこの場で処刑する」
「分かりました」
ベラールの命令にコンラートは承諾したのだった。
「馬鹿な…!」
「何だと!?」
「コンラッド…?」
処刑という事に全員んが驚いていたが、ベラールは魔王である有利から隣に立っている双子を見る。
「だが…」
「陛下?」
「そこにいる双子はディオネの者と聞いている。しかも、80年前からあの一族は双子を探していた。
一族に引き渡せば、あの一族の術も余の物。その者共は、張り付けにせず離しておけ」
ベラールに命令された兵は有利達から双子を引き離す。
「双子!」
有利も処刑するという事で、兵に囲まれた状態で地面に座っており、ヴォルフラム達は棒に括り付けられていた。
「箱ばかりだけでなく、長年我々にたてついてきた眞魔国の魔王まで亡き者に出来ようとは、まさに我が生涯最高の日」
「いえ、世界統一の日が残っております」
「ハハハハ!そうであったな」
コンラートに世界統一の事を言われ喜ぶベラールはコンラートに有利を殺せを命令する。
躊躇いも無く命令を承ったコンラートは有利に近づいて行く。
「ユーリ!魔王の力を奴らに…、奴らに見せてやれ!」
「コンラート!お止めなさい!コンラート!」
「お止めください!お兄様!」
ヴォルフラムもギュンターもコンラートを止めようとしているが、コンラートはモルギフを持って有利にさらに近づく。
少し離れた所にいる双子も焦っている。
アリアは服の中に仕込んでいた、香術のビンを出し縄を溶かしている。
ビンの中に入っているのは、『腐灰香(フハイコウ)』。
物を何でも溶かし灰にするお香だ。
「早くしろ、アリア!」
「わかってるってば…っ!やっと手首の縄がほどけたんだから!」
体に巻いてある縄を溶かし始める。
溶かしている間も、コンラートは有利を処刑しようとしている。
「魔王を倒すには、この剣こそ相応しい」
「モルギフ、」
「とうとうここまで来てしまい。陛下は時を信じますか?」
「え?」
「時は幸福を与えてくれますが、また全ての奪い去る事もあります。
陛下が成長し、こちらにいらっしゃる日を待った15年間。時は毎日、俺に幸福を与えてくれた。そして、こちらの世界にお迎えした後も」
そう話しながらコンラートはモルギフを鞘から抜く。
「これが、俺が貴方と関わった全ての時間が教えてくれた結論です」
グサッ
コンラートはモルギフを有利に突き刺した。
だが突き刺したのは有利の体ではなく、有利を縛っていた縄だったのだ。
「血迷ったか!ウェラー卿!」
「貴様…!」
大シマロン兵がコンラートを捕まえようとしたが、それよりも先に大シマロン兵を倒したのだ。
「よしっ 溶けた!」
それと同時にアリアも縄をほどき、布衣術でセルセの縄もほどいた。
「有利!」
アリアはすぐに有利の方へ行き、セルセはヴォルフラムの縄を切る。
「ヴォル!」
縄を切った後すぐに、近くにあった剣をヴォルフラムに投げる。
「皆で道を切り開け!ヴォルフラム!」
「コンラート!」
セルセから受け取った剣でヴォルフラムはギュンターの縄を切り、コンラートもすぐにヒューブの縄を切った。
「ライラさん、急いでください!」
「ええ!」
縄を切ってもらったライラはすぐに健の縄を解いていた。
「何をしている!魔王と裏切り者を倒すのだ!」
命令された兵は2人に向け矢を放つが、コンラートは自分の体で有利を庇ったのだ。
「…俺の名は…、ウェラー卿コンラート…。眞魔国第27代魔王、ユーリ陛下に生涯をかけて忠誠を誓う者…」
「コンラッド…」
「こしゃくな!もう1度矢を放て!」
「『守衣(シュコロモ)』!」
もう一度矢を放ってきたが、それと同時にアリアが布衣術を使い2人を庇ったのだ。
「アリア!」
「有利、大丈夫?」
「おれは平気、コンラートが庇ってくれたから」
「アリア…」
体に数本矢が刺さったままのコンラートはアリアを見る。
コンラートに見られたアリアは小さく『馬鹿』と呟く。
「ディオネの者が!大シマロンと敵対するつもりか!」
言われたセルセは笑いながら有利達の近くに寄り、ベラールを見る。
「残念だったな。俺ら、今はディオネじゃねーんだよな」
「今はアスタルテの姓を名乗ってるの。あんな一族の事なんか、私達には関係ない事よ」
有利達を助けるように、上から大きな岩が落ちて来る。